表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に来た黒の勇者  作者: アマ
13/36

初めての魔物とレベルアップ



said龍弥


ガチャ


扉から出てきた真奈の顔は俯いていて見えなかったが、かなり暗い顔をしているように見える。


「よ、よろしくお願いします」

俯いたまま、真奈は掠れるような声でそう言った。


「真奈」

龍弥が声を掛けると真奈はゆっくりと顔を上げた。


「タ、タツ君?」

真奈は信じられないものを見たかのように目を見開いている。


「随分と暗い顔をしているな」

「ほ、本当にタツ君なの?」

「あぁ、獣人の少女にお前がここにいるって聞いたんだ」

真奈はその言葉を聞くと泣きながら龍弥に飛びついた。


「たづぐ〜ん、わ、わだし(私)ずっどまっでたんだからね〜」

龍弥は「そうか」と言うともう一つ気になっていることを聞く。


「安心してとこをすまないが、裕司もここにいるのか?」

龍弥がそう質問すると真奈は少しして落ち着いて話し始めた。


「いいえ、裕司君は最初は私といたんだけど途中で貴族に買われていったの」

「そうか・・・まぁ、あいつなら平気だろ」

(裕司は一週間以内に見つけるとして真奈をどうするか・・・)

もし龍弥がここで真奈を攫うとしても奴隷の首輪があり、直ぐに位置がバレてしまう。


「真奈、済まないが、お前には奴隷の首輪が付いていて今は助けられない、が明後日までにはお前を買い取る」

「・・・分かった、無理はしないでね?」

「あぁ、必ず来る」

龍弥はそう言うと真奈を退室させた。

それと同時に奴隷商人が部屋に入ってきた。


「如何でしたでしょうか」

「あぁ、最後の女とその前の女を買おうと思う、金は明後日ここに持ってきてそこで2人を引き取ろうと思う」

「畏まりました。あの2人は結構な上物ですが、その・・・」

「金なら問題無い」

「すみません。ではお待ちしております」

龍弥はそう言うと部屋を出て奴隷商会を後にした。

龍弥は奴隷商会を出るとメルと別れ、直ぐにギルドで受けた依頼を達成しに街の門を出て近くの森に向かった。

もちろん龍弥の狙いは依頼報酬の金では無く他にあった。

門を出て2時間程歩くと目的の森が見えてきた。

(さて、この世界にも居てくれ無いと困るぞ?'盗賊'ども)


龍弥は異世界物の小説に出てきたような盗賊を狙っていた。

目的は勿論金だ。

(まぁ、すぐに出てくるわけが無いか。今日出なければ明日はアジトを探すか?)


盗賊が直ぐに現れると踏んでいるわけでは無いので、龍弥はギルドで受けた依頼の草を集めることにした。

暫く草を集めていると背後から物音がした。


ガサガサッ


龍弥は音が聞こえると共に真上にある気の枝に飛び乗った。

音のした方を見ると子供くらいの背丈で全身が緑色の鬼が3匹居た。

それはこの世界に来て初めて見る魔物だった。

(魔物・・・ゴブリンか、確か魔物図鑑ではかなり下級の魔物だったな。殺すか。)


龍弥はそう決めると木から飛び降りた。

「ギィ!」


ゴブリンは龍弥に気付くと手に持った粗末な作りの棍棒を掲げた。

「ギィギィァ!」

中央のゴブリンがそう叫ぶとその両脇のゴブリンが同時に龍弥へ向かった。

(この世界の下級の強さが分かりそうだし肩慣らしになるかと思ったが、弱過ぎて無理だな。)


スパスパッ

龍弥は突っ込んできた2匹のゴブリンの首を手刀で刎ねた。

(職業のおかげか身体能力が上がってるな。ん?)


テッテレー♫


龍弥がゴブリン2匹を倒すと共に頭の中で音がした。

(間違いなくアレだろうけど、その前に最後の1匹を仕留めるか)


テッテレー♫


その後、龍弥は最後の1匹を仕留めるとステータスを見た。


ーーーーーーーーーーーーーーー


NAMEー真場龍弥

JOBー最悪神の使者

LEVELー3

HPー1500 (300up)

MPー650 (150up)

STRー550 (150up)

INTー400 (100up)

AGIー800 (250up)


SKILL

・肉体強化LV2

・近接格闘LV4

・闇魔法LV1

・無音LV3



ユニーク

・暗殺者LV3

・盗人の心得LV5

・技術複製LV5

・天運LV5





TITLEー女神に溺愛されし者

ストーカー付き

冷徹者


ーーーーーーーーーーーーーーー


なんと龍弥のステータスが大幅に上がっていた。

(このステータスの上がり方は普通・・・・じゃないな、それならここに住んでいる人間は遥かに強いか)


龍弥はここで気になっている事を思い出した。

(TITLEってのは称号だが効果か何かあるのか?)


そう考えていると脳内に文字が浮かんできた。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


女神に溺愛されし者

・レベルアップ時のステータス上昇に特大補正。

・必要経験値の特大低下。


ストーカー付き

・自分をストーカーしている対象との間に様々な因果律が働く。


冷徹者

・全状態異常耐性に特大補正。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


(TITLEにはそれに合う効果があったか、ステータスはその効果のお陰か。それにしても『ストーカー付き』って誰だ?しかも、因果律まで働くのか)


龍弥がステータスの新たな発見をして、色々と考えていると再び背後から物音がした。

(さっきのゴブリンよりデカイな、人か?)


振り返るとそのには2人の男がいた。

その手には血がべっとりと着いた鉈を持って。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

誤字、脱字やアドバイスがあればコメントやメッセージで指さてもらえると助かります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