(3)
「そうよ…紗香に原因あるとか…
思ってないけど…
取り合えず…と思って…
あっ、結衣…亮太
二階で 少し 遊んでなさい
大事なお話してるから…」
子供達は 優香に言われ
、静かに二階へ上がった。
暫く沈黙が続いた。
「紗香、本当 疲れてるのよ…
周りから色々 言われて 精神的に...
子供が出来ない夫婦だって居るし、
いざとなれば養子とか…」
優香の労るような言葉が
逆に ずっと抑えてた感情が
爆発寸前だった。
「菊松庵には後取りが絶対必要なの!
子供が出来ない夫婦は
世間に沢山 居たとしても
あの家では
そんな事 通じない!
養子?養子なんか絶対 無理!
慎太郎さんの子供を産まなきゃ
私はあの家に必要じゃないの
私の居場所がないの!
もう…無理なの!」
私は泣き崩れた。
「あっ!弘美伯母さんに 診てもらおう…
とにかく 紗香に原因ない事を
慎太郎さんにも証明したら良いじゃない…
もしかしたら…紗香…学生の頃の病気で
何か 体に異変があるのかもしれないし…
もし、何かあれば
伯母さんに
また治療してもらったら良いじゃない…
紗香、そうしよう…
今のままじゃ…
精神的に辛いでしょ?」
優香は紗香に必死で訴えた。
「学生の 頃の病気?
あれは病気じゃない!」
「紗香っ!」
母が私に 険しい表情で
それ以上言ってはいけないと
言ってるような顔で 私の名前を叫んだ。
私は、そんな母の声も顔も
無視をするように 静かに話しだした。
「あの時…私…桜子を産んだの…
私、14才で
桜子を産んだのよ…
私…子供が産める体なのよ…
どこも悪くないし…
私に原因なんて…
何処にもない!」
私の言葉に優香は
驚き 母は落胆していた。
「どーゆー事?
嘘でしょ?何?
意味がわかんない?」
優香は動揺してる様子で
私と母に問いかけた。




