武王は女神の水晶玉を手に入れるようです
313 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/20(火)18:00:00.00 ID:1399336
【水の天使神殿】
( ^ω^)「あっ開いた」
( ゜∀゜)「へぇ~天使神殿ってこんな感じなのか」
( ・∀・)「ん、なんか曲が……」
ぷぁ~~~~ぷぁぱぱぱ~~~~~~
(’A` )「正月にしか聴けない笛の音が聞こえる」
『東の空から日が昇る~~♪』
(;ノ∀`)「だ、誰ですか!?」
[㊤皿㊤天]『東の空から夜が来る~~♪』
[㊤皿㊤天]『東の果てには何がある~~♪』
[㊤皿㊤天]『東の果てには神がいる~~♪』
[㊤皿㊤天]『あゝ我らのアガメマス~~♪』
( ・∀・)「果てしなく中身のない歌」
( ФωФ)「ゴーレム?」
[㊤皿㊤天]『皆様、お待ちしておりました。女神様が霊魂、水の天使です』
(;゜∀゜)「は?……ゴーレムが天使だと?」
[㊤皿㊤天]『なにか問題でも?たしかに僕はゴーレムですが、神様が作った特別製ですよ』
(;゜∀゜)「あぁ、いや。イメージと違ってな」
[㊤皿㊤天]『なるほど。たしかに人々のイメージする天使は、人に翼が生えた姿ですからね』
( ФωФ)「炎の天使様や風の天使様は、そのイメージのまんまでしたが……」
[㊤皿㊤天]『僕は彼らよりずっと前に作られましたからね』
( ノ∀`)「ん?」
[㊤皿㊤天]『さて、風の天使から話は聞いています。勇者様は"力"が欲しいと』
( ’A`)「話が早くて助かるな」
( ゜∀゜)「ん?……お前らって勇者なの?」
(・ω・`;)「はぁ?」
(^ω^ )「気づいてなかったのか」
( ゜∀゜)「だって勇者の顔とか知らねぇし」
[㊤皿㊤天]『アナタは魔王の手下の方ですね。地上では色々と事情があるでしょうけど、神殿の中で争い事はご法度ですよ』
(;ー∀゜)「あー……しくったなぁ……」
(・ω・`;)「……」ゴクリ
( ゜∀゜)「……まっいいか。お前らのおかげでここまで来れたし、約束もしちまったしな」
(゜、゜;)「……ホッ」
(゜、゜*)「アナタ、見かけによらず律儀なのね」
( ゜∀゜)「ああ、こう見えて義理堅い男なんでな」
(’A` )「契約内容の不履行を事前に防止している、100点」
(゜、゜*)「それは何の採点?」
[㊤皿㊤天]『ケンカにならないのは良いことです』
(ФωФ;)「……天使様は魔王の手下をやっつけたりしてくれないのですか?」
[㊤皿㊤天]『彼らもまたアガメマスを信じる者。僕は片方の信徒に肩入れはしません』
( ФωФ)「そういうものなのですか?」
[㊤皿㊤天]『ええ。それより、そちらの方』
( ゜∀゜)「エフワードだ」
[㊤皿㊤天]『エフワード様。アナタは勇者様達とは別の理由でここへ来たようですが、何を望んでいるのですか?』
( ゜∀゜)「ああ、なんでもウチのネギシが"女神の水晶玉"とやらを欲しがっていてな」
(ノ∀`;)「"女神の水晶玉"!?」
(・ω・`)「知っているのか先生!」
(;ノ∀`)「ええ、"女神の水晶玉"は女神様がお召になる"聖なる装束"の一つで、森羅万象を見透す力があるといいます」
(ФωФ;)「そ、そんな宝具を何に使うつもりですか!?」
( ゜∀゜)「知らないし、知ってても言うワケねぇだろ」
( ゜∀゜)「機密情報の漏洩に当たるからな」
(・∀・ )「高い法令遵守意識を持って業務にあたっている、100点」
(゜、゜*)「さっきからコンプライアンス研修やってる?」
[㊤皿㊤天]『いいですよ。使い終わったら返しに来てくださいね』
(;ФωФ)「天使様!?いいのですかっ!?」
[㊤皿㊤天]『別に減るものではありませんしね。何に使うかは知りませんが』
( ・∀・)「貸与品の使用目的や期限を明確にしていない、0点」
( ’A`)「コンプライアンス違反だ」
[㊤皿㊤天]『神は法に縛られません』
( ・∀・)「お前は天使だろ」
(ノ∀`;)「鍵の管理は厳重だったのに……」
( ’A`)「社内ネットワークって結局そんなモンなんだよな」
314 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/20(火)18:00:00.00 ID:1399336
【水の天使神殿】
[㊤皿㊤天]『……これが"女神の水晶玉"です。失くさないで下さいね』
( ゜∀゜)「おー、すっげぇ透き通った水晶だな。ありがとよ」
( ゜∀゜)「じゃあネギシも待ってるだろうから先に帰るわ」
(・ω・`;)(マジで戦わないつもりか……あの時の判断は正しかったな)
[㊤皿㊤天]『アナタは一度ここへ来ていますから顔パスで入ってもいいですが、代理の方が返却しに来る場合は、もう一度手続きが必要ですから気をつけて』
( ゜∀゜)「はいよ。それじゃあな」
(^ω^ )「次会う時は敵同士だな」
( ゜∀゜)「ふん。相手になりゃいいがな。せいぜい遊び相手になれるくらいには強くなってくれよ?」
(^ω^ )「ふっ俺に負けてるヤツがよく言うな」
( ゜∀゜)「……あ?俺がいつお前に負けたよ?」
(^ω^ )「さっき麻雀で」
(;゜∀゜)「ゲームは別モンだろうがよ!」
(^ω^ )「え?でも今、遊び相手って言ったじゃん」
( ゜∀゜)「……」
( ゜∀゜)「たしかに。すまん」
(゜、゜*)「馬鹿みたいな会話」
( ・∀・)「しかし自分の発言を省みることができる、100点」
(’A` )「流石は魔王四天王、上に立つ者としては申し分なしか」
(ФωФ )「でもあの人、魔法使いさん達に謎解き任せて何もしてなかったじゃないですか」
( ・∀・)「……やっぱり、"敵"は"敵"……か」
(’A` )「何もしていないくせに成果だけ持ってく奴は万死に値する」
( ФωФ)「そうですそうです!」
(゜、゜*)(修道女ちゃんもあの時は何もしてなかったけど……黙っとくか)