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ダイエット開始

「ライン様!? お加減が悪いのですか!?」


 苦しそうなライン様がゆっくり立ち上がって首を振る。


「違う。受け取ってもらえると思わなかったから、嬉しかったんだ」

「それで、思わず崩れ落ちたと……?」

「そうだ」


 とりあえず怒っていないことを知ってほっとする。緊張していたってことかな。花束を受け取ってもらえないと思って? なにそれ可愛い。


「ふふ、あとで飾ってもらいますね」


 とりあえずテーブルに置いておく。枯れないように花瓶を持ってきてもらおう。初めての贈り物、本当に嬉しい。枯れる前にお気に入りのお花は押し花にしておこう。


「アリア」

「はい」


 ライン様が死んだ瞳で私を見つめ、紙を差し出してきた。


「これ、やる」

「ダイエットメニューですね。はい、一緒に頑張りましょう」


 やる気になってくれて嬉しい。それなら、私も全力で応援するのみ。


「まず、動きやすいように上着を脱いで頂いても宜しいですか?」

「分かった」


 脱いだものを受け取り、ベッドに優しく置いておく。皺になりませんように。


「今日は初日なので、軽く行きましょう。とりあえず運動の前にストレッチですね」

「ストレッチとはなんだ?」

「急に動いて体を痛めないために、最初に体をほぐしておくことです」

「なるほど」


 というわけで、ストレッチと称して、前世の知識を総動員して小学生の時から慣れ親しんだ体操を見本で見せつつ真似をしてもらった。


 おじいちゃんおばあちゃんも朝一で出来る体操だからストレッチ代わりにちょうど良いかなと思ったんだけど、なんか体操するライン様可愛くて笑いそうになっちゃった。


 だめだめ、そんなことしたら今度こそ怒って出ていっちゃう。私も真剣に頑張ろう。


「それでは始めましょう」

「わ、分かった」


 すでに汗を掻いているライン様が明らかに焦っている。多分、運動慣れしてなさすぎて体操で疲れちゃったんだ。


「一度水分補給してから次に行きましょう」

「うん」


 素直に淹れた紅茶を飲んでくれ、深呼吸をして呼吸を整えた。


「よし、いいぞ」

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