表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二度転生(中断版)  作者: Riu
第一章 約束.転生〜そして親友の死亡。
17/46

第16話 新時代

         :第十六話:

          新時代



          996年 

少女―――ユウキは、実家を飛び出し北上していた。

向かう先は、旅人が多く集まる土地。

"旅人の町"だ。


実家から、旅人の町までそう遠くはない。

ユウキの身体能力を持ってすれば、数日で付く距離なのである。


そして、旅人の町に付いたユウキは…食事を済ませ

人気のない小道へと足を運ぶ。



「ここも、変わってるかと思えば…変わってないな…。」


事実、800年以上の歳月で町並みは驚くほど変わっていた。

が、ユウキの死に場所だけはそのままの状態で、残っていたのだ。




そして、すこし歩くと……ユウキが息絶えた場所が見えた。


そこには石碑が立っており、こう刻まれていた。


      ――勇者ト災厄ノ決着ノ地――


つまりは、ここで始祖同士の闘いが終わったのだ。

何かの記念にと、誰かが残すようにしたのだろうか

それは、わからないが。

誰かの意図があることは明確であった。



そして、少し離れた場所に、幾つかの小さな石碑が並んでいる、場所が見えた。


そこには、一人の少女が手を合わせ何かに祈っていた

恐る恐る、ユウキが近づくと…それに気づいたのか

ユウキに話しかける。


「ねぇ…、知ってる…?ここは始祖同士の決着の地なんだけど…―――」

少女は昔話をする。

「うん、知ってるよ。」

ユウキはそう返す。

   「そして………これは殆どの人がしらない。

       "一人の剣士の存在"。」


「一人の……剣士…?」


「うん、始祖の勇者がね…災厄と相見える前に戦っていた一人の青年の話しよ…。その青年はボロボロになってまでも戦い。……鋼鉄よりも硬いと言われる始祖の肌に一撃を入れた。」


「………」


―――私じゃあん…。 


とユウキは思った。

でも、言い出せなかった。何故なら言ったら心を病んでいるのか?と心配されるからである。


「私のご先祖様が800年以上前からずっと語り継がれている、この話。この時代……この事を知ってるのは本当に数少ないと思うの。」


「ふ、ふ〜ん、でも私はその話知ってるよ。」


「えっ…本当?!めっちゃ恥ずいじゃん!私!」

と顔を赤くしてプンプン怒る彼女。


そして、どうしてしってるの?


と、訪ねてきた。

がこれを、ユウキは「さぁ、なんででしょー?」

と誤魔化した。


実は、その剣士…私だよ

なんて、言えるはずもなく……。



「君の名前は?私は"ナツキ"えっと、よろしく」


「私は、ユウキ…剣士だよ。」


そして、二人は打ち解けた。

二人の会話は弾む。

「ユウキも剣士なんだ…。」


そして、二人は一緒に街に帰る。

短い時間にして、二人は友達になったのだ。

お互い、同い年ということも相まって

今は宿で一緒に食事を取っている。


「ふ〜ん、ユウキは南東の方から来たのね。」

そう訪ねられたので、「そうだよ」と頷き返す。


流石に、貴族出身ということは秘密にしている。

バレたら面倒くさいのも一つの理由だが

もう一つは、純粋に…ナツキとの会話を楽しみたかったユウキなのだ。



そう言う事なので、今は互いの話に花を咲かせている。


「なるほど〜…それでユウキのお母さん…冒険に行かせてくれたのね…。私と似てる。」


「ナツキは?どうして冒険に出ようと、思ったの?」


「私は……お父さんと約束をしたの。大切な…大切な」


約束? すこし気になったので聞いてみる事にしたユウキ


「えっとね…私が幼い頃、お父さんがまだ剣士だった頃の話――――お父さんの夢は、"誰もが平和にそして幸せに暮らせる場所を作る"というものだったの…。

だから、最初は物資と仲間を集め…国を興そうとした………けれども……それはある"一匹の魔物"の襲撃によって…。

お父さんの夢は散ったわ。」


「"国"……。」

ユウキふと考えに浸る。


「今でも覚えているそう……お父さんの大切な夢を踏みにじった……忌々しい魔物…。

肌の色はどす黒い黒茶色に…。血で身を濡らしていて、異様な雰囲気と悪臭がする……。

極めつけは"禍々しい角が二本"――――」


ナツキの説明を聞かず、何かを考えている様子のユウキが突然目を輝かせ、ナツキにこう言った。


「そうだ!国だ!国を興せばいい!!」


「ってぇ…え…?」


ユウキはこう考えた。

"夢で見た景色をもう一度見るためには…国を興せばいい!!"


普通に考えてみればただの閃きだ。

が、何故かユウキはアルトとの"約束"を果たすためには国を興すのが最適解だと思ったのだ。


「う、うぇ…?え、…えええ?!」


「ナツキ!私と一緒に…国を興そう!」

突然の申し出に、困惑するナツキ。

それも当然だ、その日の内に会った見知らぬ少女に、

「一緒に国を興そう!」と言われたからだ。


が、何故か不思議なことにその提案が魅力的だと思ってしまったナツキなのであった。

なので、ナツキは…「うん!!」と答えたのだ。

ナツキは、これを後に運命の出会いだと…言う。


この先、この二人の出会いが……この世界の…

世情自体を大きく変える事態となるのだが…それはまだ…当分先のお話なのだ。



そして、数日間二人は共に過ごしそれなりに仲も深まり、お互いに信頼信頼し合える様になった。


「ユウキ…貴女が誘ってくれたこの話ちゃんと…実現しよう…。二人で!!」


「ああ!!絶対……必ず!」


二人は歩き出す。

大きな太陽に向かって。

必ず…成し遂げるという、強い覚悟を持ち…進む。


進む先は、"中央都市"から南に位置する…巨大森林

そこからさらに南西に進んだ、平原。


都市も町も何もかもが建っていない。

更地、そこを目指し彼女らは進む。

楽しんでいだけたのなら幸いでございます。

それでは、し〜ゆーあげいん!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