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チリ箱➀
どんなに文学的エッセンスを盛り込んでも、僕のそれではとてもじゃないが創造的感情は表出しない。
僕が絶え間なく、せっせこ、かき集めた、しかし、なけなしの、教訓は全て削除されました。僕の賢い判断によって。
春の陽気だとか、冬の匂いだとか、夏の涼風だとかに守られているうちは、僕はまだ、子供でいい気がした。
子供はいずれ、大人になるだろう。それはいつなのか?悪童が許されるために必要な要素はいつ、どこで、誰から受け渡されるのだろう?僕は、悪童でなかったために、それを貰いそこねた。悪童でなかったために、悪人になった。
夢がしきりに蘇る。悪夢とも、その反対の夢ともつかない、平凡しかし印象深い心象が、頼みもしないのに蘇る。
卵の殻を、事務員が札束を、エグい速度で数え上げるあの手つきをして、剥いていく。1枚でなく、幾重にも重なった殻を。殻、というよりも薄皮を。
へっ、と笑って見せたつもりが、屁だった。




