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勇者達が洞窟を冒険するようです その②

【登場人物紹介】


( ^ω^)【戦士(ウォリアー)】:レスラー体型の勇者。今回のクエスト、大剣担いで洞窟を進むのが結構辛い。前方の哨戒兼タンク役



 ( ’A`)【魔法使い(ウィザード)】:ヒョロガリ勇者。バリア魔法で依頼者のトレジャーハンターを守る重要な役割。



(゜、゜*)【盗賊(シーフ)】:スタイルグンバツ勇者。"コボルト集団失踪事件"の調査クエストに参加している為、他の勇者達とは別行動。



( ・∀・)【道化師(クラウン)】:イケメンハイスペ勇者。魔法も使えるので、修道女と共にモンスターへの攻撃を担当している。魔法使いでも攻撃役はこなせるが、道化師はバリアを使えないので。



( ФωФ)【修道女】:勇者を導く僕っ娘。攻撃担当、兼回復担当。今回、護身用に覚えていた光魔法を初めて実践で使うことに。



( ´W`)【トレジャーハンター】:今回のクエストの依頼者。ホラーナ洞窟に眠る"ターピュライト"という宝石を狙う元冒険者。

35 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/06(木) 07:30:00.00 ID:1399336



【ホラーナ洞窟 遺棄された坑道】



   がしゃーん、がしゃーん[㊤ 皿 ㊤1]



 『侵入者発見、侵入者発見』[㊤ 皿 ㊤2]



  『排除シマス、排除シマス』[㊤ 皿 ㊤3]



(;^ω^)「くっそぉッ!なんだこのロボット!?」



(;´W`)「これは……鉱山で動いていた自律型鉱山採掘ゴーレム……」



(;´W`)「通称(さん)ゲットゴーレムだっ!!」



 ( ’A`)「性能は良くなさそう」



(;´W`)「たしかに採掘機能はポンコツだが、モンスターや盗賊から鉱山を守るための防衛能力はぴかいちだっ!」



(;・∀・)「ダメだよポンコツに火力持たせちゃッ!」




(#^ω^)「そんなポンコツは……大剣でぶった切ってやる!」



(;´W`)「あ、ダメだ!」



 戦士は渾身の力でもって(さん)ゲットゴーレムの脳天に鉄剣を叩き込むッ!!



 だが……ッ!!



(;^ω^)「がぁッ!腕が痺れたっ!」



( ´W`)「そら鉄の塊を叩いたらそうなるよ」



 『頭部軽度損傷。動作ニ影響無』[㊤ 皿 ㊤1]



     『魔力チャージ、完了』[㊤ 皿 ㊤1]



        『ビーム射出』[㊤ 皿 ㊤1]

        『ビーム射出』[㊤ 皿 ㊤2]

        『ビーム射出』[㊤ 皿 ㊤3]



(^ω^;)「どわっ!危ねっ!!」



 (;’A`)「『防護魔法:三重壁』ッ!」



 間一髪、魔法使いが防護魔法でバリアを張る。バリアとは魔力の壁ッ!それは物理攻撃だけでなく、(さん)ゲットゴーレムの魔法砲撃をも遮断する!



 (;’A`)「くそ、俺の最大出力のバリアが一回の攻撃で消滅か……大した出力だ」



( ФωФ)「ですが魔力のチャージに時間がかかるみたいですね。なにかしら突破口はありそうです」



(^ω^;)「な、なあ爺さん!コイツらどうやって倒すんだ!?」



( ´W`)「うむ……コイツらはの……」



 トレジャーハンターは懐から1枚のカードを取り出す。すると、ゴーレムは勇者達に向けていた砲口を下げた。



ピピッ『社員証ヲ確認シマシタ』[㊤ 皿 ㊤1]

      『排除モード解除』[㊤ 皿 ㊤2]

   『今日モ一日ゴ安全ニ!』[㊤ 皿 ㊤3]



(´W` )「社員証を見せれば、坑夫と判断して攻撃してこない」



( ^ω^)「じゃあ俺が攻撃される前に見せろや」



 (’A` )「というか社員証忘れたり失くしたら問答無用で攻撃されるの怖くない?」



( ・∀・)「社員証の紛失は重大インシデントだからね」





36 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/06(木) 07:30:00.00 ID:1399336



【ホラーナ洞窟 遺棄された坑道】



   『今日モ一日ゴ安全ニ!』[㊤ 皿 ㊤4]

   『安全第一、生産第二!』[㊤ 皿 ㊤5]



