星空の守護者
繁華街の路地裏。学校帰りの悠斗(18歳)は、喧嘩する不良たちを冷めた目で見ていた。「人間って、争うばかりだな…」と呟く。そこに美咲(19歳)が現れ、「やめなよ! 喧嘩なんて意味ないよ!」と仲裁に入る。美咲の言葉に不良たちは渋々立ち去るが、悠斗は「無駄なことだ」と呟いた。美咲が振り返り、「あんた、冷たいね。…でも、どこかで会ったこと、ない?」と笑う。悠斗も「…俺も、そう思う」と感じる。涼(17歳)が「偶然だろ」と言うが、3人は一緒に帰ることに。歩きながら、悠斗は不気味な影を見る。「…何か、いる?」と呟くが、すぐに消えた。
その夜、悠斗の脳裏にビジョンが浮かぶ。闇の中で美咲が手を伸ばし、「お前を守る」と叫ぶ姿。冷たい青い光が3人を照らしていた。
数日後、3人は学校の屋上で昼食を共にした。美咲が子供たちに絡む不良を追い払い、「人間ってさ、ダメなとこもあるけど、優しい瞬間もあるよね」と笑う。悠斗は「…そうかもな」と心を動かされる。涼が「俺たち、昔から一緒だった気がする」と呟き、3人で笑い合う。放課後、公園で美咲が悠斗に「私、あんたのこと、好きだよ」と告白。悠斗も「俺もだ」と答え、二人は恋人同士になる。美咲が「人間って、こうやって笑い合えるから好き」と言うと、悠斗は「…確かに」と微笑み、彼女の手を握った。温かい気持ちが胸に広がる。
しかし、その夜、公園で異変が起こる。突如、ヴェノムと呼ばれる存在が襲撃してきた。ヴェノムに操られた人間たちが、無感情に「滅びよ…滅びよ…」と呟きながら美咲を取り囲む。人間たちの目が赤く光り、機械的な動きで美咲に襲いかかる。美咲は防ごうとするが、数の暴力に押され、服の袖が裂け、裾がボロボロになる。地面に叩きつけられ、コンクリートがひび割れる。「くそ…人間が…こんな…!」と呟きながら這いつくばる美咲。人間たちの無機質な動きと、異様な雰囲気が不気味に響く。
悠斗が駆けつけ、間一髪で美咲を庇うが、美咲は瀕死状態に。美咲が「悠斗…生まれ変わっても…あなたを…見つける…」と呟き、意識を失う。その瞬間、悠斗の過去の記憶がフラッシュバックする。
悠斗、美咲、涼はかつて悪魔だった。エターナルの配下として人間を滅ぼす任務を与えられ、黒い翼と赤い目を持つ姿で、闇に包まれた世界を冷たい青い光が照らしていた。悠斗は「人間は醜い。争い、裏切り、憎しみしかない」と信じ、滅ぼすことに何の疑問も持たなかった。美咲も「こんな存在、滅ぼした方がいい」と言い、涼も「価値のないものだ」と冷たく呟いていた。
エターナルから「人間を観察し、その愚かさを確認しろ」と命じられ、3人は長期間にわたり人間界を監視する。悠斗は人間の争いや裏切りを見て、「やっぱり醜い」と確信するが、観察を続けるうちに違和感を感じ始める。母親が子供を庇う姿、貧しい男が最後の食料を他人に分け与える姿、恋人たちが互いを守る姿…。美咲が「人間って、争うけど…愛し合うこともできる」と呟き、涼が「俺も…人間の笑顔、嫌いじゃない」と言う。
悠斗は「人間は醜い…でも、なぜこんな行動を…?」と違和感が募る。美咲が「私、こんな生き方、嫌だ。人間を滅ぼすの、やめよう」と涙を流し、悠斗に訴える。悠斗も「…確かに、人間には何かがあるのかもしれない」と心が揺らぐ。涼が「俺たちで人間を守ろう」と提案し、3人は天使側につくことを決意。
「3人はエターナルに進言する。「人間を滅ぼすのをやめませんか。彼らには価値があるかもしれない」と。だが、エターナルは「裏切り者は滅びる」と激怒。エターナルがキレる。「黙れ! 人間は俺を裏切った!」ビジョンが広がる。昔、エターナルは人間の女の人と愛し合った。彼女の笑顔が全てだった。でも、「悪魔狩り」で人間たちが村を襲い、彼女は倒れて動かなくなった。「人間め…俺の愛を奪った…!」エターナルの叫び。闇の声が囁く。「人間を滅ぼせ…」ヴォイドが笑う。エターナルの心が真っ黒になる。闇の中で冷たい青い光が炸裂
エターナルの力が3人を襲う。美咲が悠斗に手を伸ばし、「生まれ変わってもあなたを見つける」と叫ぶ。3人はエターナルに殺され、消滅させられる。
エターナルが「再び悪魔に戻るか試す」と宣言し、3人の記憶を消して人間に転生させる。「人間に情が移れば殺す」と告げた。
悠斗は悪魔時代の記憶と力を解放する。黒い翼が生え、目が赤く光る。悠斗が叫ぶ。「俺を転生させたのは失敗だったな…首洗って待ってろよ。今からてめぇらをぶっ潰しに行く!」
悠斗は黒い翼を広げ、地面を蹴ってヴェノムに突進。衝撃波が公園全体を揺らし、地面が割れ、木々が根こそぎ倒れる。ヴェノムが「人間ごときが!」と咆哮し、鋭い爪を振り下ろすが、悠斗は一瞬でかわし、ヴェノムの腕を掴んで空高く投げ飛ばす。ヴェノムが夜空で爆発音を響かせながら落下し、地面に巨大なクレーターを作る。
操られた人間たちが「滅びよ…滅びよ…」と呟きながら襲いかかるが、悠斗は「黙れ!」と叫び、両手から放つ黒い衝撃波で一掃。人間たちは吹き飛ばされ、公園のフェンスやベンチが粉々に砕け散る。涼が「悠斗! ヴェノムの弱点は目だ!」と叫び、悠斗がヴェノムの赤い目に突進。拳から放たれた衝撃波がヴェノムの頭部を貫き、夜空に黒い光の柱が立ち上る。ヴェノムは黒い霧となって消滅し、衝撃で公園全体が震動する。
戦闘後、悠斗は美咲を抱き上げ、涼と3人で夜空を見上げる。悠斗は呟く。「人間は争うし、操られもする。でも…美咲、お前みたいな人間がいるなら、俺は人間を守る。エターナル…次はお前がこうなる番だ」
美咲が目を覚まし、「悠斗…やっぱり、あんたは昔から真面目だね」と笑う。涼も「俺たち、昔から一緒だったんだな」と呟く。
夜空に星が輝き、3人は新たな決意を胸に歩き出した。END