勇者達は魔界の実態を見せられるようです
286 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/13(火)18:00:00.00 ID:1399336
【海賊船ジョリー号】
从*゜∀从「お~い、お前ら!港についたぞぉ!」
「ウォォッ!3日ぶりの陸だぁ!」
(゜Д゜(^ω^(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(’A`(゜Д゜(゜Д゜
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(・∀・
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜
从*゜∀从「補給係と待機組の奴ら以外は、明日の朝まで自由にしていいぞ!」
「イエッス・マァッム!」
(゜Д゜(^ω^(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(’A`(゜Д゜(゜Д゜
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(・∀・
(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜
287 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/13(火)18:00:00.00 ID:1399336
【魔界の港街・チミンショク】
(^ω^ )「勇んで船を降りたはいいものの、特にすることは無いのであった」
(^ω^ )「このような状況下において日本人の成人男女の多くは初めて、何も考えずに校庭に飛び出し、そのまま少ない休み時間の中を全力で駆け回るバイタリティが、少年から大人になるにつれ失われてしまったのだと実感するのだ」
(゜、゜*)「何をありきたりな物思いに耽ってるのよ」
( ・∀・)「実際、特に用事もない知らない街で、やることもないよね」
(’A` )「んなもん適当に飯食って、お土産見て、夜に酒場寄って寝るくらいでいいんじゃないか?」
(;ФωФ)「魔界のお土産ってなんでしょう?」
(’A` )「知らんがラングドシャと漬物はあるだろ」
( ^ω^)「漬物って定番っぽい面してるけど、あんまり買わなくね?」
(゜、゜*)「まぁ、職場で配る用としての需要は皆無でしょうね」
(゜、゜*)「家族か、漬物が好きな友達くらいかしら」
( ・∀・)「自分用だったら買うけどね。朝食の小鉢で出た案外美味しかった漬物とか」
(’A` )「あ~、あるな。そういう漬物……買おうかなって思って買い逃すわ」
( ^ω^)「旅行の朝は早いからな」
(’A` )「俺チェックアウト時間ギリギリまで朝サウナを堪能するしな」
(´・ω・)「余裕を持った行動を心がけるのが大事だよ」
(’A`;)「っと。なんだお前いきなり」
(´・ω・)「何をするか迷っているようなら……僕が案内してあげようか?」
(^ω^ )「路地裏に連れ込んであんなコトやこんなコトする気でしょ!えっち!」
(´・ω・)「殺すぞ」
( ・∀・)「あんなコトの内容が判明したな」
(´・ω・)「ま、殺したりなんかしないさ、君達には"面白いもの"を見せてあげようと思ってね」
(゜、゜*)「面白いもの?」
(´・ω・)「来れば分かるさ……魔界がどういうものなのかも、ね」
(ФωФ;)「!」
(ФωФ;)「い、いきましょう皆さん!」
(ФωФ;)「僕は、この目で魔界の実態を、現実を見なければなりません!何が正しく何が間違っているのかを、見極めるために!」
(゜、゜*)「……いいわよ。行きましょうか」
(^ω^ )「騙したら路地裏に連れ込んであんなコトだからな」
287 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/13(火)18:00:00.00 ID:1399336
【???】
( ´∀`)「はい、ど~もぉ」
(・Д・ )「ど~も『紅なます』です、よろしくお願いしますぅ~!」
( ´∀`)「いやぁ~昨日ね、久しぶりに地元のお祭に行ったんですよ」
(・Д・ )「あ~いいですね、お祭り。今の時期だと春祭りですか?」
( ´∀`)「ハゲ頭骨粉散らし祭りです」
(・Д・ )「なんて?」
( ´∀`)「ハゲ頭骨粉散らし祭りです」
(・Д・ )「……それは何をするお祭り?」
( ´∀`)「豊作祈願でハゲたおっさんの頭に骨粉を散らすのよ」
(・Д・;)「~~~何の為にッ!?」
(・Д・;)「何の為にそんなことをッ!?」
( ´∀`)「だからおっさんの髪が育ちますようにという」
(・Д・;)「育たない!」
(・Д・;)「ハゲ頭に骨粉を撒いたとて髪の毛は育たない!」
(・Д・;)「なぜなら骨粉は肥料ではないから!」
( ´∀`)「いやでも祈りが届けば髪も生えるんじゃない?」
(・Д・;)「生えない!」
(・Д・;)「不毛の大地に祈りは届かない!」
(・Д・;)「なぜなら彼らの毛根は既に死滅しているのだから!」
( ´∀`)「それじゃあ、俺が骨粉散らし係やるから、お前は骨粉を散らされるおっさんやって?」
(・Д・;)「ここからショートコントに移行する!?誰もまだ準備できてないよ!?」
( ´∀`)「大丈夫、骨粉は持ってきてるから」
(・Д・;)「誰の!?怖い!!」
【チミンショク地下演芸場 客席】
(´・ω・)「どう?けっこう面白いだろ?」
(・∀・ )「"面白いもの"見せてあげるって言われてコント漫才見せられることあるんだ」
(^ω^ )「笑いのツボって人による所あるからハードル上げすぎない方が良いぞ」
( ’A`)「『面白い芸人居んだよ』ってYoutube見せられてハマんなかった時に友達に返すお世辞が、この世で一番心こもってないからな」
(゜、゜*)「私つまんないって言っちゃうわね」
(;ФωФ)「……あの、これは……僕は何を見せられているんでしょうか」
( ・∀・)「それは俺達も聞きたいんだよね」
(´・ω・)「いや、ふつうに暇そうにしてたから誘っただけだけど」
(’A` )「ただ気遣ってくれただけだったか」
(´・ω・)「今は一緒に旅をしている仲間だからね。親交を深めるのもいいじゃないか」
(´・ω・)「ねぇ戦士さん?」
(;^ω^)「ふ、ふん!この程度の接待で俺の懐に入り込んだと思わないことだな!」
( ^ω^)「……ただ」
(^ω^*)「お返しに……今夜、宿屋であんなコトやこんなコトをしてやってもいいぞ?」
(´・ω・)「殺すぞ」