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異世界に来た黒の勇者  作者: アマ
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奴隷購入と売捌き



side龍弥


翌日、龍弥は城を出ていた。

(4日目か明日には出たいが宝を売る時間がかかり過ぎるな・・・よし)


龍弥はまずギルドへとその足を進めた。

ギルドに入って来た龍弥みて誰も目を合わせようとしない。

(まぁ、昨日あんな事をしてれば当たり前か)


龍弥は特に気に留めずメリーのいるカウンターへ向かった。

メリーは誰もいないカウンターでも背筋を伸ばし下を向いていた。

龍弥は少し感心しカウンターへ着いた。

「・・・zzz(はっ)おはようございます、依頼達成の報告ですか?」

「あぁ」

「畏まりました、薬草と解毒草をお願いします」

「これだ」

「確かに確認しました。こちらが報酬の15000kです」

「確かに受け取った」


龍弥はそう言うと直ぐにギルドを出た。

(昼までには全ての宝を売りたいな、まずは奴隷商会に行くか)

「おはようございます、お金は明日の筈では?」

「あぁ、他に買いたい奴がいる」


奴隷商会に来た龍弥は直ぐに奴隷商人に言った。

「分かりました。その奴隷の名前はわかりますか?」

「マリアだ」

「マ、マリアですか」

「何か問題でもあるのか?」

「そ、その〜、言いにくにのですが、マリアを奴隷とした方々は皆死んでおります。しかし、実力がある分こちらも処分に困っているのです」

「つまり、責任を持てないと言いたいのか、別に構わない」

「そう言っていただけると助かります。その分、女の奴隷の相場の十分の一の20万Kで売らせてもらいます」


龍弥は盗賊団のアジトの金だけで500万Kはあったので特に問題は無かった。

「なら、ありがたく買わせていただく」

「ありがとうございます。では、少しお待ちください」


龍弥は前回奴隷と面接をした部屋へ案内された。

コンコン

「失礼します」

「あぁ」


改めてみると奴隷とは思えないほどに綺麗で清潔感を感じられ、黄金色の髪は夕陽の様で、無表情の顔が睨んでいる様に見えるが、整った顔がその表情を一つの魅力にしていた。。

「お前を買うことにした」

「ありがとうございます、タツミ様」

「それより、お前には確かめたいことがある」

「使える身の者です。どんな事でもお聞きください。因みに私は処女です。」

「その事じゃない、お前のステータスの事だ。全て隠さずに見せろ」

「畏まりました。ですが、この建物を出てからの方が良いと思います。」

「なぜ・・・分かった、そうしよう」

「ありがとうございます。」


龍弥とマリアの会話が終わり暫くすると奴隷商人ご入ってきて契約書と、奴隷の首輪を持ってきた。

「こちらが契約書と奴隷の首輪でございます。契約書にお客様の血と奴隷の血、見届け人として私の血を垂らせば契約完了です」

「分かった」


龍弥達は契約書と一緒に持って来られたナイフで指を傷つけ血を垂らした。

契約書は少し光ると直ぐに元に戻った。

「契約完了でございます」

「分かった、明日また来る」

「畏まりました。心よりお待ちしています」

「行くぞ」

「はい。」


龍弥はマリアと共に奴隷商会を出ると裏通りに入った。

「じゃあ、お前のステータスを見せてもらう」

「畏まりました。・・・どうぞ。」


ーーーーーーーーーーーーーーー


NAMEーマリア・ディアル・アンフェール

JOBー冥土・奴隷(新場龍弥)

LEVELー70

HPー5000

MPー3150

STRー2500

INTー2480

AGIー1920


SKILL


・礼儀作法LV6

・家事LV6

・闇魔法LV8

・風魔法LV6

・魔装LV6


ユニーク

・隠者LV5

・悪魔騎士LV2




TITLEー超人

殺戮者

探した者(new!)

戦うメイド

悪魔


ーーーーーーーーーーーーーーー


龍弥はユニークスキルを見た途端に臨戦態勢に入ろうとしたが止めた。

「殺さないのですか?」

「殺せないし警戒しただけだ、お前は俺の奴隷だからな。それとEXスキルは持っていないのか?」

龍弥がEXスキルと言うと一瞬マリアの目が見開かれた。


「失意しました。人間でEXスキルの存在を知っている者が居ると思いませんでした。さすがタツミ様です」

マリアがどうぞと言うとユニークスキルの悪魔騎士がEXスキルの悪魔王LV2となってTITLEの悪魔が魔王となっていた。


「お前、魔王だったのか」

「はい。魔王の1人です。」

「1人、か。なんで奴隷に?」

「はい。私は幼少の頃から誰かを指揮するよりも誰かに尽くしたほうが自分の真価を見出せると考えていました。」

「・・・それだけか?」

「それだけです。」

「・・・そうか」

(かなり強いとは思っていたがここまでいきなり魔王と会うとはな)


「いきなりだが仕事がある」

「どのようなことでも。」

「今から出す宝を足がつかないように、出来れば高く売ってきてほしい」

「畏まりました」

龍弥はボックスから宝を出していった。

マリアは出された宝を自分のボックスへ入れていった。


「因みに俺はこの国に呼ばれた勇者だ、多分な。俺はこの国を明日出るわ、その為に城に戻りこちらでも準備する、お前は売った金で宿に泊まって明日合流だ」

「畏まりました。(勇者・・・ですか。)」

「なんか言ったか?」

「いえ。では、売ってまいります。」


そうして龍弥とマリアは別れた。









最後まで読んでいただきありがとうございます。

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