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6 副会長の助太刀?
「た、太刀お姉様?どうしてここに?」
意外な人物の登場に驚きの声を上げる紳士クン。
すると太刀は紳士クンの肩にポンと手を置いてこう言った。
「お前にちょっと話があるんだ。すまないが私と一緒に来てくれ」
するとそんな太刀に、笑美と華子が食ってかかった。
「ちょっと副会長さん!今乙子ちゃんはウチらと話をしてるんです!」
「そうですよ!いくら副会長といえども、そんな横暴は許されませんよ!」
それに対して太刀は、刀のように鋭い目つきで二人をにらみ返してこう言った。
「ほう、ならばこの前の旧校舎での件、ここで落とし前をつけてもらおうか?」
「うっ・・・・・・」
「それは・・・・・・」
痛い所を突かれた笑美と華子は、そのままうつむいて黙り込んだ。
それを見た太刀はニヤッと笑い、改めて紳士クンに言った。
「それでは乙子、私と一緒に来てくれるな?」
「は、はい・・・・・・」
それを断る度胸も理由もなかった紳士クンは、その言葉に素直に頷くしかなかった。




