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第二話 修行の成果と魔王さま

魔王さまが仲間になるまで。

正直ここまではプロローグです。

「よし!じゃあ「解除」と思え。」


「解除!」フォン…!


フッ


「よし!修行だ!

より遅く!より手加減して!より強く!より強力に!

これがわたしの教えるモットーだ。」


「うす!」


「じゃあ、ボロの剣をやる。」ぶんっ


「ちょっ……!

……師匠雑っすね、渡し方。」


「ボロい剣だ。

斬ったら折れるから、注意して使えよ?」


「なんすかそれ………

ゴミじゃん。」


「そうだ。

そのゴミ装備で最弱になれ。」


「うす!

そっちの方が修行の成果もわかりやすいか。」


「だな。

じゃあ、物理概念否定技術を会得しろ。」


「うっし!やるぞ!」


「そうだな……

神童が覚えるのは、「魔力で強化」だ。」


「身体強化的な感じっすか?」


「そうだ。

魔力コントロールを覚えれば、最弱で最強になれる。

強くなればなるほど、魔法の効果や威力は弱まるからな。

最弱にしてやるってのはそういうことだ。」


「うす!」


「じゃあ、剣を振る速度を上げろ。

速ければ速いほどいい。」


「もしかして、居合い斬りですか?

かっけぇ!」


「そうだ。

ボロい剣は軽くてもろい。

威力を乗せやすいだろ?あと、あまり腕力が鍛えられない。」


「うっす!」ぶんっぶんっ


「よし!っておい、振るな振るな。

鞘に入れて、一瞬だけでいいんだ。」


「う、うす!」びゅん!


「そうだ!

この技術は一撃必殺だ。故に、地味だ。

鞘があるイメージでやれよ?」


「………あのー、斬撃を飛ばせたりするんすか?」


「一応はできるが、概念の都合上威力は弱いぞ。」


「………ならいいか。」


「とにかく!腰に据えて引き抜くイメージだ!」


「はいっ!」……しゅっ!……しゅっ!


「いい動きだ。

毎日一日500回やれ。」


「あの、これって意味あるんすか?」


「速さに筋肉を慣らす。

筋力は上げても問題ないのは確認済みだ。

腕力と筋力は別だからな。」


「うーっす!」びゅん!


「反復動作は大切だ。

がんばれよ、神童。

一人前になるまで、みっちりとしごくからな。」


「はいっ!」



そして8年後────


「ふっ!」しゅっ!


「上出来だ、神童。

わたしですら見えない速度だった。

合格だ。もう教えることは、何もない。」


「あざっす!」


「最後に言っておく。

お前の魔法はふたつある。」


「予言と予知………ですね。」


「そうだ。

予言は日常、予知は戦闘時に常に使え!」


「はい!」


「最後にだが、お前には腕しか鍛えてもらってない。

紙一重でかわすのを心得ろ。」


「はい!」


「じゃあ行け!魔王を仲間にしてきてもいいぞ。」


「ははは。

師匠のその冗談、聞き飽きたんで!

じゃあ!行ってきます!」


ばたん


「神童さん!

いってらっしゃい!」


「ああ!ありがとうございます!」


こうして、僕は強くなった。


一人称は、「神の子」だと気づかれないように変えろと言われた。


技術はひとつしか習ってない。


魔法もたまにしか使ってなかった。


でも、僕は安心していた。

未来は明るいからだ。


「ま、なんとかなるか!

『予言』!」ブオーン………


なるほど。


「うん。

こっちの道はやめておこう。」


そして、僕は直接魔王城に乗り込む。


スッ…


「門番か!」


「だれだてめぇ?

きさまごときが、魔王さまに会うなんて………」


しゅっ!……キンッ


「ふぅ………」スー……カチャッ


「なに侵入しようと…………

ぐっ!?」


「………本気を出すのは一瞬だけだ。

それじゃあ、入らせてもらう。」


「つ、強い……!」


ばたっ……


魔王城─────


「なるほど。

レーザーの罠か。」


ビッ……!ビッ……!


すっ……すっ……


「ふぅ、ヒヤヒヤするな。」


ガチャッ


「なるほど。

袋のネズミか。」


「そういうこった!」ぶんっ!


「解除!

『予知』!」……すっ


「なにっ!?」


「ヒヤッとさせないでくれ。

ふっ!」


キンッ……


「ふぅ………」スー……カチャッ 


どさどさっ……ばたっ…!


「………本気を出すのは一瞬だけだ。」


「3人倒れたぞ!?」

「なにをした!」ビーッ!


「……」すっ


「まさか、見えてるのか!?」


「いや、見えていないさ。

「視えて」はいるけど。」すたすた……


「ほざけ!」


「本気を出すのは一瞬だけだ。」カチャッ……


「ぐあああああ!!」


「さて。

戦意喪失したのなら、通らせてもらおう。」


「ひっ!?」


「大丈夫だ。

僕はバーサーカーではない。」


バタン…


「よし。」………ぴたっ


「いい勘してるぜ。」


「お前はナンバー2か?」


「そうとも!」


「そうか、ありがとう。

………通るぞ。」


「ふんっ……

好きにしろ。ただし………」


「馬鹿なやつだ。」しゅっ……キンッ


「俺を倒してからなあああ!

なん………だと?」


「………本気を出すのは一瞬だけだ。」カチャッ……


「この魔法、予知か……!?

