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プロローグみたいなもの
「気に入った!お前、私の執事になれ!いやならペットでもいいぞ?」
開口一番に目の前の女神様は俺にそんなこと言い放った。周りにいるクラスメイトや学園の先生方はもちろん、女神近衛兵の方々も驚きの表情を隠せないでいる。はてさて、なにがどうなってこうころんだのだろうか。俺ことライ・シュバルツは考える。が、結論が出るわけでもない。なにせ、発言自体が意味不明なのだから。とりあえずこう言っておく。
「なんのボケですか?女神様。」
考えた結果がこれしか見当たらず試しに聞いてみた。
「ボケなどではない、私は本気で言ってるんだぞ!」
「すいませーん、誰か医者を呼んでー!」
俺は全力でボケを前提に話を進めた。ある意味なんかのコントである。それを見ていた一部のやつらはくすくすと笑い始めた。
さて、これをどう穏便に済ませるか、真剣に考え込むのであった。
手詰まりになってしまった。