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二度転生(中断版)  作者: Riu
第一章 約束.転生〜そして親友の死亡。
15/46

第14話 三度目の生

転生編はここで終わりです。

では!楽しんできてください!!

          :第十四話:

          三度目の生


 


……なんか…痛み感じないし、暗いしで……最悪なんですけど

この感じなんか懐かしい……ような…。

何だったけなぁ…………死んだ後のこの感じ……。


………あ!この感じ…!前世の最期と同じ感じ…! 

なら………!もうすぐ…!!


そう思った瞬間、目の前から光が差す。


そうそう、この感じ…!んで…光に手を差し伸べると?


          転生だ!!


光が僕の体を包み――――――体の感覚が戻って来る。

 



チュンチュン、チュンチュン……

小鳥の囀りだろうか…。日差しが多い部屋

キレイストの自分の寝室より、少しだけグレードダウンした部屋、それでも結構豪奢(ごうしゃ)だ。


……まさか、また王族とか……?

いやいや、もう嫌なんだけど。

もしも王族で跡を継げ、なんて言われたら拒否ってやるわ。 




なんて思いながら、目を覚ます。

うん、傷もない。また、転生……したのか

二度、転生したのか……これ…めちゃ運が良いのではあるまいか…?





なんて、思っていると……違和感に気づく。

か、か、かか…髪が……長い…。


それに………胸に…なんか、あるよう…なぁ……


恐る恐る胸に手を当ててみる…。


ムニュ……ムニュムニュ……


……これ…おっ…おっぱい??

多分今、顔が真っ赤になっているであろう。

だって耳も熱いもん……。


い、イヤイヤイヤ……も、もしかしたら太り気味の

髪が長い男性かも………?

なんて、事を思いつつ…男性の象徴であるアソコを

触ってみる。

                 

スベスベ…………………確信ですわ。

もうこれッ!!! こ、これッ!!!          


     女じゃねぇかぁあああああ!!!!


そう、叫んでしまう。


あっ、鏡がある!!

い、今の自分の姿を確認するのも大事…!!なんて思いつつ、鏡の前に立つ。



そこには―――――

白髪(はくはつ)の頭髪、赤色の瞳、きめ細やかな綺麗な肌。

髪の長さは、腰辺りまで。

歳は………十四、辺であろうか?


とてつもない美少女である。


いやはや………めちゃ可愛いな……。

っと、自分の顔にウットリしていると扉が開いた。


「ユウキ様ッ!!先程大きな声が!!」


一名の騎士がそう訪ねてきた。

ん、やっぱり名前は"ユウキ"と言うのか。


剣を鍛錬していた"一度目の生"も

金の王国で王をやった"二度目の生"

そして、今―――今世の名前もユウキである。

同じ名前の人物に転生している…感じなのか…?

それはまだ分からないが……いつか解き明かしたいものである。


そう考えていると、侍女たちも駆け付けて来た。

僕が「何でもないです。」と答えると何故か不思議な顔をされた。

ん〜、わからん

敬語じゃないほうが、良かったのか……?

ま、まあいいや…。


すると、一人の侍女が「ユウキ様、朝食の準備ができましたので…おいでくださいませ」

朝食か…。

確かにお腹空いてる…。

僕は侍女さんにうん、と頷き部屋を後にしたのだった。                    


                      


           ✵ 

           ✡

           ✵


 

案内されて、ユウキが入ったのはとても大きな食卓がある部屋であった。ここでご飯を食べるのであろう。

そう思い、二度目の生で培った上流作法を遺憾無く

発揮するユウキであった。


とても豪華な屋敷であるのだが、王家の屋敷と比べたらどうしても浮いてしまう…。

つまりここは、貴族家と言うことなのだ。


内装は白と水色……細かく言えばグレシャブルー

氷と同じ色である。

その二つの色が主な色である。



食卓に一名、座っている者がいる。

その者の頭髪はユウキと非常に似ている。

瞳の色はライトグリーンである。


   (多分…僕の母に当る人だろうな……)

ユウキはそう考える。


事実、その者の名はマリーと言う。

この貴族家の主人であり、"氷雪飛び交う麗女"

