第36札 第二ターン終了しての小話
カードゲーム「バトルモンスターズ」で。
黒星連也と海が対決していた。
現在第二ターンであるが。 進行は
審判をしている宙宇基陣に懸っていた。
此のカードゲームは数値は単純だが
計算と記憶は素早くないと滞るのであった。
海の召還モンスター左
遠尾爬虫人類ティラン 属性:火4 技:テイルウィップ
命中 風3≧水4 威力 火5/土3
戦術カード
闇に眼光るヤマネコ 属性:火2 技:ダークスラッシュ
命中 風2≧水2 威力 火3/土2
海の召還モンスター中央
海豚ハンドウイルカ 属性:水4 技:ドルフィンジャンプ
命中 風5≧土2 威力 水6/火2
変更行動カード
ジェンツーペンギン 属性:水3 技:水中高速飛行
命中 風2≧火2 威力 土3/水5
海の召還モンスター右
ハイイロペリカン 属性:風4 技:咽喉嚢
命中 風5>火3 威力 水4/土3
戦術カード
最小鸚鵡オカメインコ 属性:風2 技:オウム返し
命中 火2≧水2 威力 風3/土2
黒星の召還モンスター左 ダメージ 水3
東海青竜王 属性:土6 技:反重力砲
命中 火5≧風5 威力 土6/水5
戦術カード
蛟竜 属性:水5 技:鉄砲水
命中 土4≧風4 威力 水6/火4
黒星の召還モンスター中央 ダメージ 火1 水1
北海黒竜王 属性:水6 技:水昇華弾
命中 火5≧土5 威力 水6/風5
変更行動カード
西海白竜王 属性:風6 技:爆裂気球
命中 土5≧水5 威力 風6/火5
黒星の召還モンスター右
南海赤竜王 属性:火6 技:隕石砲
命中 風5≧水5 威力 火6/土5
変更行動カード
蜃竜 属性:水5 技:蜃気楼
命中 火4≧風3 威力 土5/水6
第二ターンはもうカードが出揃って。
計算すれば結果が出る所だったが。
東海青竜王の行動カード
南海赤竜王 属性:火6 技:隕石砲
命中 風5≧水5 威力 火6/土5
北海黒竜王の変更戦術カード
北海黒竜王 属性:水6 技:水昇華弾
命中 火5≧土5 威力 水6/風5
南海赤竜王の変更戦術カード
西海白竜王 属性:風6 技:爆裂気球
命中 土5≧水5 威力 風6/火5
やはり陣の宣言待ちであった。
黒星も。 海も。
自身で計算する気がない。
ティランの行動カード
刺突突進魚ダーツ 属性:水2 技:ニードルスピアー
命中 火2≧風1 威力 水5/土1
ハンドウイルカの変更戦術カード
最小鸚鵡オカメインコ 属性:風2 技:オウム返し
命中 火2≧水2 威力 風3/土2
ハイイロペリカンの行動カード
ウィル・オ・ウィスプ 属性:火1 技:熱
命中 風1≧火3 威力 水1/土1
陣自身初心者なので
少々戸惑ったものの。
「東海青竜王に水ダメージ1追加で水3!
北海黒竜王に火ダメージと水ダメージが1ずつ残留する!
其れで第二ターン終了だ!」
堂々と告げる。
制作者の神威覇征徒に確認を取ったのだ。
其れから。
「……どうしたんだ?」
陣は思わず尋ねる。
海がゲームを進行しないで
陣をじっと見詰めていたのだ。
「うーん?」
海は首を傾げるが。
「いや何で其っちが首を傾げているんだよ!(笑)」
陣は苦笑いするしかない。
其処で。
「陣さん、色々解説なさいませんのw?」
美羽が口を挟む。
すると。
「おー! ソレだ!
何か物足りないと思ったんだ!」
海が得心したとばかりに美羽を指差す。
「おいヒトを指差しちゃいかんぞ?」
陣は即座に海を咎めるが。
「ん? 反則なの?」
海はぽかんと訊くだけだった。
「いやゲームの話じゃないからな?
一般常識だからな?」
陣はウンザリ口調だが。
「まあまあ陣さんw!
女の子には優しく、ですわw?」
美羽は陣の方を窘める。
「いや一般常識は注意しないと駄目だろう!」
しかし陣には納得出来ない。
「兎も角だな!
俺は今審判やっている訳だ!
無駄話しちゃいかんだろう!」
陣は真面目くさって言うものの。
「いええw?
数字の計算だけでは
詰まらない勝負に成りそうですしw?
少しはお話を織り交ぜた方が
有意義な時間に成るのではなくてw?」
と。 美羽は問い掛ける。
「あー……!」
陣は。
悩んでしまう。
其の通りだと思ったからだ。
というのも。
黒星のモンスターが
一向に行動出来そうにもないので。
はっきり言って
ゲームが成り立たないのだ。
此処で黒星が口を開いた。
「何オンナノコと楽しくお喋りしてんだ宙宇基ぃいっ……!」
「楽しくねえっ!!
