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異世界に来た黒の勇者  作者: アマ
33/36

惑うピエロVS龍弥②


side龍弥


龍弥は暫く(と言っても1秒程)自分の右膝を見つめていた。

ハッとし距離をとってタシオンを見ると、ニヤニヤとこちらを見ていた。


「いや〜、面白い顔が見れたよ!」

タシオンは馬鹿にした様に言う。


(チッ、かなりウザいが此処で切れるのは只の馬鹿だ)

龍弥はそう自分に言い聞かせると、タシオン・・・ユニークスキルペテン師の攻略を思い出す。

しかしタシオンが何時までも待ってくれる道理もなく、手に持っている銃剣で遠距離攻撃を仕掛けてくる。

最初こそ被弾したが龍弥はこっちへ来てから上がっていく身体能力で弾を避けていた。


タシオンは何時までも当たらない事に痺れを切らしたのか、ナイフを構え龍弥に迫った。

龍弥は膝を引き摺りながらだが、タシオンとのステータスの差が有り五分五分といったところだった。

タシオンは懐から取ったモノを龍弥に投げつけた。

龍弥は咄嗟にそれを躱そうとするが穴の空いた右脚がそれを邪魔し目の前で爆発した。


爆発地点には土埃がたち、タシオンはじっと其処を見るが龍弥が出てくる気配がない。


「どうだい?僕の特製爆弾の威力は、まぁもう死んでるかもしれないけどね!」

視界がハッキリするとそこには直径5m程のクレーターが出来ていた。

そのクレーターの底には血と龍弥の着ていた外套がズタボロの状態で落ちていた。


sideタシオン


「キミは強かったけど僕を最高に楽しませる程では無かったね」

タシオンはそう言って結界から抜けようとした。


ザクッ


しかし、タシオンは今、確かに自分以外の足音を聞いた。


タシオンは周りを見渡すが何の姿も無い。

しかし、タシオンは油断せず龍弥が生きていると考えた。


ザクッ


次は直ぐ後ろで聞こえ、直ぐにナイフを投げるが空を切る。

静寂が訪れる。

段々と不安を抱える中、タシオンはふと足に違和感を感じ見てみると、


「可笑しいな、足首から下が無いや」

タシオンはバランスを崩し倒れる。

地面には足首から流れる血が砂漠の砂の中へ溶けていき砂を赤く染めていた。


「終わりだな」

声のする方を見ると何処からか現れた龍弥が居た。


「キミは僕のスキルに気付いていたのかい?」

「まぁ、知ってたな」

「じゃあ、最初から勝ち目が無いじゃないか」

「そうだな」

「僕はまんまとキミの手の中で踊らされてたわけだね、それは・・・最高に面白いね」

次の瞬間タシオンの首が飛んだ。

タシオンが死に暫くすると結界は解かれ夜の街に戻った。


side out


side龍弥


龍弥は目の前に放り出されたモノを見て、咄嗟に魔纏(まてん)を発動し体を魔力で覆った。

タシオンが放ったモノは爆弾らしく目の前で爆発したが魔纏のお陰で軽傷だが折角買った外套はボロボロになってしまい脱ぎ捨てた。

辺りは土埃が舞っていて視界が悪くタシオンの姿が確認でき無い、それはタシオンも同じ事なので、龍弥は陽炎を使い自分の姿を消した。


(砂漠じゃ足跡でバレるな、!?魔纏を改良すればいけるか?)

龍弥は咄嗟に思いついたことを試してみる。

砂の上を魔纏を応用し魔力で覆った。

龍弥がその上に足を乗せると石の様に固く地面には足跡が付いていなかった。

それがわかると龍弥はゆっくりと爆心地から距離をとりタシオンの様子を伺った。

タシオンは龍弥が死んだと思い好き勝手に言っている。

龍弥は魔力を一部解くと足を地面着き足音をたてる。

タシオンは気付き直ぐに構えるが、一方龍弥は直ぐにタシオンの後ろに回った。

そして再び足音を立てタシオンが攻撃したタイミングで、天刺刀(てんしとう)を使いタシオンの足首から下を切り落とす。

もし、この攻撃がタシオンに気付かれていた場合ユニークスキルペテン師で無駄になっていたが、ペテン師には幾つか弱点が有り、その一つがこれだった。


ペテン師の弱点は自分に関わる運命の変数は変えられるが、その過程で何が起きたかを知ってい無いと、何の変数を変えるかが指定でき無いのだ。

もう一つはアバウト過ぎるのも駄目だ。

例えば崖から落ちた時、自分が崖から落ちて落下の衝撃で体が壊れる変数を0にする事は出来るが、自分が死ぬ変数を0にする事は出来ない事だ。

つまり、ユニークスキルペテン師は過程が非常に重要であるという事が弱点だった。


そして今回タシオンは龍弥に何をされたか分からないため、自分の足が切断された事を無かった事にする事は出来ないのだ。

龍弥はタシオンの最後の言葉を聞くと首を跳ねた。

『スキル『誘術』『幻魔法』『小刀術』『投擲』『ペテン師』ヲ複製シマシタ』

『スキル『魔力操作』を習得シマシタ』

そして遅れて頭の中であの音が鳴る。


テッテレー♫


ーーーーーーーーーーーーーーー


NAMEー真場龍弥

JOBー最悪神の使者

LEVELー18 (3up)

HPー3400 (400up)

MPー1650 (250up)

STRー1500 (300up)

INTー1200 (300up)

AGIー2650 (450up)


SKILL

・闇魔法LV3

・火魔法LV2

・幻魔法LV1 (new!)

・魔纏LV2

・誘術LV1 (new!)

・小刀術LV1 (new!)

・投擲LV1 (new!)

・無音LV3

・戦闘センスLV2 (1up)

・近接格闘LV 5(1up)

・肉体強化LV3

・魔力操作LV1 (new!)


ユニーク

・暗殺者LV3

・盗人の心得LV5

・天運LV5

・ペテン師LV1 (new!)


EX

・技術奪取LV1





TITLEー女神に溺愛されし者

ストーカー付き

冷徹者


ーーーーーーーーーーーーーーー


暫くすると結界は解かれ夜の街に戻る。


横には見覚えのある女性がいた。

マリアだ。

マリアは龍弥の姿を見ると綺麗にお辞儀をした。


「お帰りなさいませ。」

「あぁ、早かったな」

「いえ。私も今戻ってきたばかりです。」

「真奈とイルとジルは?」

「まだ姿が見えません。」

「街の外から感じた気配から考えて真奈たちは勝てるか?」

「一応彼女達を相手していると考えられる気配はあの中で一番弱かったです。」

「わかった」

「タツミ様。膝は大丈夫ですか?」

「あぁ」

龍弥は短く返事をすると魔力をソナーの様に自分のを中心に同心円状に飛ばす。


(初めて使ったが問題ないな)

龍弥は先程習得した『魔力操作』を使い魔力を飛ばしたのだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

魔力操作

・自分の魔力で複雑な作業を体外で可能にする。(精密度はレベルに依存)

・自分の周囲の魔力を使い複雑な作業を可能にする。(精密度、範囲はレベルに依存)

ーーーーーーーーーーーーーーーー


半径200mまで伸びた魔力のソナーには一つ魔法を使っている者の反応が掛かった。

龍弥はマリアと共にその場所に急いだ。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

誤字、脱字、アドバイスがありましたらコメントやメッセージで指摘してもらえると助かります。

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