(5)
慎太郎との結婚生活は辛い事が
多かったが 義父と出会えた事など
考えたら 結婚もプラスだったと
この時 初めて実感していた。
義父に挨拶をして
私は病院を後にした。
(義父に会って良かった…
慎太郎さんやお義母さんとの
話し合いが最後だったら
多分、モヤモヤした気持ちが
ずっと心に残ってたかも…
何か、スッキリしたなぁ…
これからは、また一から 頑張らなきゃ…)
そんな清々しい気持ちの中 実家へ戻った。
玄関の扉を開けると
母と桜子の楽しそうな笑い声が
玄関まで響いた。
(母ちゃんと桜子…本当 仲良いな…
やっぱ母ちゃんは桜子の母親だな…)
嫌みな気持ちではなく
二人は本当の親子だと
思えるようになっていた。
「ただいま…」
「お帰り…どうだった?」
私は義父の事を全て話した。
「1人でも あんたの事を
そう思ってくれてる人いたら
まだ救われるね…」
母の言葉に私は頷いた。
「もう、全ての事に…
私、後ろ振り向かない…
これから 前を向いて 幸せ掴むよ…」
「紗香…あんたも強くなったし、
変わったね…そうだよ…
まだまだこれから…
母ちゃんも 応援してるからね」
母の言葉にニッコリ微笑んだ。
その夜 駿からメールが届いた。
私 はメールを開けず消去した。
(読んで、
また気持ちが揺れ動いてしまったら…
駿…ゴメンネ)
翌日、私は持ってる携帯を解約し
新しい携帯に替えた。
(これで…駿と二度と連絡取れない…
これで…いいんだよね…
これで………)
何処か寂しさもあったが
母や桜子の為に
そして駿の為にも
この決断が正しいと思っていた。
家へ帰ると 優香が遊びに来ていた。
優香は母から 今までの事を聞き
私と二人きりで
話したかったみたいで
私を近くのカフェへ連れ出した。
「家で話せば良いのに…」
私は優香の行動が不思議に思った。




