第17札 第二ターンドロウ
宙宇基陣は
カードゲーム「バトルモンスターズ」で
二人の少女、美羽、海と三つ巴戦をする事に成った。
詰まり三人が皆敵同士、という事だが。
第一ターン終了迄には
皆行動無し、という結果だった。
其れは良いとして。
美羽は宣言した。 陣の全てを搾り取る、と。
美羽の召喚モンスター
幻想巨鳥ロック 属性:風5 技:蹂躙の爪
命中 土5≧水3 威力 風6/火4
飛空怪獣ワイバーン 属性:風4 技:毒針の尾
命中 土4≧風5 威力 火4/水2
猛禽の王者イーグル 属性:風3 技:荒鷲の爪
命中 風5>水2 威力 土3/火2
ロックの戦術カード
鉄拳爬虫人類キーパ 属性:土4 技:正拳逆突き
命中 火4≧水3 威力 土5/風3
ワイバーンの戦術カード
陸のイタチ 属性:土3 技:イタチの最後っ屁
命中 風3≧水2 威力 火3/土4
イーグルの戦術カード
ランフォリンクス 属性:風3 技:嘴の牙
命中 風5>土1 威力 水4/火2
「おー! 其れは良いなw♪」
何故か楽し気に海も美羽に乗る。
海の召喚モンスター
人鳥コウテイペンギン 属性:水4 技:水中飛行
命中 風3≧火3 威力 土4/水5
死の顎門イリエワニ 属性:水4 技:デスロール
命中 火3≧風2 威力 水6/土4
リビアタンメルビレイ 属性:水5 技:デスファング
命中 土4≧風3 威力 水6/火5
コウテイペンギンの戦術カード
海豚ハンドウイルカ 属性:水4 技:ドルフィンジャンプ
命中 風5≧土2 威力 水6/火2
イリエワニの戦術カード
真海豚マイルカ 属性:水4 技:テイルスラップ
命中 火4≧土2 威力 水5/風4
リビアタンメルビレイの戦術カード
人鳥オウサマペンギン 属性:水4 技:トボガン
命中 土3≧火2 威力 水6/風4
陣が苦々しい顔をしていると
美羽はしれっと言う。
「口が滑りましたわw!」
陣の召喚モンスター
海の殺し屋シャチ 属性:水4 技:オルカアタック
命中 火4≧土2 威力 水6/風3
古代翼竜プテラ 属性:風4 技:裂空の顎門
命中 風5>土2 威力 水4/火4
シャチの戦術カード
凶暴針毛獣ヤマアラシ属性:火3 技:毛針
命中 火5>水2 威力 土3/風2
プテラの戦術カード
闇に眼光るヤマネコ 属性:火2 技:ダークスラッシュ
命中 風2≧水2 威力 火3/土2
「此れは唯の練習で。
此の後にはカードを交換しようとは言っている、
だけだよな?」
陣は美羽に念を押す。
「勿論ですわw!」
美羽は白々しく微笑む。
「唯。 構築のお話等も聞かせて頂いて
大会に備えたいだけですわw?
だってw! わたくし達は
白人さん達を斃す同士なのですからw!」
「何か「たおす」って辺りに
不穏な空気を感じるんだが?」
陣はつい突っ込んでしまうが。
因みに「斃」という字は
「倒」という字より「死」の意味合いが強い。
「おー! 其うだぞー!
陣はあたし達にどんどん教えなきゃダメだ!」
「いや俺等
此処で会っただけの関係だよな?」
海も美羽に乗って要求してくるが
陣はもうウンザリといった感じだった。
「あら冷たいですわw?
男性は女と話せれば
其れだけで嬉しいものではないのですのw?」
美羽は語り口は柔らかい様でいて
押しが強かった。
「あー……!
幻想を抱いているんだろうな?」
陣の返答には染み染みと思い知った、と。
気持ちが籠もっていた。
「さっきも言ったが!
