エピローグ これから、始まる
あとがきと活動報告に、色々書いてあります。
<(_ _)>
僕とフランは、ギルドの控え室でフリーナさんを待っていた。
モーブと呼ばれた異形の男性は、医務室で何かしらの処置が行われている。なんでも、体内に混入した魔力を抜き出す処置、だとか。
まるで想像できないことだが、それ以外に方法はないらしい。
そして同時に、彼の意識が覚醒している間に尋問を行っていた。
「ダンさんには悪いけど、これで……」
僕が呟くと、それを聞いていたフランが小さく頷く。
そうなのだ。フリーナさん曰く、モーブの体内から出てきた魔力型は、フランの母親と思しきそれと酷似していたらしい。すなわち、彼の口から情報が引き出せれば、フランの母親の居場所が判明するかもしれない。そういうことだった。
思わぬところから光明が差したことに、驚きは隠せない。
それでも、掴んだ糸は手放したくはない。
「待たせたな。二人とも」
「フリーナさん!」
そう考えていると、ギルドの長が部屋に入ってきた。
僕たちは思わず立ち上がり、フリーナさんを凝視する。すると彼女は若干だが気圧されたように身を引いて、しかしすぐに表情を引き締めた。
そして、ソファーに腰かけるように促してくる。
深呼吸一つ、着席した僕は間髪を入れずにこう切り出した。
「それで、結果はどうだったんですか?」――と。
隣でフランが肩を震わせているのが分かった。
緊張感に包まれる空間。その中で、フリーナさんは淡々と答えを口にした。
◆◇◆
「ようやく、だね。――フラン」
「うん、これでお母さんを助けることが出来る」
数日後――僕とフランは、一つの洞窟の前に立っていた。
そこは街から程なくの山中にある場所だ。モーブ曰く、ここがフランたちを拘束した一味のアジト。それと同時に、大型の魔物の発生源だった。
「ここを叩けば、すべてが解決する。――いいね?」
「うん、お兄ちゃん。行こう!」
僕が声をかけると、義妹は大きく頷く。
そして、揃って一歩を踏み出した。
ここから先に、なにがあるかは分からない。
それでも乗り越えてみせる。僕とフランは手を繋いで、そう決心した。
えー……。
かねてから、この物語の連載中に体調を崩していました、作者のあざねです。
この度は誠に申し訳ございません。加工師は、ここで第一部完結、としたいと思います。
詳しくは活動報告で。
様々意見などあると思います。
お目通しいただけますと幸いです。
よろしくお願い致します。
<(_ _)>