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異世界に来た黒の勇者  作者: アマ
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敵の正体と次へ



龍弥はマリアと共にソナーに反応した魔力のある場所へと向かっていた。

近づくと、そこには1つの教会があった。


(ウィルブス教の教会か)

教会の扉にはウィルブス教の証である大きなイバラに巻かれた翼が彫ってある。

龍弥はソナーを発動したまま教会の扉を開ける。


ギィ


教会内は暗く静と静まり返っている。


「おい、そこにいるのは分かってる、出てこい」

龍弥がそう言うと綺麗に立っている柱から人影が現れる。


「やはりバレていましたか」

月明かりが教会内を照らし、その人物がハッキリ見える。



(鑑定)


ーーーーーーーーーーーーーーー


NAMEーシス

JOBー暗殺部隊副隊長(ベーゼル帝国)

LEVELー45

HPー700

MPー860

STRー80

INTー450

AGIー75


SKILL

・水魔法LV4

・消気LV5


ユニーク

・結界魔法LV7




TITLEー冷徹者

結界師



ーーーーーーーーーーーーーーー



(魔法使いか・・・それにしてもベーゼル帝国か、図書室ではアルダビールの隣国で実力至高主義国の馬鹿な国と載っていたがさっきまでの戦闘を考えるとやはり彼処の歴史書などはあの国の考え方に偏ってるな)

龍弥はシスから目を離さず距離を詰める。

お互いの距離が3mの所で龍弥は足を止める。


「お前のステータスと何処の国の者かは分かってる。全ての結界の解除をしたら’会話’をする」

「それは有難いです、・・・今解きました」

龍弥は直ぐに本当である事を確認すると臨戦態勢を解いた。


「会話でも此方からの一方的な物だ。逃げる素振りをすれば即座に殺す」

「承知しています」

「まずお前らの国の目的は?」

「貴方の捕獲、出来ない場合は殺害です」

「お前らの国も俺を捕らえて戦争に使おうってことか」

「上はそんな簡単には考えていないようです」

「どういうことだ」

「・・・」

「喋れば殺されるか」

「・・・はい」

「・・・今は見逃す。代わりに次からバレない様に俺にお前の国のことを報告できるか?」

「出来なければ此処で死にますからね」

「分かってるならいい、行け」

龍弥が言うとシスは姿を消した。

最初からシスには敵意が無かった為スキルは複製しておくことを忘れない。

マリアは静かに龍弥の後ろに着いていた。


「マリア、今の会話を誰かに聞かれていたか?」

「その可能性は低いと思います。」

「わかった」

2人は教会を出ると真奈達の捜索にあり、意外と早く見つけ合流することができた。

5人は宿に戻りお互いの戦った相手について話し合い、これからのことを考えた。


「今回は平気だったが、次は一人一人に分断されるかもしれない。街では常に2人以上で行動するようにする。いいな」

真奈達は龍弥の意見に納得し頷く。


「それと今回俺たちに仕掛けてきたのはアルダビール王国じゃない」

「えぇ、私もあの様な魔法や偵察兵は見た事がありません」

「奴らはベーゼル帝国からの刺客だった。ジル、ベーゼル帝国について知っている事はあるか?」

「アルダビール王国とベーゼル帝国は仲が悪かったのであまり・・・ただ、実力至高主義の国だとか民の扱いが酷いなどの噂話は聞きます。そして国全体がウィルブス教を信仰しているだとか」

「だろうな」

龍弥はジルからの情報を聞き納得する。

真奈とイルは不安そうに龍弥を見て、マリアは周りを警戒している。


「予定通りこの街は明日の夜中に出発する。そして予定変更だが、早朝に俺とイルで買い物などを済ます。3人もそれぞれ必要なものを買ってくれ。買い物が終わったら出発の準備をしてダンジョンへ潜る」

「なんでイルがタツ君と一緒なの?」

「出来るだけ奴隷焦紋は早めに済ませたい。それとマリアはジルと真奈の護衛に着けたいからだ。2人はまだ実力を上げていないから次の刺客が来た時に上手くいくかわからないからな」

「・・・分かったわ」

ジルは分かっていたのか特に何も言わなかった。


話が終わり龍弥は1人用のベッドに寝た。

寝る時に誰が龍弥と寝るか争いになったからだ。

翌日

イルが龍弥を抱き枕の様に上から抱きつき両隣には真奈とジルが居た。

龍弥は目が覚めたが、まだ日も出ていないので店が開いていなく3人を起こすわけにもいかずジッとしていた。

しかし、龍弥は一つ違和感を感じていた。

それはこの宿に無いはずの枕を使っている事だった。

しかもその枕は地球の物よりも極上でフワフワというよりプニプニしていて暖かかった。


(ん?プニプニ?)

龍弥が上を向くと其処にはマリアの顔があった。


「タツミ様。おはようございます。」

「あぁ、何故膝枕をしているんだ?」

「私がしたいからです。」

「そうか」

龍弥はマリアの返事を無理矢理納得した。

しかし、ここでもう一つ違和感があった。


(まずいな・・・)

まず龍弥は思春期だ。

そして女の子に抱き枕にされていることに慣れているわけではない。

龍弥自身興味が無くても体は反応してしまうものだ。

ここで一番まずいのが真奈に見られることだった。

龍弥自身は見られても問題無いが、真奈は見たことで絶対に動揺するだろうと考える。

龍弥は考え抜いた結果、左隣にいるジルを抱きしめた。

上にいるイルは偶々触っておらず気づかれずに済んだ。

しかし、いきなり抱きしめられたジルは目を覚ました。


「おはようございます、タツミ様。タ、タツミ様、コレは・・・まさか朝から私の体をご所望ですか?!」

ジルは顔を赤く染め嬉しそうに言う。


「違う」

龍弥は段々と寝起きの頭から落ち着きを取り戻した。


(どうにかなったな)

龍弥は収まったのを確認するとイルと真奈を剥がしベッドを出た。


「タツミ様。我慢は体に良くありませんよ?」

「そうですよ!タツミ様我慢し無いでください」

「・・・なら明日の夜2人に頼む」

「はい!」

「任せてください。」

そうして出発の1日が始まった。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

誤字、脱字、アドバイスがありましたら気軽にコメントやメッセージで指摘してもらえると助かります。

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