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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第二話 紳士クンの御奉仕 後編
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11 お弁当には卵焼きとソーセージが入っていればよい

 購買でパンとジュースを買った希里と紳士クンは、

それを持って校舎の裏庭にやって来た。

そして空いていたベンチに座り、買って来たパンをパクパクと食べ始めた。

 「明日はちゃんとお弁当を作ってよね」

 希里はそう言いながら、いちごのジャムパンを頬張った。

それに対して紳士クンは、コロッケパンを食べながらこう返す。

 「それは別に構わないんですけど、ボク、料理はあまり上手じゃないですよ?」

 「でも卵焼きやソーセージを焼くくらいはできるでしょ?」

 「まあ、それくらいならできますけど」

 「なら充分じゃない。

お弁当には卵焼きと焼きソーセージが入っていれば、それでOKなのよ」

 「はあ、そういうものですか」

 「そういうものなのよ」

 (でもそんなにお弁当を作って欲しいなら、

希里お姉様のお母様に頼めばいいんじゃ・・・・・・)

 と紳士クンは言いかけたが、そこである事を思い出し、咄嗟にこう言い変えた。

 「そういえば、希里お姉様はあのマンションに、一人で住んでらっしゃるんですか?」

 「今はね」

 「今は?という事は、以前はご両親も一緒に住んでらっしゃったんですか?」

 「・・・・・・」

 紳士クンの問いかけに希里は少し間を置いたが、すぐに口を開いた。

 「そうね。半年くらい前までは、家族三人で暮らしていたわ」

 (あ、もしかしてボク、マズイ事を聞いちゃったかな?)

 そう思った紳士クンは、

「と、ところで」と言って話題を変えようとした。

が、希里はそれを遮るように言葉を続けた。



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