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魔法書を探そう

「はぁ~、すっっっっごい」


 天井まで続く本棚を見上げて呟く。首が疲れてきたけど、それでも見続けるくらいに壮観。


 上の方の本はどうやって取るんだろう。と思ったら横に梯子が設置されていた。あれを遣えば取れそうだけど落ちて死にそう。あ、棒もある。でも本が落ちてくるからやっぱり危なさそう。


 もしかして、魔法で整理したり本を取ったりしているのかな。そんなことを考えていると、どんどん魔法への欲望が深まってしまう。


「さてと、魔法関連はどこかな」


 一般的な図書館みたいに天井から案内の看板が吊るされていないから、タイトルを見て自力で探していくしかない。


「魔法、魔法」


 目線の位置にある本を手前から順番に見て回ると、半分過ぎたところで魔法という文字が出てきた。


「やった」


 とりあえず一冊手に取ってまた歩き始める。あることに気が付いた。これ以降、ほとんど魔法書なのでは……?


 すごい。すごいすごい。予想以上に魔法が発展している世界なのかも。どうしよう、テンション上がってきた。


「これ全部……いや、すでに魔法世界で生活してきた貴族の娘が、魔法書を大量に持ち帰って読むの不自然なんじゃ」


 全然魔法を知らない人間ならまだしも、貴族の人間が魔法と触れ合わずに生きるのは難しい気がする。ママだって魔法弾のこと日常的な感じで話していたし。


 ここは冷静を装って、数冊に留めて、読書が趣味です的な体で図書館に通うしかないか。幸い、セリさんは図書館の中まで付いてこないし。


 どの本を選べばいいのか分からないので、目についたものをもう一冊取り、二冊を抱えて入口に戻った。


「お待たせしました」

「いえ、では戻りましょう」


 すでに本を開けたくなるのを抑えて部屋まで戻る。セリさんが綺麗に四十五度お辞儀をして帰っていった。


「さっそく読んじゃおう」


 部屋に一人、完全自由となった私は靴を脱いでベッドに座った。椅子はあるけど、とにかく靴を脱ぎたかったので。ちょっとだらしなくしてごめんなさい。


 選んだ本は初心者向けらしい魔法書。初心者どころか魔法の世界なんだ~へ~っていう知識のみなので、これすら読めるか自信無いけど頑張るしかない。時間はいっぱいあるしね。

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