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勇者達は海底遺跡の鍵を手に入れるようです その③

277 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/11(日)18:00:00.00 ID:1399336



【国立文化財管理センター 第4会議室】



从*ФAФ从「……かくかくしかじか、という訳じゃ」



(ФωФ;)「……」



(・∀・ )「なるほど、そういう関係だったんですか」



(^ω^ )「@道化師 分かりやすく」



( ・∀・)「まぁキリスト教とユダヤ教、上座部仏教と大乗仏教みたいなもんかな」



(^ω^ )「@道化師 もっと」



( ・∀・)「キリスト教もユダヤ教も信じてるのは同じ"唯一神"だけど、それぞれ唯一神に対する見解が違う」



( ・∀・)「上座部仏教と大乗仏教も信じてるのは同じ"お釈迦様の教え"だけど、それぞれ"教え"に対する解釈が違う」



( ・∀・)「同じように、マルク帝国も魔界……アガメマス帝国だっけ?も、同じ女神を信じているけど、その解釈が違っている」



(^ω^ )「@道化師 ユダヤ教ってなに?」



( ・∀・)「めんどくせぇから図書館で調べてこいよ」



(゜、゜*)「異世界の図書館じゃ無理でしょ」



 (’A` )「同じゲームで遊んだり漫画読んでも、人それぞれ感想って違うじゃん?サッカーとか野球で特定のチーム応援してる奴らでも、応援の方法とか楽しみ方が違ったり。んで、時間が経つとその中で派閥とかできたりするんだよ」



( ^ω^)「……」



( -ω-)「……」



( ^ω^)「……」



 (’A` )「麻雀のデジタル派とオカルト派の論争を煮詰めたようなもんだ」



( ^ω^)「なるほど」



( ・∀・)「クソ反論したい」



(゜、゜*)「面倒くさいから講義は後でやって」



(ФωФ;)「……」





278 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/11(日)18:00:00.00 ID:1399336



【国立文化財管理センター 第4会議室】



(ノ∀`;)「マルク帝国……いや、僕達人間が信じているのは、聖アガメマス教会が行った"正統な編纂"の末に認められた預言書と、そこに記された女神様」



(ノ∀`;)「ということは魔王の立場は、その"編纂"によって異端とされた預言書ということですか?」



从*ФAФ从「ちがうな。魔王の派閥は、それよりずっと昔に枝分かれた分派……『四大天使を信仰対象として認めない』派閥じゃ」



(ノ∀`;)「四大天使様まで!?」



从*ФAФ从「預言書的には天使は女神の侍従じゃからなぁ。存在は認めるが、別に敬う必要も感じなかったんじゃろ」



(^ω^ )「認めてやったらどうや」



 (’A` )「特定のアイドルとか芸人が好きなファンも、その裏にいるマネージャーとか作家まで好きな訳じゃないだろ?」



( ^ω^)「極力表に出てこないで欲しいわ」



 (’A` )「お前のような奴が魔王になるんだ」



( ^ω^)「俺は魔王だったのか」



(゜、゜*)「まぁでも、彼らの支えがあってこそアイドルが舞台で輝けると考えれば、敬意を払ってもいいじゃない?」



( ^ω^)「ま~~~それはそう」



(・∀・ )「そう考えてるのが修道女の派閥ね」



( ^ω^)「修道女いいヤツじゃん」



(ФωФ;)「えっ……あぁ、はい」



(ФωФ;)「……」



(ノ∀`;)「……」



( ^ω^)「どした?元気ないじゃん」



(´・ω・)「昔から自分達と敵対してきた"魔王"が同じ女神を信仰していると分かったんだ。そりゃあショックを受けるだろう」



(^ω^ )「あっそれは分かるぞ!人間的に合わない奴らと、好きなアーティストが同じだとなんかモヤるよな!」



 ( ’A`)「あーね。分かる」



(^ω^ )「んでライブに行って、そういう奴らが"迷惑"な楽しみ方をしているのを見ると、"正義"の下に"ファンの浄化"をせねばならないという義憤に駆られるよな!」



(・∀・ )「宗教戦争の勃発である」





279 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/11(日)18:00:00.00 ID:1399336



【国立文化財管理センター 第4会議室】



从*ФAФ从「……おっと、そろそろ次の予定の時間じゃ」



从*ФAФ从「さっさと勇者である汝らに"海底遺跡の鍵"を授けるとするかの」



从*ФAФ从「考古学者は汝か?」



(ノ∀`;)「あ、はい」



从*ФAФ从「それじゃ、これが"海底遺跡の鍵"じゃな」



 そう言って女王が手渡したのは、一枚の紙切れだった。その紙面には、次のように記されていた。



 『常に正しきものが、そうでなくなった時。歪んだのはそれか、汝の目か』



(ノ∀`;)「……これは、いったい何のことでしょう?」



(・∀・;)「暗号かなにか?」



从*ФAФ从「うむ。海底遺跡の謎を解くのに必要な鍵が、その紙に浮かび上がる」



(^ω^;)「え?鍵を持ってるだけじゃダメなの!?」



从*ФAФ从「それだけセキュリティレベルが高いということじゃ」



 (’A`;)「しかし、これだけじゃなにも分かんねぇぞ……」



(´・ω・)「実際の謎を知るには現地に赴くしかないようだね」



(゜、゜*)「面倒ね。というか【炎の天使神殿】も【風の天使神殿】も、こんな仕掛けはなかったのに、どうして【水の天使神殿】にだけあるのよ」



从*ФAФ从「はっはっは。それだけ【水の天使神殿】が、他に比べて重要な存在だと言うことじゃ」



从*ФAФ从「なにせ我がケット王家が守護している神殿じゃからな」



从*ФAФ从「さて、我はもう行くが……勇者達よ。ここで我とあったことは、絶対に秘密にするのじゃぞ。あと、我が出てから係の者が来るまで決して会議室からは出ぬように」



(^ω^ )「え、なんで?」



从#ФAФ从「ここでの内容が知られたら、魔王との同盟関係にヒビが入るからに決まっとろうがッ!」



(・∀・ )「そういや、ここ敵地だった」





280 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/11(日)18:00:00.00 ID:1399336



 (’A` )「最後にひとついいか?」



 (’A` )「魔王は四大天使は認めてないけど『ケット』は信仰対象に認めてるのか?」



从*ФAФ从「ああ、もちろんじゃ」



从*ФAФ从「『女神はネコを見て、かわいいと言った。それを"ケット"と名付けた』」



从*ФAФ从「これが創世記第一章に記されておる」



 (’A` )「どんだけネコ好きなんだよ」




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