京都編第1話
※作中に登場する都道府県の地理的条件以外は”すべてフィクション”です。
観光客数に関しては、各自治体様の公表されているものを参考にさせていただいている場合もありますが、”私が間違っている”可能性がありますので、あくまでフィクションとして、ご覧ください。
20△△年。インバウンド客の増加によって、全国的に観光地が大きな力を持つ時代。各都道府県の各市町村では「最強市町村」をめぐる争いが激化していた。世は大ご当地時代!その時代の波は、ここ京都府にも波及していた、、、
京都市観光課課長烏丸は、京都市長、御池のもとへ急いだ。
「市長!大変です!」
「烏丸か。何があった」
「南丹の美山部隊がこちらへ進攻してきているとの情報が入ってきました」
京都府南丹市。人口4万人ほどの町で、京都府の中央に位置する。
美山部隊のある美山地区は、美山かやぶきの里などの観光地がある。
「何?部隊の規模は?」
部隊の規模は年間の観光客数と等しく、観光客数が多ければ多いほど部隊の規模は大きくなる。
「20万人程かと」
「20万か。伝建地区指定以降、部隊の規模を拡大しているな。しかし、問題はない。観光客数、もとい部隊の規模で我々京都市に敵うものはいない!すぐに中京区部隊を出せ。一瞬で蹴散らしてくれる!」
御池は不敵な笑みを浮かべた。
☆☆
その頃、京都府は北部、北近畿一の都市、福知山市でも、最強市町村を狙う動きがあった。
福知山市は、かつて明智光秀が治めた街。街の中心には復元された福知山城天守がそびえ立つ。
百人一首でも詠まれたあの大江山があるのも、ここ福知山市だ。
「宮津の方とは連絡取れたか?」
福知山市長、明智は、部下の蛇ケ端に尋ねた。
「はい。宮津からは、天橋立部隊を出動させて貰えるそうです」
「天橋立、か。部隊規模160万を超える、北京都一の大部隊だな」
「はい!これは強力な戦力になりますよ!!」
「そうだな。だが、今回進攻する舞鶴市は、古くから港町として栄えた場所だ。赤レンガ倉庫や海産物など、観光資源も多い。市の観光客数では、我々福知山市の81万人に対して舞鶴市は157万人と、舞鶴市の方が多い。油断はするなよ?」
「はい」
「それと、南丹の方はどうだ?」
「はい。こちらの思惑通り、京都市への進攻を始めました」
「よくやった。ひとまずは舞鶴市への進攻中に京都市に攻め落とされる心配はなくなったな」
「南丹市に流した情報が効いたみたいですね」
「そうだな」
南丹市が京都市に送り出した部隊規模は20万。対する京都市の観光客数は4000万。
明らかに不利な状況で南丹が進攻を仕掛けたのは、福知山市から流したとある情報がきっかけだったのだ。
観光客数に関しては、各自治体様の公表されているものを参考にさせていただいている場合もありますが、私が間違っている可能性がありますので、あくまでフィクションとして、ご覧ください。問題などありましたらご報告をお願いいたします。
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