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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと謎の美少女
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22 トドメの一言

 ・・・・・・。

 やや間を置いて、

 「うええええっ⁉」

 「ぎゃあああっ!」

 令奈と紳士クンは同時に絶叫した。

そして紳士クンはガバッとスカートのすそを押さえて撫子に食ってかかった。

 「ちょ、ちょっとぉっ!何て事するんだよお姉ちゃん⁉

人前でスカートをめくるなんて!」

 それに対して撫子は、軽い口調でこう返す。

 「別に恥ずかしがる事ないでしょうが。どうせ男同士(、、、)なんだから」

 グサッ。

 『男同士』と書かれた見えないナイフが、令奈の頭に突き刺さった。

そんな中撫子はヒラヒラ右手を振ってこう続けた。

 「まあそう言う訳だから、あなたもそんなに落ち込まないで、

乙子と仲良くしてやってよ。女装した者同士(、、、、、、、)さ♪」

 グッサァッ!

 撫子のトドメの一言(ちなみに撫子は親切のつもりで言っている)が、

令奈の心臓に深く突き刺さった。

そして令奈は暫く肩をふるわせた後、

 「うあああああっ!」

 と叫び声を上げ、両手で頭を抱えて資料室から逃げるように走り去って行った。

 「え?ど、どうしたのよあの子?

人がせっかく親切にアドバイスしてあげたのに」

 令奈の心境が全く分からない撫子は、そう言って口をとがらせた。

それに対して令奈の心境が痛いほどよく分かる紳士クンは、

ただただ苦笑いを浮かべるのが精一杯だった。


 ・・・・・・一方その頃、

この資料室に(内緒で)セットした小型カメラの映像を、

生徒会室の小型モニターで見ていた令は、お腹を抱えて笑い転げていた。

そしてこれからの学園生活が益々面白くなりそうだと、心底ワクワクしていた。

 突如やって来た転校生のおかげで、

紳士クンの学園生活は一段と面白く、

否、大変なものになりそうだった。

果たしてこれから令奈はどうなってしまうのか?

そして令は今後どんな悪だくみをやらかすのか?

 紳士クンの不本意な日々は、まだまだ続くのであった。


 紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ 完



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