手の内は見せるモンじゃあないから
大体の枠組みしか話せないぞ?」
陣は更に念押しするが。
「ええw! 是非w!」
美羽はどうしても聞き出したい様だ。
「取り敢えず第二ターンだ!」
「バトルモンスターズ」というカードゲームは。
プレイヤーが其れぞれ持つ山札から
先ずは手札を九枚引き。
其処から任意に一から三体
モンスターカードとして出す。
次にモンスターカードと同じ枚数
戦術カードを設置する。
此れで戦い方を相手に合わせ。
同じモンスターでも個性を出すのだ。
其してターン毎に行動カードを出す。
行動カードは使えば捨て札と成る。
手札は。
モンスターカード、戦術カード、行動カードと。
全部合わせて九枚なので。
モンスターを多くすると
手札は毎回使い切りと成り。 戦法の幅が狭まるのだ。
だからモンスターを多く出せば有利、
とも言い切れない。
モンスターカード、戦術カードも其うだが。
行動カードも出揃う迄は裏返しだ。
見えてしまってはゲームに不具合が生じる。
揃ったら。
札を捲るのが早いのは
召喚モンスターが二体の陣だ。
陣は行動カードを二枚共縦表示にしていたが。
シャチの行動カード
巨躯誇るヘラジカ 属性:土3 技:角頭突き
命中 火2≧風2 威力 土5/水3
プテラの行動カード
猪突猛進イノシシ 属性:土4 技:猛撃突進
命中 火4≧風3 威力 土5/水3
「行動無しだ!」
陣は宣言する。 と。
「土属性のカードは使えないので
兎角消費してしまうのですわねw?」
美羽が解説してくれる。
「ああ其うだ!」
忌々しそうに、ではあるが
陣も認める。
見れば分かる事、ではあるからだ。
「どゆこと?」
何も考えていなければ
海の様な反応をする事に成るが。
其れも
美羽と海の楽しいお喋りのネタに成ってしまう。
陣は益々苦々しい顔に成るだけであった。
次に海が札を表返す。
「陣はあたしの攻撃を喰らえ~w♪」
海は行動カードを全て横表示にしていた。
此れは
今設置してある戦術カードを交換する、という行為だが。
コウテイペンギンの変更戦術カード
抉りの牙ホオジロザメ 属性:水4 技:シャークバイト
命中 火4≧土1 威力 水6/風4
イリエワニの変更戦術カード
八本足のマダコ 属性:水3 技:毒の牙
命中 火3≧風2 威力 水4/土3
リビアタンメルビレイの変更戦術カード
ジェンツーペンギン 属性:水3 技:水中高速飛行
命中 風2≧火2 威力 土3/水5
「だから全部行動無しじゃあねえか!」
やはり陣は突っ込むが。
「あらw? サメさんが先程と違うかしらw?」
美羽は別の所に目を付ける。
「シャークバイトって、サメが何して働くんだろうなw?」
「「バイト」ってのは噛み付くって事だ!!」
海は明るくボケた事を言い
陣はやはり突っ込む。
「じゃあ「エアジョーズ」ってのは何が上手なんだw?」
「「ジョーズ」がサメってのは分かっているだろおお?!
水面から空中に跳ね上がるのを
「エアジョーズ」ってんだよっっ!!」
海は続けてボけ、
陣はやっぱり突っ込む。
「まあw! サメさん、跳ね上がるのですかw?」
美羽はのほほんと自身の疑問を言う。
「ああ! かなり、な!」
陣はすっかり疑問の回答係に成っていた。
「タコさんって、毒を持っているんですのw?」
美羽が更に疑問を重ねると。
「正確には唾液に、だな。
其れより早く進めてくれよ」
陣は答えつつ催促する。
「陣さんせっかちですわねw」
美羽はのほほんとしながら札を捲る。
ロックの行動カード
無音の翼フクロウ 属性:風3 技:裂空の鉤爪
命中 風4>火3 威力 土2/水3
ワイバーンの行動カード
鋭き眼のタカ 属性:風3 技:鷹の目
命中 風6>水1 威力 土2/火3
イーグルの変更戦術カード
巨大蜻蛉メガネウラ 属性:風2 技:横開きの顎門
命中 風4>水2 威力 火2/土1
「イーグルが攻撃! ……だな!」
陣が素早く見て取った。
「ええw!」
美羽はにこりと微笑むが。
何処か鋭さを秘めた眼差しだった。
「イーグルさんの攻撃! 「嘴の牙」!!」
判定は?!
「……所で「嘴の牙」って何ですの?」
美羽がぽつりと零し。
ガクッと。
海と陣が肩を落とす。
「あー……! ランフォリンクスはな!
細長い棘の様な歯が
外側、前方に伸びていてな!
口を閉じると
魚を閉じ込める檻みたく成るんだな!」
陣はやはり説明し。
「だから何でサカナ食うんだよ!」
海はやはり陣に噛み付いた。
「俺に怒ったって
仕様がないだろう! っての!!」
……攻撃の判定は……!
2021/10/26
修正が発生致しました!
「人鳥コウテイペンギン」の能力配分が間違っておりました!
伴って
「ジェンツーペンギン」の能力配分も修正致しました!
ジェンツーペンギンは小柄なので
能力はコウテイペンギンの劣化版、けど速い! からです!
訂正してお詫び申し上げます!
2022/03/10 23:30
訂正が発生致しました!
「シャチ」の能力配分がかなり初期から間違えていて
修正した結果、
「ホオジロザメ「シャークバイト」」と同値と成ってしまい
個性を表す為「シャークバイト」を変更せざるを得ませんでした!
訂正してお詫び申し上げます!