第11話 二度目の生
久しぶりです!
もうね、王とか王子とかわけわからんくなってきた
今日この頃…。
急いで書いたので誤字とかあるかもしれません……
もしあったらコメントにて指摘してくださると幸いです!!それでは楽しんできてください!!
:第十一話:
二度目の生
カッ カッ カッ カッ―――――
部屋の外から、足音が近づいてくる。
そして―――――バァン! 勢い良く、扉が開かれる。
「ユウキィ!おはようである!!」
ユウキと同じく、銀髪で歳は五十程…豪奢な服に身を包んだ者が部屋に入って来た。
「うぇ…?」
僕は戸惑っていた…この…おっさん…何で僕の名前知ってるんだ…?
ってか……これって…もし僕が…"転生"したのなら…
前の人生は、前世ということ……
じゃあ、何で名前が"ユウキ"なんだ…?
…ただの偶然か?
「お、おはようござい…ます?」
とりあえず眼の前のおっさんに挨拶をしておく。
「ガハハ!親子の前で敬称は不要ぞ!」
と、目の前のおっさん―――は僕の父だと言う事が判明した。
状況を整理しよう…。
え〜と…?
とりあえず、僕は殺されて転生したと見て良さそうだ…
だって容姿とか年齢違うし…
んで、目の前にいるおっさんこと僕の父は挨拶をしに来た。
偶然なことに、名前が"ユウキ"である事。
前世と同じって事だ。
(なあんか……既視感を覚えるんだけど……)
そう思い、考える
ああっ!
前世の…アルトと初めてあったとき!
あの時も、自分は何も分からず、相手は僕の名前を知ってる状態であった……
少し違うのは、前世と違って記憶がある事…
前世……森で目覚めたときは…なんも記憶なかったからな……
「そう言えば、もうすぐお前の戴冠式であったな!
…余は、もう…疲れたのだ………賢臣を優遇し過ぎ………
民の願いを聞き入れなかった……その反発が…余を疲れさせたのだ、…。」
は?戴冠式?何言ってんだコイツ……
戴冠式ってぇ〜…確かさ…国王になる為の儀式みたいな感じ、じゃなかった…?
「身勝手で…自由気ままな父ですまないが……
どうか……この…"金の王国"…キレイストを…宜しく頼む…」
と、頭を下げる父…
これって……王が我が子にしたらアカンやつじゃね?
そう思い、僕は
「頭を上げてください…父上…?僕が何とかしますよ…!」
と笑った。
それに父… "ケルニオス"は―――
「ありがとう……最愛の息子よ…!」
と朗らかに笑ったのであった。
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王をやる事になった。
正直断ることなんて、出来なかったし…"夢"のために何かヒントを得られるかもしれないと思ったからである。
戴冠式までまだ一週間あるので、調べ物をしようと
城の書庫に立ち入った。
調べ物とは二つ、
一つ、前世から何年経っているか。
二つ、"始祖の災厄"について。
歴史書と、書かれた本があったので手にとってみる。
………確か……僕が死んだ年は…179年だった…はず…
どれどれ……何年経ってるのか――――
本を開けようとテーブルに本を置き、椅子に座ろうとした、その時…
驚きの事実を知ることに、なる。
「…あっ…は…………、こ、こ、…ことし…今年は……
…………56……8…年……?」
部屋の壁に貼っていた、紙に"568年"と書かれた
文字が見えてしまった。
その本の内容を見る限り、本当に…568年なのだと思い知る。
「じ…じゃあ……、アルトは………」
人の寿命はどれだけ長くても100年そこらである……
僕が死んだ年から……389年も……経っている……
もう…アルトは……
最悪な考えが頭をよぎり、"約束"を守れなかった 自責の念に自分が押し潰されそうになる……。
いや……僕は…人生をやり直す、チャンスを与えられたのだ。
アルトが……死んでいたとしても……"約束"を……果たせないにしても……夢で…見た景色を…もう一度…見るために…
もう一度…アルトに会うことは…出来ないかもしれない
だけど!……"お互いの夢を叶える"これだけは…!
