獣人、奴隷商会そしてメイド
said龍弥
早速依頼をするためにギルドを出ようとしたが
「シンバ・タツミ!」
知らない声に呼ばれた。
龍弥が後ろを振り返えると、そこにはボロボロの服、と言うより布を身につけた中学生位の少女が立っていた、ただその少女には周りの人とこたなる点があった。
少女には獣の・・・犬の耳と尻尾が付いていた。
「シンバ・タツミさんですよね?」
「・・・・」
龍弥は少女に鑑定眼を使った。
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NAMEーメル
JOBーerror
LEVELーerror
HPーerror
MPーerror
STRーerror
INTーerror
AGIー200
SKILL
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ユニーク
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TITLEーerror
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龍弥は一瞬お爺さん並の人物かと思ったが冷静に考える。
(こいつからは実力を隠している素振りが見られない、まぁ俺より技術が高いだけかもしれないが、流石にそれは無いな、理由も見当たらない。とするとかなり上位の隠蔽を持つスキルか)
「あ、あの!」
「要件は何だ?」
「ハ、ハズキ姉のことで」
「!!」
龍弥は少女をの言葉に動揺した。
「真奈は何処だ!」
ドンッ!
「ヒッ」
少女を挟んで壁に手を突く。
実は龍弥のこの国から出る理由の大半がこの世界に来ているだろう葉月真奈と馬場勝己の捜索だった。
「あ、あの、わわ、私は奴隷で」
「奴隷?首輪はどうした?」
この世界の奴隷には首輪が付けられており奴隷の種類によって首輪に付いている結晶の色が異なるのだ。
「そ、その」
「チッ、とりあえず付いて来い」
「あ、ちょっと待って」
龍弥は少女の手を掴んでギルドを出て行く。
「真奈と勝己は何処だ?」
「カ、カツミ?わ、私はハヅキ姉の事しか、し、知らない」
「じゃあ真奈はどこだ」
「わ、私が居た奴隷商会に居るの」
「奴隷商会だと?クソッ!・・・で、何でお前は真奈を知っている」
「わ、私は最近奴隷商会に売られてそこでハヅキ姉と出会ったの。ハヅキ姉は何時も知らない所の話とかを教えてくれて、その話の中でタツミって言う名前がいつも出てて、特徴とか、ハヅキ姉の持ってた布の匂いがあなたと同じで・・・」
「それで俺が分かったのか。・・・よし、行くぞ」
「えっ、ど、とこにですか?」
「奴隷商会にだ」
「い、今からですか?」
「当たり前だ、案内しろ」
龍弥は焦っていた。
(奴隷商会?クソッ!落ち着いて考えろ。奴隷商会に乗り込むのは不味い、もし見つかったらそれを理由に王国側に処刑される可能性が高いな。客として潜入するか)
考えている龍弥を少女、メルは怯えながら奴隷商会へ案内していく。
・
・
・
・
路地裏、突き当りを左に行った所に奴隷商会は店を構えている。
奴隷商会に潜入する前に龍弥はふと思った。
「そういえばお前、如何やって逃げ出したんだ?」
「そ、それは」
「なぜ黙る」
「ハ、ハヅキ姉が特殊なスキルを持ってて私の首輪を外して逃がしてくれたの」
「真奈が・・・・行くぞ」
「お、怒らないの?」
「何故怒る必要がある」
「だってそのせいでハズキ姉が脱走を助けたって疑われるかもしれないから」
「・・・お前を逃したのは真奈の意思なんだろ?」
「う、うん」
「ならいい。よし、潜入するが今からお前にスキルを使うから抵抗するなよ」
「う、うん」
(よし、『陽炎』発動)
陽炎は暗殺者のスキルで範囲内の光を屈折させるスキルで精密性と範囲はレベルに依存する。
(今はこいつ姿を消すくらいしかできないか)
また、陽炎は精密性が上がると空気中の見えない色の光を利用し姿や地形などを変幻自在に見せられる。
『す、姿が消えました』
『あぁ、分かってる。誰にも触れないように俺に付いて来い』
『わ、分かりました』
龍弥がそう言って商会に入ると声をかけられた。
「これはこれはお客様いらっしゃいませ、本日は初めてのご利用ですか?」
国王程では無いが、それでもかなり太っている男が出てきた。
「あぁ、奴隷の下見に来た」
「畏まりました。私は奴隷商人のパールです、要望などはありますか?」
「女で16歳位の奴隷を見たい」
「畏まりました」
・
・
・
・
今、龍弥の前に並んでいるのは6人の女の奴隷だった。
その中に葉月真奈はいた。
しかし、俯いていて此方に気付いていない。
(真奈はいた。しかしここからどうするか。)
「おい」
「どうしましたか?」
「奴隷一人一人と話し合ってみたいんだが」
「畏まりました。おい」
奴隷商人がそう言うと1人を残して出て行った。
(並んである順番からして真奈は最後か、他の奴はどうでもいいな)
龍弥は一人一人適当に相槌を打つと退室させていった。
5人目に入ってきたのは人族だった、ただ重要なのがその女の纏っている雰囲気だった。
(なんだ此奴?俺と本気で戦えるレベルだぞ?)
「お前は?」
「はい。私はマリアと申します。」
「随分と礼儀正しいな」
「はい。メイドでしたので」
「そうか、失礼だがお前の首輪は犯罪奴隷を指しているんだが、理由を聞いていいか?」
「はい。私はこれまで私の主人をした人間全てを殺害しています。」
(狂っているな。ただ此奴が俺の近くにいるのは危険だな)
「その理由も聞いていいか?」
「私の主人に相応しくないからです。」
「・・・そうか」
(どちらが主人か分からないな)
龍弥はマリアに鑑定眼を使った。
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NAMEーマリア・アンフェール
JOBーメイド(仮)
LEVELー25
HPー900
MPー1000
STRー600
INTー600
AGIー300
SKILL
・礼儀作法LV6
・家事LV6
・闇魔法LV5
・風魔法LV3
・魔装LV3
ユニーク
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・error
TITLEー超人
殺戮者
探す者
戦うメイド
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(本気どころか俺が負けるんじゃないか?なら、むしろ此奴は手元に置きたい位だが)
「よく分かった、話は終わりだ」
「・・・面接ありがとうございました。タツミ様。」
「?!」
「でわ。」
(名乗っていないのに名前がばれたということは完全にステータスをすべて見られたな。殺すか買うか・・・)
「次が最後の奴隷になります」
扉から奴隷商人がの声が聞こえ扉が開いた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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