黒星が話に成らないって言ってんだからなっ?!」
陣は即座に反論してしまう事であった。
「宙宇基めえ!
其うやってオンナノコに「おれスゲー」アピールするか……!」
黒星には話が通じなくて
陣は顔を引き攣らせるしかない。
「さあもうお話を始めましょうw?」
其して美羽はもう
黒星を放っておこうと。
言外に言う。
「話すって何をだよ?」
陣とて話そうという態勢でもなければ
得意としてもいない。
「先ず召還されたモンスターがどういう子達だとかw?」
美羽が陣を促すが
「子達」というのはモンスターの事か。
「其うさな……?
「四海竜王」だが」
「中国の神サマですわねw?
「ランク」若しくは「ウェイト」が6ですw!」
陣は語り始め
美羽は相槌を打つ。
が。
陣は美羽が絶句する言葉を続ける。
「中国に於いて
「神」とは「してやられる存在」だ!
『西遊記』なんかの作り話なんかはもう
国民性が表れていると言って良い!」
「……
えっと?
罰当たりなのではなくて?」
美羽が言葉に詰まるが。
「だから。
其うは思わないのが「国民性」で
日本人には理解出来ないという事さ!
「神」というか「宗教観」って
やっぱり「精神性」に影響が大きくてな!
だからキリスト教徒や中国人は残虐なんだ!!」
「……!」
陣以外が絶句する。
黒星と海は話に付いて行けないだけな様子だが。
美羽は恐怖に顔が青ざめる。
「「一神教」は心が狭い上
賛同しないヤツは殺しちまえ! と成る!
元々「騎士」ってモノが
唯の無法者だった事も大きい!」
「「無法者」……「アウトロー」ですわね……?
しかし「騎士」が「無法者」だったからだとどう影響が……?」
美羽は深刻そうに陣に聞き返す。
「アウトロー」というのはカタカナ語に言い直しただけだが。
「「騎士」は
神の名の元に! 主に忠誠を誓う! だろ?
「無法者」が
勝手な! 解釈で
神の名を騙る!!
って事だ!」
「其ういう……事だったのですね……!」
美羽一人が深刻そうに
陣と受け答えする。
いや……!
カードゲームの大会に参加する子ども達には
一人ずつ成人女性が付いているのだが。
成人女性達は飽く迄控えている役割という事であろうか。
陣の語りには反応を示さない。
陣の言う事は
はっきり言って大人こそ戦くべき事なのだが!
「其して中国人は
日本人からすれば「神をも畏れない」事を平然とする
信じられない人種なんだ!」
「成る程……!
日本人なら「神をも畏れない」事なんて
ヒトとして絶対やっては成らない大罪!!
だと思うものでしょうが……!
彼等は根本から違う!
のですわね……!」
美羽は流石
陣の言葉を余さず汲む。
黒星と海は呆然としているが。
呆然序でか。
海が口を開く。
「あうとろーカッコ良いな?」
「「……」」
美羽も陣も閉口してしまう。
海は全く分かっていなかった。
「格好良いもんかっ!
はっきり言って犯罪者の事だぞ!!」
流石に陣も海を咎める。
厳密に言えば
「犯罪者」とは或る社会の法に触れたと
公式に、認定された者。
の事だが。
雑に言えば
許されてはいけない悪人、と思って
差し支えないだろう。
「えええっっ?!」
黒星が驚きの声を上げる。
あうとろーカッコ良い!
とか思っていた様である。
どういう訳か
ワルいのが良いと思ってしまう者は
何時の時代も一定数居るらしい。
が!!!!
「悪」とは誰かに害を与える存在であり
現実には居ては困るのだ!
「ワルが良いなんてのは作り話だけ! だからな?」
陣はもう
心底嫌そうに締める。
「じょじょでも言っているな?」
海が直ぐ返したのには。
「……」
陣は顰め面のまま固まるが。
「ジョジョか! なーw?」
急に黒星が盛り上がる。
陣は眉を顰めるしかないが。
「と或るマンガの主人公
初代ジョジョは良い子ちゃんなのですがw!
其れでは話が盛り上がらないと出した悪役ディオが
もう一人の主人公だとw!
作者さんが語っているのですわw?」
此処ばかりは美羽が解説し。
陣は
「あっ其!」
と詰まらなさそうに聞くしかなかった。
前話投稿に
きっちり! 2ヶ月!! 掛かって!
今度は早く投稿したいぞー!
……なんて言ったけど!
又2ヶ月近く掛かっとるやないかい!(超絶大爆笑)
いやー……!
プレイヤーの召還モンスター位は
さっと! 書いておかないと!!
進まないわー……!(全く笑えない)
うんよし!
もう直ぐ書いておこう!
此れからだからw!
出来ていたら良いなw♪(笑えない)
遅くなってごめんねw!