と謳われている人物なのだ。


「座りなさい……ユウキ」


(んっ?……何だこの威圧感…。ただの貴族が出せるオーラじゃないぞ……)


「あっ…はい失礼します。」

そう言いつつ席に座るユウキ。

そのユウキを見つめるマリー。


どちらもとても美しい美貌を秘めている女性である。

護衛の騎士たちは二人にすこし見惚れている様子だ。


少しだけ…部屋の温度が低い。

ユウキは疑問に思いつつも、母 マリーに向き合う。



           ✵ 

           ✡

           ✵


開口一番、母が言葉を口にした。


「早速なのだけど……貴女のデビュタントの事について話が――――」


"デビュタント"それは若い貴族の初の社交界デビューみたいな物。

が、これは女性が主役。

つまり僕が主役と言うことなのだ。


デビュタントを済ませればもう立派な貴族。 

齢十五の当たりでデビュタントを催すのが普通…。 

つまり一年後には私は立派な貴族になるということ。

今世は、そんな面倒くさい事はしない。


一度目の生…アルトと誓った、約束を……絶対に果たすんだ…。


もうアルトはこの世にいないかもだけど…。

それでもっ……絶対に…。

"あの日夢で見た景色をもう一度見る"この"夢"を

絶対に叶えるため…。


面倒くさいことはお断りだねっ!!


「お待ち下さい…!お母様。僕は―――」

「僕……?」


あっ、やべっ…。

"私"が正解だったか…?

ま、まあ確かに女になった訳だし…?

一人称は"私"で定着させようと決意した。

「ゴホンッ!私はデビュタントには出ません。」


「……何ですって…?」

すこし部屋の温度が下がるような気がした。


いやいや、気の所為だな…。

そう思いこう言い続ける。

「デビュタントには出ず………家を出て…!冒険をします!!」


この場にいる全員が驚いたであろう。

母は笑顔だ、が目が笑ってない。


すこし間を開けた後、母が言葉を発する。


「自分の身を守る術すら持ち合わせていないというのに……何故そのような戯言を紡ぐのですか?」


これは、結構お怒りっぽい。

ぼく…じゃなくて私にでもわかる……………………ってか

私呼び結構恥ずいな………

慣れるしかないか……。

だって……普通に可愛いからな……容姿…。


「いえ、自分の身を守るすべは持ち合わせています」

「ほう……それは何なのです?」


それは、"剣術"そのことを母に伝えると

「鍛錬している姿を見たことがないのですが?」

ん〜、ごもっともな意見。

が、実際出来るんだよなぁ


何年も何年も…親友と鍛錬したからなぁ!


数分間私達が話し合っていると、母がこう言ってきた。

「はぁ……何に影響されたかわからないけど…そんなに言うなら試してあげるわ。ウチの護衛騎士団団長

クレイスに勝てたら冒険に出ることを考えてあげるわ」


そう言ってきたのだ。

これは嬉しい提案!

その騎士団長とやらに勝つだけで面倒くさい事(貴族の仕事)パス出来るのはありがたすぎる!!


「良いのですか?本当に……お嬢様と決闘なんて…。」


横にいた人物…この者が多分クレイスであろう。

武装は騎士剣と盾。

……盾…か、厄介だな。


どんな立ち回りをすればよいか迷うな…。


「お母様、私は…クレイスに勝って…。冒険をします

これは…私の中で絶対に譲れない事だからッ!!」


「そこまで言うのであるならば、決闘に文句はないわよね?

…………明日、決闘を執り行うわ。

もし貴女が勝ったら検討してあげる。

もし負けたら…この話は無し、一年後のデビュタントに向けて己を磨きなさいな。分かった?」


何故か、反論出来ない雰囲気が漂っている。

威圧感が半端ない…。


が、僕……いや、私は…………もうとっくの昔に…。

覚悟は済ませているのだ。

騎士団長か何だが知らないけど!

……私の夢の邪魔するなら………斬り伏せるだけさッ!!


そう思い不敵な笑みを浮かべるユウキであった。


こうして、"氷結屋敷"の娘。ユウキは、自身の覇道の記念すべき第一歩を…踏み出したのであった。




不定期更新すみません。

誤字、脱字報告、感想、等は大歓迎です!

それではまた〜、し〜ゆーあげいん!

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