【番外】ネット小説の読者へ ~黄金律と論理学(上)~
「黄金律」と云う言葉があります。
この言葉、個人的には「森羅万象を知ろしめす、永久普遍の真理」と云う意味で使いたいところですが、実際には
・Web版「大辞泉」
《 golden rule 》内容が深遠で、人生にとってこの上なく有益な教訓。通例、キリストの山上の垂訓の一節「何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ」〈マタイによる福音書・七〉をさす。
・ウィキペディアの記述(抜粋)
多くの宗教、道徳や哲学で見出される「他人にしてもらいたいと思うような行為をせよ」という内容の倫理学的言明である。現代の欧米において「黄金律」という時、一般にイエス・キリストの「為せ」という能動的なルールを指す。
となっています。
聖書(「マタイによる福音書」7章12節)では、
「凡て人に為られんと思ふことは、人にも亦その如くせよ。」
また孔子(論語 衛霊公第十五 二十四)によれば否定形で
「子曰。其恕乎。【己所不欲。勿施於人。】」
「己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ。」
とあります。
昨今では「死刑になりたい」との理由で無関係な人を殺害するような信じられない事件が起きていてます(勿論聖書がこのような行為を否定していることは言うまでも在りません)。私は多くの背景と補足を要する肯定形よりも補足を必要としない否定形を採っています。これ(「自ら欲することを他者に為すのではなく、厭うことを他者に為さない」と云うこと)はこのエッセイの根底を為すものであり、またこの場における私の行動指針でもあります。
引用参照元
・文語訳聖書 http://bible.salterrae.net/taisho/pdf/
・論語 衛霊公 http://blog.mage8.com/rongo-15-24 (他)
※この番外編はあと数回続きますが早めに投稿を終える予定です。