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第五話 ヒャマイ街

街の名前を出してない気がしますが、主人公たちが来た街はヒャマイ街といいます。

なかなか賑わっている中央通りをぬけ、路地に入ってすぐの建物へヤタナーシャは入る。ついていくと、そこはかなりの量の服が所狭しと置いてあった。



「この男に会うような服を見繕ってほしい」 


「あら、ナーシャさん、お久しぶりですね。・・・、あら珍しい。男連れですか?あんなに苦手にしていたのに」


「ああ、そういうのじゃない。ただの姫の客分だ」 「そうですか、姫の・・・そちらのほうが珍しい」



フリーシアはあまり客分をつくらないのか。いや客分の意味がよく分からんが。そんなことを考えてるうちに女性店員が近づいてきてメジャーのようなものを取り出した。


「それではサイズを計らしていただきます。むっ、触ったことのない繊維ですね。これはどこので?」


「ああえっと・・・」  「彼はいま記憶を失っているらしい。そこら辺のことはわからないだろう」


「そうでしたか、お気の毒に」  「いやまあ・・・」



ヤタナーシャに助け舟をもらって納得してもらった。それからサイズを計ってもらい、自分のサイズと同じ服のところへ案内してもらった。この店は同じ服ではなくて同じサイズの服で分けているらしい。


「あなたのサイズはこのあたりです。服の着方が分からなければ言ってください」


謹んで遠慮します。口には出さずに笑っている店員に会釈し、自分に似合いそうな服を物色する。


「こんなのがいいんじゃないのか?」 「ん?ああ、いいなそれ。コートだけど」


ヤタナーシャも女性だからか服選びは好きなようだ。色々服を選ぶのを手伝ってもらう。しかしヤタナーシャの選んでくれた服は似合いそうなものの、自分でこれだ!というものが見つからない。全部ヤタナーシャに選んでもらったやつでいいかと思ったとき、紺色のそれが見えた。気になって取り出してみると、


「これは・・・!」 「ん、どうかしたのか?」 「ああいや、なんでもない」


慌てて取り繕う。その服は、剣道着だった。微妙に違うがほとんど同じだ。元の世界から数時間しかたってないが早くも懐かしさを感じてしまった。


「これ、着ても良いですか?」 「珍しいですねそれを選ぶとは。ええ良いですよ、ただし着にくいですが・・・着せてあげましょうか?」


「遠慮します」


そう言って更衣室らしきものに入っていく。中で畳んでいる服を広げ、着てみる。着る方法は学校の授業で習っていたからわかった。紐のつき方も変わらない。手際よく着ていく。完全にきたところで目の前の鏡を見る。ちゃんと着ているのを確認して更衣室を出る。ヤタナーシャ達の反応はいかに。


「へえ、なかなかいいじゃないか」 「普通は着方も分からなくて人気がないんですが、いいですよ」


よかった女性陣からもオーケーが出た。とりあえず元の服に着なおして剣道着?とヤタナーシャに選んでもらった服ともども買うことにする。あれ、今更だけど金はどうするのか。


「あれ、代金はどうすれば?」 「大丈夫だ。君が星羅蝶を倒した分の報酬から出る。気にするな」


なるほど。



買った服を持って店員に見送られながら外に出る。ヤタナーシャが聞いてくる。


「どこか行きたい場所はあるか?」 「いや、えっとヤタナーシャ・・・さんのお勧めはある?」


彼女は苦笑しながら言う。


「ナーシャでいい。ほとんどの者からそう言われている。さっきの店員もそう言っていただろう」


そうだったかな?そう思っているとヤタナーシャが考えながら言ってきた。


「じゃあ朝飯にするか」 「えっ?」 「ん?どうした?」 「いや、なんでもない」


今って朝なの?元いた世界では夕方だったのに、まあ時間軸が違うのは仕方ないか。ちょうど腹もすいていたし。


「ここが私のお勧めだ。まだ混んでいないけど人気のある店なんだ」 「へえ」


そういって入っていくヤタナーシャについていく。










辛かった。店でヤタナーシャにおまかせで頼んでもらったが全部辛い。辛党なのか?まあ我慢して食べたので腹はたまったので良しとしよう。

そう思いながら入り組んだ路地を迷うことなく進んでいくヤタナーシャ。好きなものを食べられたからか機嫌がよくなっている。

鼻歌も歌っている。上手いがやっぱり知らない歌だ。 不意にヤタナーシャが立ち止まる。慌てて止まると人影が見えた。

朝食のところは閑話で紹介させていただきます。

感想を頂けたら幸いです。

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