7月22日 私の運命と君の運命
今日は義貫に私の運命を知られた。
いつかは知ることだっただろう。あの仙石楓と会えばいつか知ることだ。
知られるのが怖かった。
騙していたと思われるのが怖かった。でも義貫は違った。
私の運命を悲しんでくれたんだ。私を思ってくれていた。
初めて、異性に抱きしめられたかもしれない。暖かくて義貫の匂いがした。やはり、あいつも男なんだと少しばかり意識してしまった。
本当によかった。
でもその後の義貫は面白かったな。
凛ちゃんが部屋に入ってきて、泣きながら私を抱きしめている義貫を見られた時は驚いたが、私はあの子には見えないしテトちゃんの姿も見えないから、義貫が変なポーズをしながら泣いてるのを見て相当驚いていた。
それに、義貫も見られたことにより滅茶苦茶焦っていた。
あれは大爆笑だったな。
義貫はまともな言い訳をできなくてただただ、おどおどしてたし、凛ちゃんもなにか変な空気になったのに耐え切れず部屋を出て行ったし、本当に面白かった。
今日は泣いたり笑ったり、面白い一日だったな。
「アキラそんな窓際でなにを見ているのじゃ」
「なにも見てないよ。ただぼーっとしてただけ。それより、テトちゃん寝ないの? 」
「ワシは神じゃから寝ても寝なくても別に関係ないんじゃ」
「それもそうだ。私も同じだし」
私とテトちゃんは夜が明けるまでたわいのない話をして過ごした。
友達と話すのは楽しい。
死んだからここにいて二人に出会えたのだ。複雑だけど、ただ今が楽しければ私はよかった。