(;^ω^)「くそ……(さん)ゲットゴーレム。社員証見せればいいけど、見つかった瞬間に攻撃してくるから厄介だな……」



 ( ’A`)「その為のタンク役だ。ありがとよ」



( ФωФ)「……あ、向こうになにか建ってますよ?」



(;´W`)「あれは……昔使われてた休憩所だな。丁度いい。少し休もう」



 坑夫達が建てた簡易休憩所に入る。中は殆ど風化してしまっていたが、木製の小さなテーブルだけは、かろうじて役割を果たせそうなほどには形を残していた。



 その上に残っていた携帯食料を広げ、勇者達は腰を下ろした。



(;^ω^)「あ~も~~疲れたぁ~~~ハチミツのお茶ちょうだい?」



 (’A` )「あいよ」



(^ω^;)「ずずっ……爺さん、あとどれくらいで"ターピュライト"の採掘場所に着くか分かる?」



( ´W`)「もう少しだろう。ここの休憩所はわしも使っていたから分かる」



(;ФωФ)「それにしても、まさかゴーレムまでいるなんて。しかも何体も……本当に、ここの鉱山はとってもお金があったんですね」



(・∀・ )「へぇ、ゴーレムって高級品なんだ」



 ( ’A`)「ま、ロボットみたいなモンと考えりゃ納得だが」



( ´W`)「掘れば掘るほど儲かる鉱山だからの、ここ所有しとった会社は金を注ぎ込んだ」



( ФωФ)「でも、そうなるとますます不思議です。なんで閉山したのでしょうか?」



 ( ’A`)「そうだな。話を聞く限り、鉱石を掘り尽くしたワケじゃなさそうだし」



( ´W`)「あれは……事故だった……」



(・∀・ )「事故?」



(;´W`)「坑道の拡張工事中に、大きな"崩落事故"が起きたんだ……火薬の量を間違えたから、脆い岩盤を掘っちまったから……金に目が眩んだ管理者が安全調査を怠ったから。色んな噂が立ったが、ついぞ原因は明らかにならなかった」



( ^ω^)「ひでぇ話だ。たまに聞く話じゃあるけどな」



 ( ’A`)「それで閉山か。でもよ、大儲けしてる鉱山なんだろ?一回事故ったくらいで撤退するか?安全対策を講じて……」



(;´W`)「そんな軽いもんじゃあない!」



 (’A`;)「!?」



(;´W`)「あ、あぁ……すまない、声を荒げてしまって……」



 (’A`;)「い、いや。こっちこそ軽薄だった」



(・∀・ )「それだけ、酷い事故だったんですか?」



(;´W`)「酷いなんてもんじゃない。全盛期には総延長20キロあったホラーナ鉱山の坑道。その半分が崩れちまったんだから……っ!」



(;^ω^)「半分!?10キロも短くなっちまったの!?」



(;ФωФ)「じゃあ、事故が起きた時に鉱山で採掘してた人たちは……」



( ´W`)「……1000人死んだと言われとるが、本当はもう少し多い……わしは盛況ぶりを知っとるから分かる」



(・∀・ )「1000人……」



 (’A`;)「流石にそれは、ヤバいな」



( ´W`)「わしは若造だったから、親方がここら辺まででしか採掘を許してくれんでの、それで助かった」



(;´W`)「だが……あの時、崩れた岩盤に潰される坑夫達の断末魔は、未だに耳から離れることはない……」



(;´W`)「友達や、親方……皆の声が、洞窟の奥から……」



(^ω^;)「爺さん……」



(・∀・ )「しかし、そんな悲惨な経験をして……なんでまたこのホラーナ洞窟に?」



(・∀・ )「"ターピュライト"は、それほどのものなんですか?」



(;´W`)「……あぁ、なにせ"ターピュライト"は人命より高価だと言われておるからな」




37 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/06(木) 07:30:00.00 ID:1399336



【ホラーナ洞窟 遺棄された坑道】



(;´W`)「はぁ……はぁ……あともう少し……あと少しで"ターピュライト"が……」



(;^ω^)「爺さん。そんな焦らんでも宝石は逃げないぞ」



(;ФωФ)「とても高価な宝石ですからね、逸る気持ちも分かりますけど」



( ・∀・)「……」



          ピピッ[㊤ 皿 ㊤特]



      『侵入者ヲ発見』[㊤ 皿 ㊤特]



(;^ω^)「げぇっ!久々の(さん)ゲットゴーレムッ!」



(^ω^;)「爺さん!早く社員証を!」



(;´W`)つ□「この社員証が目に入らぬかッ!!」



            ピピッ[㊤ 皿 ㊤特]



『特別区域立入権限ガアリマセン』[㊤ 皿 ㊤特]



『一般作業員ハ通常区域ニ戻リナサイ』[㊤ 皿 ㊤特]



『20秒後、排除モードへ移行シマス』[㊤ 皿 ㊤特]



(;´W`)「なッ!?権限不足だと?」



(;ФωФ)「あ、そう言えば……」



~回想~



( ´W`)「わしは若造だったから、親方がここら辺まででしか採掘を許してくれんでの、それで助かった」



~回想~



(;´W`)「そういうことだったのか……っ!そう言えば、ここまで奥には来たことが無かった!」



 (;’A`)「くそッ!変なところでセキュリティ意識しやがって!」



(;^ω^)「どうする!?」



(;・∀・)「えっと……お爺さん!ゴーレムの弱点は?」



(;´W`)「特別な弱点はない!少なくともアイツらの体は、エネルギー以外の魔力を通さないから、魔法は効かない!」



 (;’A`)「……つーことは」



(・∀・;)「……」



(ФωФ;)「戦士さん……」



( ^ω^)「……俺が、叩き潰すしかないみたいだな」





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