プロローグ
後付プロローグです。
(書くの忘れてたなんて言えない)
:プロローグ:
ピッ、ピッ、ピッ……と、室内の電子時計の音が鳴
り響き、秒数が刻々と減っている。
《13:00》
部屋の電子時計が、13:00をちょうどさした瞬間。
部屋の扉が開かれ照明の光が待機室に差し込んだ。
数千人をも収容可能な広々とした待合室では
いまか今かと、その場にいる全員が胸を踊らせて
いた。
そして、扉が開かれた瞬間、数千人が順序よく
体育館程の大きさを誇る部屋へと足を踏み入れた
この場には数千人と同じ数、用意されたボールチ
ェアらしき物が規則正しく置かれている。
広くも、狭くもない程の間隔で、総数2500個程の
がある。
この室内に入った者は、手に持っているタブレッ
トを見ながら、自分に割り振られた番号と同じ番
号のボールチェアに座り、腕に付けていたバンド
をボールチェア内部の側部へと、バンドをかざ
す。
すると、音声音がボールチェア内部に響き渡り
ガラスが閉じ、ボールチェア内部に居た人達は
皆、眠るように、意識が消失した。
ここまでくると、もう分かるだろう。
これは、ただのボールチェアではない。
この中に、入った人達は死んだのか?
否、死んではいない。
では、人体に悪影響があるのか?
否、人体に悪影響なんて出ない。
死なない、悪影響もないと分かっているからこ
そ、続々とバンドをボールチェア内部の側部に
かざす。
かざすと、全員、麻酔を、打たれたかのように
眠りに落ちる。
完全に、眠りに落ちたわけではない、彼等の
意識は別の所へ移動したのだ。
黒髪黒目の少年が、ボールチェアに座り込み
バンドを側部にかざす。
『――それでは、もう1つの世界での人生…楽しんできて下さい――』
音声音は、とても柔らかく洗礼された声であった。
その声を聞いた瞬間、少年の意識は消失した。
次、彼がどこで目を覚ますかは、分からない。
そんな彼の、もう1つの世界での人生を…ここか
ら……見ていこう。