第29札 新たなる作戦
「陣から貰ったシャチ! 美羽から貰ったプテラ!
其して!
あたしのペンギンだあ!」
向かい合って
カードゲームで一対一の勝負をしている
少女の方が言う。
「いやいやw! 先ずソレ誰だよw!」
少年の方は
明らかに小馬鹿にした態度だ。
が。
「どとーの攻撃!」
「おわああああ?!」
少女が勝った。
「わたくしは!
人鳥オウサマペンギン!
其して古代翼竜プテラを召還ですわw!」
又別に一対一で勝負している少女が。
「へっw! 二体w?
しかも両方ウェイト4だとw?」
相手はやはり少年で
態度も侮ったものだった。
が。
「戦術カードは!
水底の顎門イソギンチャク!
其れから!
軽業!!
行動カードは!
群体海月カツオノエボシの「毒の触手」!!
と、闇に眼光るヤマネコの「ダークスラッシュ」ですわ!」
「ぐほぁあっ?!」
やはり少女が勝った。
今一つの一対一の卓では。
少年二人が対決していたが。
「死の顎門イリエワニ!
其して!
ペラゴルニスサンデルシ!!」
一方の少年が
満を持した風に宣言するも。
「何てえええええええ?!」
相手には戸惑われるだけであった。
「へっw! 知らんのかw?
飛ぶトリでは史上最大と言われた種類だw!」
「知っている方がオカしいだろっっ!!」
「……
……其うか……?」
「ああ!」
或る意味誇っていた少年に。
哀愁が漂っていた。
しかし。
「イリエワニの戦術カードは……!
「燃え上がる熱意」!!
ペラゴルニスサンデルシは「三戦」!!
其して行動カード!!
イリエワニは「暴食の牙」!!
ペラゴルニスサンデルシはっ!
「荒鷲の爪」!!」
「ええっ?! ソレ「サンセン」じゃないのっ?!」
「其れこそ一体何だよっw?
「サンチン」はなw!!
「空手」の「形」であり! 「構え」であり!
「術理」だ!!
まあトリが「空手」って何だよ? とは思うだろうがw!
筋肉を引き締めて攻撃!! と思ってくれw!
其して俺の勝ちなw?」
「えええええええっ?!」
哀愁漂っていた少年の勝ちであった。
其の、
三戦、で勝った三人が集う。
「良い調子ですわ、陣さんw!」
「あー、其うだな?
しかし海?
三体召還したらやり難いって言ったろう?」
「あたしはっ!
美羽と陣と! みんなで戦いたかったんだっ!」
「可愛いですわ海さん!」
「ありがとーw! いえええええw♪」
「……」
其の三人とは美羽、海、陣であった。
「……しかし!」
陣は憂え顔だ。
「神威は言ったんだ!
外人には勝たれたくないと!
だったら……
此処に居る全員が団結して
少なくとも外人選手と当たったら
みんなが勝てる様にしないといけない!
……って思うんだけどな?」
此処、というのは
カードゲームの大会をする国の。
何処かの高層ビルのワンフロアであった。
陣達は海外に来た訳であるが
ほぼ屋内で過ごしていて
余り外国という意味は無い。
しかし海外は兎角治安が悪いとは知れているので
外に出たい等と言い出す者は居なかった。
其れは其うと陣の懸念には。
「無理ですわねw!」
美羽が笑顔でぴしゃりと言う。
此の三人以外は。
みんなバラバラ、のままであった。
「しかし拙いよな?
給料出る仕事、な訳じゃあないが。
此処に居る全員が生活を面倒見て貰っている!
って状態の筈だよな?
其れで神威に見限られたら……!」
「お優しいですわね陣さんw!
けど素直に聞くヒトなんて
一人も居ないのではなくてw?」
「一人も! ……ってのは言い過ぎじゃあないか?」
「ふふふw? 其処ですわw?
陣さんの危うい所w!
しっかり盾に成っていて貰いませんと、ねえw?」
「盾って何だあ?」
海が話に入ってくる。
「ゲームでもお馴染みではなくてw?
陣さんは前衛の盾役でいて貰わなくては
わたくし達が困るのですわw?」
「おー! それはじゅーよーだ!
じゃああたしは?! なにやく?」
「攻撃役でしょうねえw?
剣か魔法かはお好きな方でw!」
「おー♪ 迷うなw!」
「何の話してんだよ!」
陣には通じていなかったが。 というのも。
「陣はビンボーだからなあ……!」
「いちいち言わんで良い!!」
「ふふふw!
エムエムオーというゲームでは定番なのですわw?」
海は陣を憐れむだけだが
美羽は説明してくれる。
「あー……! ネットで大勢が一遍にやるゲームか」
「陣さん触れた事は無いでしょうに
話は通じるのですわねw?」
「作り話にもゲームだって設定は有るからな。
其れでも殆どは非!!現実的だが
一つか二つ位は
ゲームとリアルで分けた話も有る!」
「非!!現実的って、「バーチャルリアリティ」なのですわねw!」
「ばーちゃるりありてぃー」
美羽は話を理解している様だが
海は文字通り「オウム返し」であった。
「あらあw! ふふふw!