魔王さまと同じ……………」


ガチャッ


「ようこそ。

「神の子」だな?」


「そうだ。」


「「神の子」、神童。

きみには仲間になってもらおうか?」


「ふっ………

聞き飽きた冗談はやめろ。」


「貴様、視えてるのだろう?

われと同じ魔法を使うものよ!」


「ほう。

お前も同じ「予知」か。」


「そうだ。

こっちでは「神の子」ではなく「堕天使」と言うがな。」


「なら、いくぞ。」


「名前を教えてくれ。」


「神ど……」


「違う。

前世の名前だ。」


「……?

「大林翼」だ。」


「やはりか……!」


「やはり?」


「ガキの頃、一緒にフュージョンポーズやったよなぁ……

みんなはわかってなかったけど。」


「それは……そうだな。

あのとき………いや、まさかな。」


「なぁ!翼くんよ……?

「小森大地」という名前に、聞き覚えないか?」


「まさか…………

大地くんか!?転校したあの…………!」


「そうだ。

われと仲間になれ!」


「……だけど、悪者の手伝いは……………」


「違う!

われは「勇者」神童の下につく。

同じ予知使いならわかるはずだ。」


「……僕のはまだ短い時間しか見えなくてね。」


「ならすべてを曝け出そう!

われの予知は声も聞こえる!」


「そうか。

なら「リトルタウン」に来て話してくれ。

………歓迎はされないだろうけど。」


「いいぞ。」


「師匠の冗談は予言だったのか。

やりやがるぜ、あのおっさん。」



こうして、魔王と仲良くなった。


「大地くん。

こっちの名前は?」


「デーモンだ。」


「よし、デーモン!

仲間になろう!」


「ああ。

「神の子」。

そして又の名を、「勇者」よ!」


「ありがとう!」


そして、魔王が仲間になった!

それから僕は、勇者と呼ばれるようになる。

決め台詞は絶対的なものだと教えられたので言ってるだけです。

口癖なので、つい言ってしまうイメージです。

口癖を言いたくて速度が上がってる節もあります。

メタ視点だとシリアスな笑いになってる感が否めない。


属性タイプ

攻撃→攻撃魔法

防御→防御向き魔法

補助→補助向き魔法

異質→魔力が一定以下の弱者のみが目覚めうる属性。

   強くなるほど効力が弱くなる


異名:預言者、(師匠) 獅童真→指導しどう 23(転生前)→35→43歳  男→男

最初に落ちてきた場所:リトルタウン

所持魔法→予言 属性タイプ→異質

かつての魔王を倒し英雄。

数々の強者を弱者にする天才。魔導士。

弱者になることで、逆に強者になるというこの世界の概念を理解している数少ない人物。

元転生者で、神童を強くするために弱くさせる修行をする。

「より遅く!より手加減して!より強く!より強力に!」が口癖。

かつて予言どおりに生きていたが、飽きて弟子を取るのが趣味になった。

弱いけど、魔力が並にある人。

一人称は「わたし」

所持魔法:1つ

預言者プロフェット→予言する。攻撃や出来事すべてを視られる。

魔力をしぼる→一点集中の魔力光線。物理概念否定技術のひとつ。

       確実に生物を殺す威力があり、魔王を打ち砕いた技術。




異名:神の子→勇者 大林翼→神童しんどう  19(転生前)→9→17歳  男→男

最初に落ちてきた場所:リトルタウンの教会の目の前

所持魔法→予知 属性タイプ→異質

異世界転生者。魔法剣士。

「本気を出すのは一瞬だけだ。」というのが口癖。(と、言うのが口癖?)

数々の予知をする。(戦闘中も日常も予知するが、未だに使いこなせていない)

すべての攻撃を弱くした修行の結果、剣を抜く速さ以外は衰え、最弱になった。

魔力量は指導の4倍だが、常に魔法を使っているために実質は半分くらい(並)の量。

一人称は「おれ」→「僕」

所持魔法:2つ(現状)

予言フォーサイト→日常で常に発動。未来が視える。遠くの未来を視る。

予知プレディクション→戦闘中に常に発動する。未来が視える。近い未来を視る。

魔力で強化→一瞬だけすべての魔力を使用すると決めて使う居合い斬り。

      概念も気づかないほど一瞬だけ足と腕力を魔力で強化する凄技。

      現状最速の技。口癖とともに居合い斬りをする。

      ボロい剣でも折れないのは速すぎる剣技で丈夫になっているため。


魔王側

異名:魔界の王、(魔王さま)  小森大地→デーモン  19(転生前)→17→25  男→男

最初に落ちてきた場所:魔王の城の目の前

所持魔法→予知 属性タイプ→異質

神童が来た同じ頃に魔王の部下から拾われてその人の部下になっていた現・魔王。

魔導戦士。転生者。

数々の予知をする。(20のときに完全に制御した)

すべての攻撃を予知し、避けることができる過去最強の魔王。

魔力量は神童の3倍。予知は攻撃を避けるとき以外常時発動している。

その正体は、転生前の神童のかつて転校した親友「小森大地」だった。

それを明かしたあとは神童に力を貸すようになり、

魔王側からは裏切り者扱いで、悪者が魔王の席を争う世界になってしまう。

ちなみに、育ててくれた人は隠居中。


そんな世界を覆すのがこの物語の真髄。


一人称「おれ」→「われ」

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