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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅱ  作者: 椎家 友妻
第四話 紳士クンと彼女のお悩み
101/124

33 仲直りはできたが・・・・・・

 その翌日、静香は紳士クンと撫子につきそわれて針須尚の教室に出向き、

この前の事を謝った。

すると尚はそれを快く許し、静香と尚は無事に和解したのだった。

静香に敵意を持っていた尚の友人の真子も、

この出来事で静香を許し(たかどうかは分からないが)、

これで全ては一件落着・・・・・・かと思われたが、

残念ながらそうはならなかった。

 それは更に翌日の事


 「撫子さん、ちょっといいですか?」

 終礼が終わり、撫子が机の荷物を鞄に片付けていると、静香がやって来て言った。

 「ん?何?」

 撫子がそう言って静香の方に顔を向けると、

静香は深深と撫子に頭を下げてこう言った。

 「このたびは本当に、ありがとうございました。

撫子さんと乙子さんには色々助けていただいて、何とお礼を言ったらいいか」

 「やめてよそんな大げさな。私達はそんなに大した事はしてないわよ。

ただ友達が困っていたから、ちょっとおせっかいをやいただけ。

だからそんなかしこまったお礼なんかいいわよ」

 「撫子さん・・・・・・」

 静香は顔を上げ、瞳を潤ませながらこう続けた。

 「私、撫子さんとお友達になれて、本当に幸せです・・・・・・」

 「だ、だからぁ!そういう事をかしこまって言わないでよ!」

 撫子はそう言うと、顔を赤くしながらそっぽを向き、

「照れるじゃないの・・・・・・」と呟いた。

 すると静香はおずおずとした口調で言った。

 「あの、それで実は、撫子さんにもう一つお願いがあるんですけど・・・・・・」

 「ん?何よ?」

 「この後、私と一緒に、旧校舎の前に来てもらえませんか?」

 「え?どうして?」

 「撫子さんに、大事なお話があるんです」

 「ここじゃ駄目なの?」

 「はい。他の人が居ない場所じゃないと」

 静香の言葉に撫子は眉をひそめて黙り込んだが、

少ししてから息をついてこう言った。

 「分かったわ」


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