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勇者達は海底遺跡の鍵を手に入れるようです その②

【登場人物紹介】


( ^ω^)【戦士(ウォリアー)】:レスラー体型の勇者。面接官によって好き嫌いが分かれるタイプの受験者。履歴書は真っ白。


 ( ’A`)【魔法使い(ウィザード)】:ヒョロガリ勇者。就活での面接は事前に複数の回答パターンを頭に叩き込んでから望んだ。会社ごとに使い回せない志望動機を考えるのが嫌い。


(゜、゜*)【盗賊(シーフ)】:スタイルグンバツ勇者。薄暗いバーで面接官と背中合わせになりながらの面接をしたことがある。その組織からスパイとして雇われた。


( ・∀・)【道化師(クラウン)】:イケメンハイスペ勇者。真・面接無双。企業説明会でのスカウトは日常茶飯事。面接会場に入っただけで人事が泣いて内定を出した。見たことも聞いたこともない会社からの内定通知書がポストに入っていたことも。


( ФωФ)【修道女】:勇者を導く僕っ娘。面接はしたことないが、概ね気に入られるタイプ。声に張りがあるし、はっきりと受け答えができるからので。それが一番大事との説もある。


(´・ω・)【諜報員】:情報屋ギルド所属の男。面接で話す実績は全部ホントだが、個人情報は殆どウソ。


( ノ∀`)【考古学者】:西ゼリヤ王国の貴族の息子。面接をする方の階級。

272 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/09(金)18:00:00.00 ID:1399336



【国立文化財管理センター 第4会議室】



从*ФAФ从「ふむ。汝らが"海底遺跡の鍵"を欲しているという者か」



(・∀・ )「はい。よろしくお願いします」



(^ω^ )「うぃーす」



(ノ∀`;)「戦士さん!ちゃんとしてください!」



从*ФAФ从「よいよい、かしこまらんでも。この面接は汝らが鍵を受け取る資格があるかどうか見るだけじゃからな」



(ノ∀`;)「は、はぁ。そうですか……」



 (’A` )「それで、そちらはセンター長さんですか?」



从*ФAФ从「うむ。我は文化財管理センター名誉会長、兼ケット王国女王じゃ」



(・∀・ )「なるほど。名誉会長、兼女王ですか……」



(・∀・;)「女王様ッ!?」



(ノ∀`;)「なんで女王様がここにっ?」



从*ФAФ从「そりゃ我が王家に伝わる国宝を貸し出すんだから、当主の我が面接をするのは当然じゃろう」



(゜、゜*)「ド正論ね」



从*ФAФ从「しかし……ふむ……」



(^ω^ )「……?」



从*ФAФ从「汝ら、申請書には冒険者と書いてあるが……もしかして勇者か?」



(^ω^;)「えっ!?なんで知ってるんスか!?」



(゜、゜;)「あ、バカ……」



从*Ф∀Ф从「はっはっは!こんなカマかけに引っかかるとは、アホじゃのう!」



(・ω・`;)「あっいや、しかし女王様……彼らは勇者は勇者でも"いい勇者"でして」



 (’A` )「悪い勇者ってなんだよ」



(・∀・ )「民家に不法侵入して壺を割るヤツとか」



(ФωФ )「はた迷惑な勇者さんですね」



(・ω・`;)「アホなこと言ってないで、可及的速やかに土下座するんだ!ケット王国は魔王の同盟者!このまま処刑されてもおかしくない!」



(;^ω^)「えっ死ぬなら逃げたほうがいいんじゃね?」



(゜、゜*)「ダメね。会議室には鍵がかかってるわ」



(・ω・`)「あ、終わった」



从*Ф∀Ф从「はっはっは!魔族の若者よ、そう慌てるな。別に我は勇者を取って食ったりせぬ」



(ФωФ )「でも魔王なら……?」



从*ФAФ从「あやつも食うまではせんだろう。殺すまでで」



(^ω^ )「殺されるのは確定なんだ」



 (’A` )「まぁ宿敵だしな」



(・∀・ )「中途半端はダメだからね」



(;ノ∀`)「死ぬかもしれないのに落ち着きすぎてません?」



(^ω^ )「なんか戦いを繰り返してるうちに慣れてきたんだよな、"死"に」



 (’A` )「慣れていいものか分かんないけど、深く考えたら深淵がこっち覗いてくるからな」



(・∀・ )「俺達はこのまま突き進むしかないんだ」



(;ノ∀`)「ゆ、勇者って大変なんですね……」



从*ФAФ从「……なにか勘違いをしているようじゃが、我は汝らを魔王に突き出したりせぬぞ?」



(・ω・`;)「えっ?そうなんですか!?」



(^ω^ )「ヒヤヒヤしたぜ」



 (’A` )「まったくだ」



(;ノ∀`)「なにも感じていない顔をしている……!」



(ФωФ )「でも、アナタは魔王と同盟を結んでいるのでは?」



从*ФAФ从「それはそうじゃが、我はあやつの家来になった覚えはない!」



从*ФAФ从「むしろ我らケット王国としては本来、勇者の来訪は喜ぶべきものじゃ!」



(・ω・`)「喜ぶ……?なぜ……?」



从*ФAФ从「知らんのか?我が祖先『ケット』は元々、女神様の使いなのじゃぞ!」



从*ФAФ从「そして勇者もまた、女神様の御心によって召喚されし者……すなわち同胞と言って過言ではない!」



(ノ∀` )「!……なるほど、そのようにお考えなのですね」



从*ФAФ从「我は"海底遺跡の鍵"を託されたネコの王!その鍵を勇者が欲するならば、喜んで貸し与えようぞ!」



(^ω^ )「おお……」



(ФωФ )「……?」



 (’A` )「……」



(・∀・ )「……」



(゜、゜*)「……あの、考えれば当たり前なんだけど……」



(゜、゜*)「このネコの王国って、女神を信じてる人達の国なのよね?」



(゜、゜*)「なのに魔王と同盟を結んでるの?」



从*ФAФ从「そりゃあ立地とか経済的な問題とかあるじゃろ。同盟関係でなければ、我らも魔王に征服されてしまうかもしれぬし」



(・∀・ )「現実的な答えだ」



从*ФAФ从「それにマルク帝国はマルク帝国で気に食わんしな……」



(ФωФ )「あの、しかし……そうなると同盟関係の魔王は、アナタ方人猫(ネコ)族が女神様を信じるのは容認しているのですか?」



 (’A` )「たしかに。魔王は女神を倒すくらいには敵同士だよな」



从*ФAФ从「まぁ、それは解釈が分かれるところじゃが……」



从*ФAФ从「結局は同じアガメマス教徒じゃしなぁ……」



(^ω^ )「ん?」



(ФωФ;)「えっ?」



(ノ∀`;)「ど、どういうことですか?魔王が、アガメマス教徒?」



从*ФAФ从「は?知らんのか」



(・ω・`)「一部の人間以外には秘匿されてる情報ですね」



(ノ∀`;)「秘匿!?なぜ!」





 ( ’A`)「なぁおい、結構前から薄々気づいてたけど……」



 ( ’A`)「この世界の宗教も、かなりややこしいみてぇだぞ」



(゜、゜*)「人類って異世界でもやること変わらないのねぇ」



(・∀・ )「興奮してきたな」





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