表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/20

第一話 フリーシア

ちゃんと整っているかな…?

「人か・・・?」


そう呟いて人のいる場所へ向かう。 


「すいませーん」


そう呼びかける。すると声に反応して、振り返ってくれた。ピンク色を主体とした衣装で服に負けないくらい綺麗なピンク色の髪をしていた。顔も整っており、ハーフに見える。とてもかわいい少女だった。


 「はい?」


そう少女は反応する。そして首を傾げながら、


「どこから来たのですか?」


と確認してくる。そこでふと考え込んでしまった。日本というか東京なのだが・・・ここはまず東京なのだろうか。自室からいきなり外に出てただの外国というわけでもないだろう。悩んだ挙句、


「ここはどこですか?」


と聞いた。ウン、シンプルイズベスト。ピンク色の少女も少しびっくりしている。それでも微笑みながら答えてくれた。


「ベリアッド王国のラマダン川ですよ」


予想はしていたが全く知らない。どこだよ・・・。うなだれてしまう。わかってはいたがやはり異世界に飛ばされたっぽい。何の説明もなしに何も本人の意思やらも確認もせずに。すると今度は少女が確認してきた。


「えっと、お名前は…」


ああ、お互いに名乗っていない。ここは名乗るべきだろう。と、名乗る途中であることに気が付いたがすでに名字まで言った後だった。名前と名字どっちから言うんだ・・・?



「秋霖・・あっ」


「シューリンさんですか?」


どうしようか…。何となく外国人っぽい名前になってる・・・名字なのに・・・。まあいいかと考え頷く。


「はい」


「私はフリーシア・ベリアッドといいます。えっとですね、ここは危険なので立ち入り禁止なはずですが・・・。」


「えっ?」


わかるわけがない。今来たばっかりだし。しかしどこが危険なのだろうか。森の中にはモンスターどころか虫すらいなっかたのに。すると突然、鳥のはばたきの音が聞こえてきた。ふりかえると、


「でかっ!?」


派手に赤い体毛で人間何体分の大きさか分からない位でかい何か。地球にこんな奴いない。そいつが何か投げてきた。ブーメランのように回転しながら持ち主のところへかえって・・・いかない。


「って危ない!?」


慌てて避ける。運よく避けられた。少女のほうにも被害はないらしい。しかしその鳥はその少女を足でつかもうとしている。


「危ない!」  


「わっ!?」


そう言って少女の体を抱えながらジャンプして川に飛び込もうとしたのだが…、


「うわっと!、あれ・・・?」


川の対岸まで飛び越えてしまいバランスを崩しかけた。体勢を整えながら考える。・・・やっぱり色々運動神経とかが上がっている。あと視力とか聴力とか・・・。この世界にくると体の能力が上がるのか?考えているとあの鳥の声が聞こえた。


『次は逃がさん!!』  


「ええぇ!?」


鳥が喋るとは思わなかった。まさかモンスターも同じ言葉を使っているのか?


 『死ねっ!!』  


「危なっ!お前、いきなり襲ってくんな!」 

「きゃあ!」


またもブーメラン状の物体を投げてくる。慌てて避けるが体勢を崩す。まずいと思いすぐに立ち上がるとびっくりしたように鳥?はその場に留まっていた。


『何故私と言葉を交わせる!?』 


「はあ?」 


「交わしているのですか?」


フリーシアがそう聞いてくるが全く意味が分からない。ふつうは通じないのか?


「いや・・・」  


『まあいい、死ね!』


慌てて飛び退る速いから逃げられそうにないな・・・。なんか武器はないかな…。そういや一応野球部だった。そう思いながら河原を見て笑った。

                                                                                            

感想を頂けたら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