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異世界に来た黒の勇者  作者: アマ
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立ち入り禁止の部屋と第1王女


said龍弥




禁止の部屋にたどり着くと周りを警戒しながら扉を開けた。


ギィィ


暫く開けられてなかったのか、中は埃だらけだった。

龍弥は取り敢えず1番近くの本をとった。


ー召喚魔法とその歴史ー


本の題名は聞いた事のない魔法の名前が入っていた。

龍弥はその本も含めて幾つかの気になる題名の本を集めた。


ー召喚魔法とその歴史ー

ーレミーの古代魔法研究記録ー

ー魔物図鑑ー

ーアルダビール国記伝ー


龍弥はこの4冊を手に取り埃を払った椅子に座り内容を1ページづつ『見た』。

4冊の本を読み終えた龍弥は満足のいく収穫で気分が良かった。


まずー召喚魔法とその歴史ーという本で知ったことは。

召喚魔法とは自分の魔力を代償に、その量や質に応じたモノを召喚する魔法だ。

召喚も色々とあり、武器、魔物、精霊や他にも特殊なモノも含め多数存在する。

しかし、一回の召喚に消費する魔力が多過ぎるために、国の宮廷魔法術師を何十人も集めないと使えなく、コストが大きすぎるため使わないのでここに保管されている事。


次にーレミーの古代魔法研究記録ーは、ほとんどが魔術の応用や真理に迫るもので戦闘では使わないものが多かった、しかし、学ばない手はないので、自分でも地球の知識と合わせて実験をしていく方針にした。


そして、ー魔物図鑑ーはなんと日本語だった。

これで過去にも召喚された者がいたことがわかった。

恐らく日本語を読めるもしくは解読できるものがいなくて、ここにあったのだろう。

内容は普通の魔物図鑑とは比べものにならない位詳細で、ドロップする物まで書いてあった。


最後にーアルダビール国記伝ーは読んだ後にこの国自体に呆れた。

歴代の王達は兄弟の殺し合いで王座を獲得していて、していないのは初代国王と先代国王の二人だけだった。

先代国王はそもそも1人しか男がいなかったが。



龍弥は他にめぼしい本がないか探した後、特になかったため立ち入り禁止部屋を出た。

龍弥が図書室を後にしようとすると2人の騎士が近ずいてきた。


「勇者様の従者のタツミだな?」

(従者?)

「俺は従者じゃないぞ?」

「そんな事はどうでもいい。ヴァージェル第1王女様がお呼びだ」

(第1王女がなぜ?)

「わかった、付いて行こう」

「最初から黙って付いて来い!」

龍弥は黙って騎士についていくことにした。

龍弥は今、イルの部屋とは比べものにならない位に綺麗で豪華な部屋にいた。


「タツミ様、来てくださったのですね」

「あぁ」

(この部屋を見る限りヴァージェルはモーブデブの娘だな。あの男と違ってまともそうだが)

目の前には召喚時に一度だけ見た第1王女ヴァージェルが居た。


「それで、俺、私に用があると聞いてやってきたのですが?」

「はい、その・・いきなりの事なのですが、お恥ずかしながら私はタツミ様を一目見た時からお慕いしていましたのです」

(つまりは、一目惚れか・・・それが本当なら利用出来るか?)


龍弥はずっと国を出た後の食料やお金のことを心配していた。

「あ、あのタツミ様?」

「私もヴァージェル様の事は気になっていました」


龍弥はヴァージェルを利用する事にした。

(まず、本当かどうかを見極めないとな)

ヴァージェルはみるみる顔を紅くしていく。


「そうでしたの?!私とても嬉しいですわ!」

「はい、私もです」

「タ、タツミ様そんなに堅苦しい話し方はしないで、普段通りにしてください」

「分かった」


その後二人は部屋のベッドのうえに腰掛けて、ヴァージェルは自分の好きなお茶やお菓子、モーブデブの功績(裏の歴史書によると嘘)などを教えてきた。

その中で宝物庫の中の宝の凄さを自慢した時、そのある程度の警備と場所を聞けたので、国を出る時拝借しようと思っていた。


「そういえば、最近イルが怪しい動きをしているという噂がありますね」

「イルと言うと第3王女か?」

「えぇ、なんでもこの国を出ようとしているとか。はぁ、あの子はどうせ1人しかいないのにどうやって生きていくつもりなのかしら」

(1人?)

「イル様には兄弟がいると聞いたのですが」

「カールの事ね、カールは先代国王の長男で第1王子だったの。お父様は王座を勝ち取るために刺客をおくって今は影武者がいるのよ」


ヴァージェルは当たり前かのようにそう言う。

そして少しづつ龍弥に近づき、甘い吐息を吐く。

「タ、タツミ様。私もっとタツミ様を知りたいです」

(どうやら、ヴァージェルは本気らしいしステータスが良いようなら堕として旅の補助に使うのもいいか、幸い闇魔法で簡単な催眠なら出来そうだな)


「ヴァージェル」

龍弥はヴァージェルの耳元でそう囁くとヴァージェルは頬を紅く染めたて「タツミ様・・」と呟きベッドに身を任せた。


その日ヴァージェルの部屋では控えめな喘ぎが響いていた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

誤字、脱字やアドバイスがあればメッセージやコメントで指摘してくれると助かります。


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