果たそうと…思ったのであった。
気持ちを切り替えて……
"始祖の災厄"について調べてみることにする。
すると、歴史書の目次の一つに大きく
"始祖の災厄と始祖の勇者"とかかれたページがあった
その該当ページを開けてみると、色々な事が書かれていた。
書かれていた内容とは………
一つ、"始祖の災厄"と"始祖の勇者"はこの世界を
"壊す者"と"守る者"の関係の事を意味するのだそうだ。
始祖の災厄は、僕が会った黒髪ロングの子であろう。
だったら勇者はだれなのか?そういった疑問が浮かび上がって来るのだが……
それについては僕の中に一つの考察がある。
それの者とは……
最後に…僕を庇ってくれた、白髪のあの…女性
始祖の災厄は、 おねえちゃん と言っていたし…
災厄の攻撃を防いだことからも実力の高さが伺い知れる。それに…最後に言っていた、"因縁"これが…
"始祖の災厄"と"始祖の勇者"の関係を表す物だと思う
まあ、400年以上経った今でも生きているかは
不明なんすけどネ
その証拠に…180年以降の記録がない。
もしかすると…僕が死んだあの時。
勇者が災厄を倒したのかもしれない。
でも、殺された恨みとかないから……
まあいずれにせよ始祖についての調べ物は終わり!
あと何年経ったかも分かったから地理的調べ物をしようっと。
そう思い、本棚から新しそうな、地理書を手に取り
開けてみた。
300年前には無かった国や町がある。
ドプロ町や、シルクスの町はまだあるしかも結構発展しているのが見て分かった。
クルガの町の西側にケルグ山脈という山脈があるのだが…そのまた西に"西の共和帝国"という新しい国ができていた。
それ以外にも、"中央都市"イグラドルから北に約1万km…海を超えた先に"天聖国"ルネフォルフ
というイグラドルにも引けを取らない国が出来ていた、建国年は…
"282年"……今から250年前にできた国か……
ちなみに、"西の共和帝国"は300年に建国宣言した
国である
それに対し、
イグラドルは世界が始まったとされる"001年"に
建国宣言した国だ。
"001"年に建国宣言を出したのは……
イグラドルと……もう一つ、その名は―――
"地底国家"ウルブゥ・アリア
という国だ。
この二つの大国は、"001年"から今年まで戦争にも
負けた事のない超超大国なのだ。
そんな国と事を構えたくないな…
なんて思いつつ、今ある問題に思考を切り替える
そして今直面している問題の対策を考える。
ここ、"金の王国"キレイストはイグラドルから
東北東の最果てに位置する中堅国家だ。
書庫に入る前、今この国に起こっている問題を侍女達から聞き出した。
侍女曰く、僕の父…今の国王は民ではなく、貴族や
賢臣を優遇しすぎ、民の暴動が激しくなり
抑えられなくなっているのだとか。
貴族達が住む一等地は綺麗な町並みが広がっているのだが、民が暮らす二等地はゴミが落ち、建物にはヒビが入り…道はガタガタ、街灯なんて明かりの付かない
ただの鉄の棒になっていた。
これにより、僕の父は暴動の対処に手を焼くようになりその多忙さから精神を病んだのだ。
医者からも王から退いたほうがいいと言われ、仕方なく僕に王位を譲ることになったのだ。
ってことで、僕に課せられた課題は民の暴動を止めて以前の活気ある国に戻すのが課題!
以前は国の皆が、汗水垂らしながら掘った金を
四方都市や中央都市に売りその売上金で生計を立てていたのだ。
金の王国と言われるだけあって掘り続けても尽きない
金山があるのだ、が…ここ最近、民の一部が金山を占拠して王族は立ち入る事ができなくなっているのだ。
つまり、僕がすることは民と仲直りすること。
戴冠式を終えたらすぐ取り掛かろうと思い、政策を考える
ガチャッ そう音が部屋に響いた。
扉が開けられた音だ。
音が鳴った方に、目を向けてみると
侍女筆頭のセラがいた。
「ユウキ様……すこし…お話しをしませんか?」
「うん、いいよ…隣座る?」
そう僕が問いかけると、すこし照れたあと
「失礼します。」と言い椅子に腰掛けた。
少ししてセラがこう問いかけてきた。
「ユウキ様……もし…貴方様が……王を望んでおられぬのなら………王なんて…継がなければ良いと思うのです…」
「え…」
すこし驚いたように僕がセラの顔を見ると、そこには
本気で心配している顔があった。
次の瞬間――――抱きしめられた。
「私共は…貴方様の味方でございます……もし…王を継ぐのが嫌なら、無理にでも継がなくて構いません…
だからっ………正直に…言ってください……」
セラは僕のことをとても心配してくれているのが分かった。久しぶりに……あたたかい……とそう感じた。
