プロローグ
私事ですがお騒がせしました。
これからも読んでもらえれば幸いです。
side龍弥
ーーーーーパンッ
乾いた音が教室に響いた。
周りの状況の理解と共に自分の中から黒い何が体の内側から湧き溢れ意識がブラックアウトした。
「起きなさーい!」
いつもと同じ母親の声が聞こえた。
そして、いつものように返す。
「あと、1時間〜」
ドタドタドタドタ
階段を上ってくる音が聞こえる、この音を聞くだけで頭が覚醒していく。
なぜなら
・
・
・
・
・
「起きろって言ってんだろーッ!」
ガチャン!ドスッ「グホッ」
母親が勢いよくドアを開け俺の寝ているベッドに向かって飛び蹴りをかます。
鳩尾に強い衝撃を感じ完全に覚醒する。
これがいつもの朝
「さっさと、ご飯食べて行きなさい」
「うい〜」
適当に返事をして朝食を食べ終わる。
ガチャ
「行ってきま〜す」
「はいよッ」
そしていつもの様に登校していると
「よう!龍弥〜」
「おう、太郎」
「誰だよ!」
「え?」
「え?」
このアホ面をしているのが、友達の『馬場裕司』だ。
「急がないと遅刻するぞ?」
「急ぐのか?」
「行くぞ!」
「うぃ〜」
いつもの様に走る
車やバイクを抜いて行って結構なスピードで走っていく。
俺と裕司はもともと運動神経が他の人と比べられない位良く原付バイク位なら余裕で抜かせる。
そして校門を生徒会の役員が閉めるギリギリで入り込みそのまま昇降口に向かった。
いきなりだが、うちの高校では生徒会が校内でも教師のつぎに発言力があり、それは時に教師と同じ位の力を持つほどだ。
校門を過ぎて昇降口に着くと生徒会の役員の生徒が遅刻した生徒をチェックしていた。
「おい、どうする?」
裕司が聞いてきた。
その意味は身体能力のスペックが高いはずの俺らについてくる生徒会会長の『葉月真奈』をどう巻くかということだろう。
「いや、普通に行けば平気だろ」
「それはお前だけだ」
「知らん、さっさと行くぞ」
「や、やめろ!」
裕司の腕を掴んで昇降口に入っていく。
「おはよう、会長」
「おはようタツ君、裕司君」
「もう、遅刻の時間か?」
「いや、平気だよ?」
「よっしy「タツ君だけ」なんでだよ!」
「裕司君はタツ君に引きずられてて少し遅れたでしょ?」
「そんな細かいこt「遅れたでしょ?」でm「遅れたでょ?」・・・・はい」
確かに細かいことだか、それでも真奈は一度言ったことを曲げることはほとんど無い。
そのおかげで、生徒や教師からの人望もあり2年生に上がってすぐに生徒会会長になったのだ。
「じゃあな」
そのまま、教室に向かおうとしたとき、「会長」という声が聞こえた。
「遅れた生徒をチェックするのは生徒会の仕事ですよ?」
真面目そうなメガネをかけた女の子が真奈に言った。多分、後輩の子だ。
真奈は振り返りその子を見ている。
「・・・」
「・・・」
「・・・チッ」
「ほ、報告してきます!」
「そう?ありがとう」
スタスタと小走りで後輩の子は裕司を連れて行った。
「行きましょう」
「おう」
そうやって、いつもと変わらない時間が過ぎて行こうとしていた。
今この時までは。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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