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勇者達は海底遺跡を探検するようです その②

300 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 深海】



( ФωФ)「光魔法!」



( ФωФ)「っ!前方に妙な構造物を発見!」



 ( ’A`)「たしかに、あれは岩肌っぽくないな」



(;ノ∀`)「こ、これは……」



(;ノ∀`)「これこそ海底遺跡です!」



(;ノ∀`)「遂に海底遺跡に到達しました!」



 (’A` )「お前ら!そろそろだぞ、準備しとけ!」




(´・ω・)「ツモ。七対子ドラドラ2000‐4000」



(^ω^;)「あーっチクショウ!」



 (’A`;)「なに暇つぶしで麻雀やってんだ、止めろ!」



(;^ω^)「あと南場、南場だけだから!」



 (’A`;)「結構時間かかるじゃねぇかよ!」





301 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336





 深淵の中から遂に姿を表した海底遺跡。海溝の断崖の一帯を神の力で削り取り造られた神秘の建造物は、圧倒的なスケールと命の鼓動を感じさせぬ無機質な不安を以て勇者達を出迎えた。



 魔法使いの操るバリアは無数の巨大な柱によって支えられた崖の中をふらふらと揺蕩(たゆた)いながら、やがて海藻に産み付けられた魚卵のように、十数層に重なるピラミッド型遺跡の中腹に着地した。





301 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡正門前】



( ノ∀`)「さて、ここからは僕の仕事です!」



(^ω^ )「ここで"海底遺跡の鍵"を使うのか?」



( ノ∀`)「いえ。【水の天使神殿】は、この海底遺跡の最奥に位置していまして、鍵を使うのは最奥に辿り着いてからです」



 (’A` )「じゃあ遺跡にはどうやって入るんだ?入口があるようには見えないけど」



( ノ∀`)「遺跡には封印の術式がかけられており、解除呪文を唱えない限り入口は姿を見せないのです」



 (’A` )「へぇ。じゃあその解除呪文ってのは?」



(#ノ∀`)「"開け↓ゴマァ↑"ッ!」



 考古学者の奇声が海底に響き渡る!



 そしてまもなく轟音とともに海底遺跡が胎動!そして入口が姿を見せた!