僕は…正直、アルトとの"約束"を果たすためのヒントになるかな、と思ってやろうとしてるだけなのだ。
でも…セラはそれを重荷と感じているのであろう。
でも……………この暖かさ、…温もり……これを守るため。
僕は――――
「王位を継ぐよ…大丈夫…、何も心配はないさ
だから……僕の側で…見ていてくれ。」
そう自信たっぷりに返した。
セラは、「はいっ……!」と笑顔で返したあと、赤面し
謝罪してきた、ま、まぁ王子に抱きつくという…こと…
しちゃったからね……それを、まあまあと宥め時間は過ぎていった。
一週間が経った。
戴冠式を無事終え貴族や賢臣に祝福された後、今後の対策を皆に発表した。
「まず、今後の対策として…二等地の開拓を行おうと思う」
「一体、どのような開拓をされるおつもりなのですか?」
貴族の一人がそう訪ねてきたので僕は簡単に説明する
「開拓〜…と言ってもまずはゴミ拾いをしようと思う、その次は壊れた家の修復、街頭の修理、公共施設の整備の順で行こうと思ってます。」
「ご…ゴミ拾い?」
そう訪ねてきた貴族に詳しく説明する。
「道端にあるゴミは、町の雰囲気を大きく変えることになる。だからまずは町を綺麗にするんだ!」
そう力説する。納得してない様子の貴族たちにこう言う。
「シルクスの町はそうして発展したんだ。」
実はゴミを拾う、というのはシルクスの町を見習ってのことである。シルクスの町はゴミを拾い団結力を固め、クルガの町に引けを取らないまでに発展したのである。
なのでここは先人たちの知恵をお借りして〜
「ゴミを拾って!団結力を固め!!国を立て直そう!!」
僕は高らかにそう宣言したのであった。
この宣言を後に、"浄化政策"と言われるのであった。
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ゴミを拾いを始めて数日が経った。
ゴミを拾っただけで、どうなるんだ と一部の貴族から批判されたりもしたが、そこは王権発動しまして……
ゴミ拾いをしている
騎士達に言ったのは一つだけ
絶対に問題を起こさないこと。
町の人と言い争いの一つも起こさないこと。
これだけは徹底するように言いかけた。
最近町の人達が、騎士達に強く当たることが減ってきていると報告が上がってきてすこし嬉しかったのは
ご愛嬌……だがしかし、それでもまだ小石や物を投げる
人はいるのである…それをなくすため
このまま、壊れた家の修復に取り掛かろう。
そう思い、僕は次の指令をだす……………。
………………
……………
…………
「おいおい、どうなってんだ……城の連中…最近はゴミ拾いを始めて、遂におかしくなったと思いきや……
今度は道や街頭を治し始めたぞっ!?」
その言葉を発したのは、町人の一人である。
以前までは、ゴミの悪臭が漂い夜は明かりの一つもない光景が広がっていたのだが……
今では、ゴミ一つなく
夜でも道が分かりやすくなっている。
壊れかけの家は今では綺麗に修復されており
大国と見間違うレベルで修復されたのであった。
――――王宮専属医師……リーゲル は色々な意味で困惑していた。
それは………
(王子が……まさか…あんな賭けをするとはッ…………
ゴミを拾う?バカバカしい!……だが……町も以前のような活気ある風景に戻ってきた……さて……どうしたものか……)
実はリーゲル、ユウキの父…前王を退位させその
王位を乗っ取ろうと計画していたのだ。
事実……退位には成功したのだが……後釜の王子が
予想以上の働きを見せ……王の座に就こう、と考えていたリーゲルは、困惑を極めていたのだ。
(どうせ…王子は、国を建て直せなく…諦めるであろう…そこに儂が入ろうと思ってたんじゃが…………)
以外にも王子は民を率いる才があり現在、国を無事
復旧しつつあるのが現状なのである。
(前王は……町外れの小さな領地にて隠居してらっしゃる……今なら…王子を弑しても………)
そして……儂が王に…!!
と幸せな妄想が膨らむ
(王となれば、王子を弑してもどうにかなるであろう………だが……王子を弑して王になるまでの間…そこが問題よな……)
と邪悪な考えが湧き出てくる。
幸い、リーゲルを慕う部下は王宮内に数は少ないもののいるのだ。
それぞれがリーゲルと志を一つにしているのだ。
「フフフ……この儂が…新しい時代を作ってやるぞ……」
邪悪に嗤う老人によって
ユウキの運命はまた…大きく変わろうとしていたのである。
ユウキの運命はめちゃ狂わされます笑
次回の構想がまだ練り上がってませんので………
次回の投稿は少し遅れるかも…です
それではまた〜し〜ゆーあげいん!