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(3)



(何で?こんなに苦しいんだろう…



もう…過去を振り向かないって



決めたのに…



何故?



どうして?)



「紗香… 私の前では



自分の気持ち 正直に話していいんだよ



偽らないでいいよ…



中学の時…



紗香 私に駿の事



よく話してたじゃない…



そうそう、旦那…裕太と駿と 私達で



海に行ったり 遊園地行ったり…



紗香がどれだけ 駿の事 好きだったか…



私は知ってるよ…



母ちゃんが知らない事でも



私は知ってるよ



だから、



自分の気持ち抑えなくていいんだよ…」



涙がポタポタと 落ちていた。



カフェに居ることさえ忘れて



私は大粒の涙を流した。



涙で 目の前の優香の顔がボヤけていた。



16年も前の思い出が



昨日の事のように



鮮明に思い出していた。



私の涙で 優香は初めて



私が本心を出したと思い



ニッコリ微笑み 何度も頷いていた。



「気持ちを抑えてたら苦しいだけ、



オープンにしたら ラクでしょ?



紗香は我慢し過ぎだよ…



紗香…私に任せて…



駿とどうなるかはわからないけど



真実は話さなきゃ



偽った人生なんて



やっぱ、おかしいよ」



「待って…真実を知ると



傷つく人もいる…



それなら偽ってる方が…」



「それは、



紗香の勝手な思いこみでし ょ?



真実を知らないまま 生きて…



結果はどうであれ…



やっぱ本当の事は話すべきだよ…」



私は不安な気持ちと



どこかクリアにしたい自分も



存在していた事に戸惑っていた。



「先ずは、母ちゃんから



本当の紗香の気持ち…



母ちゃんも 私達の母親なんだから



母親が子に対する気持ちぐらい



分かると思うから…



そんな事 含め 母ちゃんに話すから…



駿は…連絡先 教えてくれたら…」



「あっ…もう、



連絡取らないつもりだったから…



消去したし…携帯も替えたの…」



「えーっ!



何処に住んでるとかわからないの?」



「全く…知らない…」



「それじゃ…連絡 取れないじゃない…」



「だから…本当に、もう…いいから…」



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