(;ノ∀`)「今です!入口は数十秒で閉じてしまうので、急いであそこへ向かって下さい!」



 (’A`;)「先に言えや!」



 魔法使いは気合でバリアを動かし、徐々に閉塞していく遺跡の入口に滑り込んだ。





302 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡 浅層】



 (’A`;)「ふぅーギリギリなんとかなったな」



(;ノ∀`)「ええ、ナイストライです!」



(´・ω・)「……ここには海水が入ってきていないみたいだね。もうバリアは解除してもいいんじゃないか?」



( ノ∀`)「そうですね。海水を排除する魔法がかけられているようなので、問題はないでしょう。魔法使いさん、修道女さん、お疲れ様でした」



 (’A`;)「キツかった……炎の大天使に強化してもらってなかったら今ごろ海の藻屑だったな」



(゜、゜*)「ご苦労さま。でも神殿は鍵があって謎を解く必要があるのに、遺跡自体は簡単に入れるのね?」



( ノ∀`)「それは……たしかにそうですが、恐らく海に住む魔物類の侵入を防ぐ為ではないかと」



( ノ∀`)「聖アガメマス教会も、この遺跡は神殿を守る為の要塞という見解を出しています」



(゜、゜*)「ふぅん。まぁいいわ、これで後は歩きで神殿に向かうだけ」



(゜、゜*)「さっさと向かいましょう」



(^ω^ )「道中の敵は俺に任せろ!魔物が出てもぶった切ってやる!」



(・∀・;)「いや、たった今先生が魔物の侵入は防がれてるって言ったじゃん」



( ^ω^)「えっ?じゃあ敵いないの!?」



( ^ω^)「俺の存在理由は!?」



(・∀・ )「知らない」



(ノ∀`;)「まっ……まぁ神殿を守る兵隊ゴーレムがまだ動いてる可能性もありますから」



(*^ω^)「いたらいいなぁ」



 (’A`;)「敵の存在を望むなよ」





302 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡 浅層】



( ・∀・)「ん?行き止まり?」



( ノ∀`)「いえ、床の隙間から風が流れてきています」



( ノ∀`)「こういう場合は、大抵横の壁が……」



 石壁をぐいっと押し込むと、床が動き次の階層へと階段が姿を現した。



( ^ω^)「おおっ。インディージョーンズみてぇ」





303 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡 中層】



( ・∀・)「あ、また行き止まり」



( ノ∀`)「床の隙間から風が……きてない!」



( ノ∀`)「こ、こういう場合は……」



(*^ω^)「こういう場合はどう解決するんだ先生!」



(;ノ∀`)「分からない!」



(;・∀・)「対応パターン少ねぇ!」



(´・ω・)「ふむ……」



(´・ω・)「ちょっと待ってね」



 諜報員は袋小路となっている壁に手を当てる。



(´・ω・)「やっぱり、これは"幻影の壁"だね」



(ФωФ )「"幻影の壁"?」



(´・ω・)「幻覚魔法と防護魔法を掛け合わせて出来た魔法の壁だよ。ここまでの精度のものは結構な高難度だね」



(´・ω・)「まぁ僕には解けるけど。『対抗魔法:破算』」



 彼が呪文を唱えた瞬間、元からそこにはなにも無かったかのように壁は霧散した。



(;ノ∀`)「道が現れた!?」



( ^ω^)「おおっ。インディージョーンズみてぇ」



 ( ’A`)「適当言ってんじゃねぇ」



(´・ω・)「さぁ進もうか。みんな、警戒は怠らずにね」





304 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡 深層】



( ФωФ)「……」



(´・ω・)「……」



(゜、゜*)「……」



( ^ω^)「実は俺インディージョーンズ見たことないんだよね」



 ( ’A`)「だろうな」



(゜、゜*)「……妙ね」



( ^ω^)「俺がインディージョーンズ見てないことが?」



(゜、゜*)「そんなコトどうでもいいわ。この遺跡のことよ」



( ^ω^)「?」



(´・ω・)「気づかなかったかい?僕らが来た道は、隠し扉や幻覚の類はあったけど、罠は一つもなかったし、ゴーレム一体出てこなかった」



(・∀・ )「まぁ昔の遺跡だし、古くて作動しなかったりするんじゃないの?」



(´・ω・)「"幻影の壁"……魔法は動作していたのに?」



(・∀・;)「あっ……なるほど」



(゜、゜*)「私達の前に、誰かが罠を解除し、ゴーレムを倒して【水の天使神殿】に向かっている可能性が高いわね。それも最近ね」



(;ノ∀`)「最近……?その根拠は?」



(゜、゜*)「この遺跡の壁、古くなって崩れている部分も多いけど、その中に剣で削いだような傷がいくつかあったわ。比較的、新しい傷がね」



(ФωФ;)「も、もしかして魔王四天王が既に……!?」



(´・ω・)「可能性は十分ある。既に神殿を破壊した可能性も……」



(´・ω・)「僕らを待ち伏せしている可能性もね」



(;ノ∀`)「!?」(ФωФ;)



(*^ω^)「おもしれぇ……ここまで順調に来たからな。手強い敵とバトルのもいいじゃねぇか」



(・∀・;)「この前みたいな状況だったら瞬殺だけどね」



 (’A`;)「ブルボンゴ君もいねぇしな」



(´・ω・)「ただ、だからと言って引き返すという選択肢もない」



(゜、゜*)「……」



(゜、゜*)「進みましょう。みんな、奇襲だけには気をつけて」





305 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/16(金)18:00:00.00 ID:1399336



【マラック海溝 海底遺跡 深層】



( ^ω^)「お?なんか広いとこに出てきたな」



( ノ∀`)「大広間?しかし、この壁の文様はなんでしょうか?」



( ФωФ)「どちらにせよ行き止まりのようですね」



( ・∀・)「神殿みたいな建物が無い……ってことは、また何かしらの仕掛けを解かないといけないのかな?」



 (’A` )「そろそろ"海底遺跡の鍵"を使う時が来そうだな」



(  ∀ )「……ん、迎えでも寄こしたか?」



(゜、゜*)「!……誰!?」



 暗闇の中から聞こえた声に盗賊がいち早く反応する。



( ゜∀゜)「あー……迎えじゃないのか?」



(ノ∀`;)「そ、そのお顔は!」



(ノ∀`;)「皇帝マルク様!?」



(ФωФ;)「高弟ドナド様!?」



 修道女は驚愕に目を見開く。それも仕方のない反応だ、なぜなら暗がりから現れた男の顔は、マルク帝国と聖アガメマス教会のトップに着く双子兄弟に、瓜二つだったからだ



( ゜∀゜)「あぁ、なんだ。そっち側か」



( ゜∀゜)「どうしたもんかな」




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