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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと彼女のお悩み
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17 この二人は相変わらず

 「あら、居たの撫子さん?可愛い妹さんの事となると、

いつもより五割増しくらいで怖い顔になるのね」

 「私がこんな顔をするのは、あなたに対してだけでしてよ?」

 「まあ、撫子さんは相変わらずご冗談がお上手だわ。オホホホホ」

 「とんでもない。希里さんの底意地の悪さにはいつも感心いたしますわ。

ウフフフフ」

 笑顔のままで、敵意むき出しのオーラをぶつけ合う希里と撫子。

特別授業での一件が解決してからも、二人の関係は相変わらずのご様子。

そんな二人を前に紳士クンは、ひきつった笑みを浮かべる事しかできなかった。

 すると希里は紳士クンの方に向き直り、

 「それじゃあ私は、恐いお姉様が居るから退散するわ。

乙子、またいつでも私のマンションに遊びに来てね。両親も会いたがってるから」

 と言い、教室から出て行った。

 「またぜひ、行かせていただきます」

 そう言って紳士クンが希里の後ろ姿にお辞儀をすると、

撫子は腕組みをしながら言った。

 「希里の奴、この前の事で少しはマシな性格になると思ったのに、

何か前より性格悪くなってない?」

 「い、いやあ、そんな事はないと思うよ?

むしろ前より、ずっと柔らかい感じになったと思うけど」

 「どうだか。で、乙子は私に何の用なの?」

 撫子の問いかけに、紳士クンは一転して真剣な顔になって言った。



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