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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと彼女のお悩み
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28 兄の問題

 「そうです。それは色雄が、私に対して極度のシスターコンプレックス。

いわゆるシスコンだったんです」

 「まあ、仲良しの兄妹なら、そういう事もあるでしょうね」

 「色雄が女子にモテるタイプでなければ、それでよかったのかもしれません。

ですが色雄は色んな女子に言い寄られても私にベッタリだったので、

最初は私に取り入って色雄と仲良くしようとしていた女子達も、

やがて私を(うと)ましく思うようになりました。

この頃から私は、周囲の女子達からいじめられるようになったんです」

 「で、でも、そんなにお兄さんが静香さんにベッタリだったなら、

そういういじめっ子から守ってくれたんじゃないですか?」

 「いえ、女子のイジメは、男子のそれに比べてはるかに陰湿で残酷なんです。

ですから私は兄の目が届かない所で、彼女達から様々なイジメを受けました。

でもそれを兄に知らせるとその後が怖かったので、私は誰にもその事を言わなかった」

 「ずっと、我慢していたんですか」

 「そうです。そして私達が中学に上がってからも、

色雄は相変わらず周囲の女子達に人気がありました。

そしてある時、色雄にガールフレンドができたんです。

小柄でつぶらな瞳をした、可愛い顔をした女の子でした」

 「じゃあお兄さんのシスコンも、少しはマシになったんですね?」

 「いえ、相変わらずでした。家では一緒にお風呂に入ったり、

同じベッドで寝ていたりしてましたし」

 「ええっ⁉中学になってもですか⁉」

 「はい。私はそろそろ色雄と適度な距離を置きたかったのですが、

色雄は中学になってもそういう事をせがんでくるので、

仕方なくそうしていました」

 「そ、そうだったんですか・・・・・・」



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