海さんもっとぴったりなカードをトレード致しましょうかw!」
「おおとれーど! イイねえw!」
陣達がやっている問題のカードゲームは
「トレーディング」カードゲームである。
詰まりは「交換」する事に意義が有る。
マンガやアニメ等では、やっていた……
「奪い合い」はやはり
現実にやると喧嘩の元であった
と言う。
マンガやアニメのキャラクタは所詮
少々喋るだけの宝箱的感覚なのだろう。
現実には奪われれば皆怒るという訳だ。
兎も角。
陣は貧乏故触れられなかったものが有り。
海は理解が追い付かない所が有るが。
美羽が間に立つ事で関係が保たれていた。
陣と海だけでは擦れ違う位で終わっていたであろう。
「「バーチャルリアリティ」のお話は
ごっこ遊びが高じたものですわねw!」
「高じた程度で済んでいれば良いが
鼻に付くのが多過ぎだがな!」
「「VR」と称して「ゲームです」と言っているだけで
後は作者さんの好き放題なものですわねw!」
「現実には其んなシステム無えだろ!! ってヤツな!
「まるで本当にゲーム世界に入った様な」とか!!
正直虫唾が走るぜ!!」
「其処迄なのですw?」
嫌悪感露わな陣を
美羽は宥める様に言葉を挟む。
陣は吼える。
「透けて見えるんだ!
「此処ではない何処かに行きたい。
其うすれば楽出来るんじゃあないか」
なんていう甘ったれた思考がな!!
現実には一つの困難から逃げても
別の困難が降り掛かるだけだっ!」
「わたくし達は皆何らかの困難を抱えて
今此処に居ますからねw!
けど娯楽作品に
其処迄目くじらを立てなくてもw!」
美羽は宥めるが。
「多過ぎると嫌でも目に入るんだ!」
陣は落ち着けない様だ。
「作者さんにも便利でしょうしねえw!
どれだけ非現実的でも「バーチャルリアリティだ」で済めばw!」
「浅はかだなっ!」
陣は吐き捨てる。
言葉を、である。 物体的なものではない。
しかしようやっと陣は落ち着いて。
「しかし今此処に居る連中を
説得出来ないものか。
いがみ合っている場合じゃないぞ! と」
「神威さんだって此の内一人か二人
使えれば良い方だと思っているのではないかしらw?
わたくし達は三人! 揃ったのですからw?
神威さんも大収穫だと思うのではないかしらw!」
美羽は柔やかな様だが。
何処か冷たいものが有った。
「……人材って。
其んなに集まらないもんか……?」
陣も美羽には嫌なものを感じた顔だが。
「ええ。 後はもう疲れるだけですわ?
其れでも人材を探すのであれば。
陣さん、本当にお人好しですわね?」
此の時。
美羽は本当に冷たい眼差しであった。
が。
「けど陣さんに倒れられては困るのですからw?
陣さんがやると言うのであれば
わたくし達は協力するしかありませんわねw?」
と。 表情が和らぐ。
「其れで美羽のしょくぎょーは何なんだw?」
海は美羽の様子を見ていなかったのか。
呑気に思った事を言っている。
「ふふふw? 補助系の回復役でしょうかねw?」
「はーあ……?」
陣は美羽を胡乱な眼差しで見るが。
「わたくしは危うい陣さんを補助する
と言っていますでしょうw?」
美羽は澄まし顔だ。
兎も角。
次の作戦は
自発的ではあるが人材発掘であった。
其れも出来るだけみんなで、と。
お久し振りでっす!
『召還! バトルモンスターズ!』でっす!!
いや執筆自体は全然久し振りじゃないんですけどねw?(苦笑)
寧ろ運転過剰気味でっす! 泣ける!
……うん勝手にやっているだけですねw?(爆笑)
備忘録的に後書きに書いておこう!!
えーw! シャチの能力配分が!
かなり初期から間違えていた訳ですが!!(超絶大爆笑)
直したら!!
今度は「ホオジロザメ」の「シャークバイト」が!!
「シャチ」の「オルカアタック」と
数値がダブっている!!(笑えないっ!!)
……うーん?
シンプルなだけに数値がダブるのは拙いかあ……?(泣)
直すかどうか!! 検討中!!!!(泣)
……さて。
本作の今後ですが!!
もうちょっと待ってw?(笑えないっ!!)
新連載始めちゃってねえw? ブクマ一桁のクセにw!(自虐)
しかもコンテスト狙いで文字数制限有りで御座いますよ!
此れから書かなきゃいけない!(超超絶大爆笑)
……ので、其方をさっさとしろ状態でありますっっ!!(泣)
本作ねえw!
もう何日かで「二ヶ月更新有りません」表示されそうだから!(焦)
生存報告です!
続ける気は有るからねっ!!(汗)