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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと彼女のお悩み
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8 お詫びの出家

 紳士クンはその足で、旧校舎へと向かった。

そこに静香を待たせていたのだ。

そして紳士クンが静香の所へ行き、さっきの出来事をそのまま伝えると、

静香は青ざめた顔で叫び声を上げた。

 「えええっ⁉針須さん、ノイローゼで寝込んでしまっているんですか⁉」

 「はい、どうやらそうみたいです」

 紳士クンがひきつった顔でそう答えると、静香はガクッとその場に跪いて呟いた。

 「そ、そんな、私のせいでそんな事になっていたなんて・・・・・・」

 「しかも針須さんのお友達は、

静香お姉様が針須さんにイジワルをしたと誤解していて、凄く怒っていました」

 「ええっ⁉私、そんなつもりじゃかったのに・・・・・・」

 「恐らく針須さん自身はそうは思っていないかもしれませんが、

周りのお友達は完全にそう思い込んでいて、その誤解は益々膨らみそうな雰囲気です」

 「私、一体どうすれば・・・・・・」

 「こうなったら一刻も早く、針須さんに謝るしかないですね」

 「分かりました。私、頭を丸めてお寺に出家します」

 「えっ⁉何が分かったんですか⁉今のボクの話聞いてました⁉」

 「はい、つまり私に、出家しろという事ですよね?」

 「違いますよ!早い所謝りに行こうって言ってるんですよ!」

 「尼さんにでもならないと、私はこの罪を(つぐな)いきれません!」

 「そんな事ないでしょ⁉要は現実逃避をしたいだけでしょ⁉」

 「だって私、女の人と接するのが苦手だから・・・・・・」

 「そんな事言ってる場合じゃないでしょ!

このままじゃあ事態はどんどん悪くなっていきますよ⁉」

 紳士クンはそう叫び、静香の両肩をガシッと掴んだ。



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