第十三話 賢者の機械剣
今回もよろしくお願いします。
「坊ちゃま、落ち着いてください。」
賢者の知識がサカキを落ち着かせようとするが――
「落ち着く?こんな状況で、どうやって落ち着くんですか!!」
サカキは、怒鳴り叫ぶ。自分の大切な物がまた、死ぬかもしらないと、サカキは恐怖で自分を忘れかけている。
「君の気持ちはよく分かるが、焦っていてもどうにもならんぞ。ここは、お前の精神世界だ。あっちの世界の時間はまったく動いていないから安心しろ。さすがに時間は止まっていないがね、ただ俺達が異常に加速しているだけだめっちゃ魔力を食うがな。」
賢者の武器がそう言う。
その、言葉にサカキは黙り込んだ。サカキは、なぜか自分の父親に叱られたような気がした。
「落ち着いたようだな。では、君に与える力について説明する。」
賢者の武器がそう言うと賢者の知識が説明を始めた。
「あなたに一番最初に与える力は、加速化です。体が早くなるだけじゃなく反射神経も強化されるので、いろんなものが遅く見えます。制限時間は20秒ですので、オークを無視して、急いでアイリさんを探しだし救出してください。精神世界から出たら、もう加速化が始まっているので急いでアイリさんを探してください。もし、戦闘が避けられない状況になったらそのとき、対処法を説明します。ずっと、精神世界にいると戦闘になったとき魔力が足りなかったら困りますので、これで説明を終わりにさせていただきます。」
賢者の知識の説明が終わると、サカキの視界がまた真っ白に包まれた。
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サカキが目を覚ますと、目の前にサカキを目掛けて棍棒を振りおろそうとするオークがピクリと、止まっていた。止まっているんじゃなくて、遅く見えているだけである。サカキの瞳は、黒から黄色になっていた。そして、よく見ると時計のようなもの描かれている。
(よし、早くアイリの所へ行けサカキ)
賢者の武器の声が頭の中に響く。
「わかった。」
サカキは、アイリの所向かって走って行った。
☆☆☆☆☆
(坊ちゃま、あと5秒です。)
賢者の知識の声が頭の中に響いた。
「マジか、うん?アイリさんだ!」
サカキは、アイリを見つけた。アイリは、倒れそのすぐ前にアイリを食べようと、口を空けているモンスターがいた。そのモンスターは、大蛇のような形をしている。ただ、首が七つある。その、一つの頭がアイリを食べようとする。
サカキは、アイリの所へ行きアイリを抱き上げた。
(あと、2秒です。危ないですので、その場を離れてください。)
サカキは、賢者の知識の言うとおり、アイリを連れてその場を離れた。するとーーー
(加速化を解除します。)
刹那―――
ドン!!!!!!
大蛇の頭が地面に突っ込んだ。他の頭は、獲物がどこに行ったと言うように周りを見渡す。すると、サカキ達を見つけた。
「サカキ君!?どうして???」
アイリは、さっきまで、大蛇に襲われそうになっていたのに、なぜ今こうしてサカキに抱き上げられているのかと、戸惑う。そして、自分がサカキにお姫様抱っこされていると顔を真っ赤に染める。
「説明は、あとでします。」
サカキは、そう言いアイリを降ろす。
「あそこに隠れてください。」
サカキは、アイリを岩陰に隠れさせる。
「あの~、戦うしかないですよね?」
サカキは、賢者の知識に訊く。
(はい、さっきのような加速化は、できないので逃げようとしても追いつかれてしまいます。)
賢者の知識がサカキの問いに答える。
「そうですか、でも武器が」
サカキは自分の刀を見る。
(武器ならあるぜ。)
賢者の武器が言う。
「どこにですか?」
(今から、出すからな待ってろ)
賢者の武器がそう言うとサカキの前に丸い光が現れた。
(その中に手を入れろ。)
サカキは、言われたとおり円の中に手を入れた。
「何これ?」
サカキは、何か触れたような感触がした。
(よし、触ったな。それを掴んで取れ。)
サカキは、それを掴んで白い円引っ張り出す。それは、この世界の人は、絶対分からないものだった。だが、サカキは分かっていた。それは、
「チェイン・ソー?」
サカキの前世の記憶が流れた。
(それが、初代賢者が作り出した。俺にしか出せないそして、賢者しか使えない最強の剣だ。そいつの名前は、賢者の機械剣だ。)
「セイジ・ブレイド...」
サカキは、セイジ・ブレイドを眺める。
(気に入ったようだな。よし、相手も待ってくれない早速戦うしかない。)
賢者の武器がそう言う。
(そうですね。では、あなに加速化と身体強化の力を与えます。加速と言ってもさっきのように、すべてが止まって見えるわけではないので注意してください。あなたの敵の攻撃に反応できるような程度だけです。そして、身体強化は、あなたが自分の体を自由自在に動かせるようになります。後で反動がすごいので覚悟してくださいね?では、ご武運を。)
(よし、サカキぶちのめせ。あいつに、賢者の女に手を出そうとするやつがどうなるか教えてやれ。)
「わかった。」
サカキは、賢者の武器に返事をし異常怪物に向かって行った。
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明日続きを登校したいと思います。次は、アイリ救出作戦が終わると思います。少し長くなるかも知りませんがよろしくお願いします。戦闘を面白く書けるように頑張りますのでよろしくお願いします。