§13 私の為に書いて下さい
お気に入りの小説の感想を出来るだけ見るように心掛けています。
多くの感想は純然たる善意のものですが、時折「身勝手だなぁ~」「独り善がりの押し付けだなぁ~」と思える感想を目にする事があります。ネット小説の作者は何の見返りも求めずにお話を公開して下さっているのです。にもかかわらず、何故その様な批判が出来るのか? 身勝手な価値観で一方的に判断を下すことが出来るのか? 正直理解に窮します。
自分の理想を作者に実現して貰おうとでも思っているのでしょうか?
当たり前のことですが、価値観は人夫々であり、であればこそ好みの小説も人夫々な訳なのですが、それを無視して自分の考えを一方的にぶつける。もし、相反する要求があった場合一体どうすればいいのでしょうか? 身勝手な要望に応えていたらお話が壊れてしまいます。本当に何を考えているのでしょう。
そんな一方的な感想が多い時作者の方にお願いします。声高に身勝手な願望を強請る人ではなく、お話を楽しみにしている読者の事を思い浮かべて下さい。感想を書く読者はごく少数派です。お気に入り登録数と感想の投稿数を比較すれば明らかなことですが、殆どの読者は感想を投じません。お話そのものにしか興味が無い読者も多いのかもしれませんが、必ずしもそれだけではないでしょう。
あまり文章を書く事が得意でない読者や、目立つ事が嫌いな読者、作者に迷惑なのではと遠慮している読者など人夫々でしょう。それに「酷いなぁ~」と思って感想を書くこともありますが、罵られた作者の痛みがそれで消えるわけではないでしょうし、私の感想でその痛みが和らぐ保証も無いのです。反って傷口を広げているのかもしれません。その場に直面したとき本当は何をすればよいのか正直自信がありません。
ですから作者の方にお願いです。
酷いコメントに創作を妨げられないで下さい。
悪意ある投稿者が居てもその影に何倍もの物言わぬ読者がお話を楽しみにしているということを忘れないで下さい。
・ごく一部の悪意によって筆を折るのか?
・物言わぬ大人しい読者のために書き続けるのか?
決めるのは勿論夫々の作者です。作者は作者ご自身の為に創作されているのですから他者がアレコレと注文することではありません。ですが、敢えてお願いいたします。
繰り返します。悪意に挫ける為に書き始めたのですか? それともお話を楽しみにしている読者の為に書き続けるのですか? あなた(作者)にとって本当に大切な存在こそをその決定の拠所として頂きたいのです。
そうです、馬鹿なコメントをした奴のために筆を折るのではなく、お話を楽しみにしている読者のために書き続けて下さい。
どうか、私のために書き続けて下さい!
身勝手なお願いで申し訳ありませんが、それが正直な私の気持ちなのです。