表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/136

勇者達が神社の縁側で休憩するようです

【登場人物紹介】


( ^ω^)【戦士(ウォリアー)】:レスラー体型の勇者。おかずの味は濃ければ濃いほど旨いという偏見を装備している。



 ( ’A`)【魔法使い(ウィザード)】:ヒョロガリ勇者。アニメから原作に入ってきた奴は"浅い"という色眼鏡をかけている。



(゜、゜*)【盗賊(シーフ)】:スタイルグンバツ勇者。趣味より仕事を優先しなければという固定観念が強め。



( ・∀・)【道化師(クラウン)】:イケメンハイスペ勇者。元フラットアーサー。



( ФωФ)【修道女】:勇者を導く僕っ娘。教典という偏見の集合知を懐に抱いている。



从*・⊿・从【神主】:ヨイノマ森の神社を管理している女性。のじゃっている。



ξ ゜⊿゜)ξ【受付嬢】:冒険者ギルド・ランクエスの窓口の人。ですわっている。

26 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/04(火) 07:30:00.00 ID:1399336



──パラッハ草原の調査クエストを終えた勇者一行。調査内容の報告を受けた冒険者ギルドは、すぐさま"コボルト集団失踪事件"の調査を新規クエストに登録したのだが……



【アロスティ城下町 冒険者ギルド・ランクエス】



(^ω^ )「なんで俺達はそのクエスト受注できないんスか?」



ξ ゜⊿゜)ξ「残念だけど、事件性の高いクエストは最低でもD級ですの!」



ξ ゜⊿゜)ξ「今回の"コボルト集団失踪事件"は、特に危険な香りがしますわ!ギルド上層部も分かってますの、これは最低でもC級冒険者の実力が求められますわ!」



(^ω^;)「そこをなんとか!」



ξ ゜⊿゜)ξ「冒険者をむざむざ死にに行かせるつもりはありませんわ!」



( ФωФ)「そうです、戦士様!残念ですが、僕達が実力不足なのも事実……ここは修行も兼ねて他のクエストを受けましょう」



(・∀・ )「修道女さんの言う通りだ。所詮、この間まで一般人だったんだ。地道にいこう……っ!」



ξ ゜⊿゜)ξ「あ、でも盗賊のお姉さんだけはクエスト受けてもいいですわ!」



(゜、゜*)「あら、そうなの?」



ξ ゜⊿゜)ξ「はい!アナタだけは実力十分だと判断しましたわ!ギルド受付嬢3年目の私が言うんだから間違いないですわ!」



 (’A` )「太鼓判を押すには若手じゃない?」



(・∀・ )「まぁ、色んな冒険者を見てきただろうし……」



(゜、゜*)「う~ん……なら、報酬もいいし私はそのクエストを受けようかしら」



(^ω^ )「いいなぁ……」



ξ ゜⊿゜)ξ「はいはい、そういう血気盛んなアナタに丁度いいクエストがありますわ!」



(^ω^ )「おっ、なになに?」





27 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/04(火) 07:30:00.00 ID:1399336



【ヨイノマ森 リナイ神社の裏手】



(^ω^;)「……それで、神社近くの害虫駆除か……」



 (’A`;)「モンスターと言ってくれ……それだとなんか業務感が出てくる」



 (’A`;)「あ、モンスターだ。オラ!『火炎魔法』!」



(・∀・;)「こっちも!『火炎魔法』!」



(・∀・;)「う~ん……道化師の武器のイメージが固まらないから、巻物(スクロール)を使ってたけど……」



(・∀・;)「使い捨ての道具だと、こういう時に余計な出費がかかるから、結局魔法を覚えるハメになるとは」



( ^ω^)「そもそも道化師は戦う人じゃないからな」



 (’A` )「なんか戦闘狂のイメージあるけどな」



( ФωФ)「……みなさーん!この辺りのモンスターはあらかた片付いたようです。社の方で神主さんが呼んでいます!」



(・∀・;)「お、やっとか。ありがとう」



(^ω^;)「あー、大剣振り回すのも疲れるわ……明日は筋肉痛だな」



 (’A`;)「魔法も大概だぜ、一発ごと気力が削がれてく感じだ……」





28 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/04(火) 07:30:00.00 ID:1399336



【ヨイノマ森─リナイ神社 縁側】



从*・⊿・从「お疲れさん。たくさんモンスターと戦って疲れたじゃろ」



从*・⊿・从「ほれ、お茶じゃ」



(^ω^ )「あ、神主さん。わざわざおやつまで用意してもらってありがとうございます」



从*・⊿・从「お礼なんてええよ。お前さん達には危ない仕事してもらってる訳じゃからな」



 (’A` )「いや、でもありがたいです。ホント……」



(・∀・ )「まさか……」



(^ω^*)「異世界で白米おにぎりが食えるとは思わなかったス!!」



从*・⊿・从「ここら辺は稲作が盛んでなぁ」



(*・∀・)「塩の効いた握り飯の旨いこと旨いこと!」



 (’A`*)「頬張った米を熱々の煎茶をずずっと流し込むのは至福ですな!」



从*・⊿・从「そんなに褒めても、おかわりしか出んでぇ」



(^ω^*)「この梅干しがまた、保存性全振りの(しょ)からいのが俺好みでねぇ!」



( ・∀・)「あ、俺はハチミツ漬けの方が好きかな」



(^ω^ )「殺すぞ」



 (’A` )「しそ漬け原理主義者だ」



从*・⊿・从「まぁお茶請けとして食べるならハチミツじゃな」



(・∀・ )「そうなんですよ。緑茶と一緒に食べると甘さと塩気が丁度良くて」



(^ω^ )「お茶請けにもしょっぱ梅干しやろがい!!」



 (’A` )「なにがお前をそこまで突き動かすんだ」



从*・⊿・从「ガハハ!汗かき仕事の後は塩分が欲しくなるからの!いやいや、ほんとうに助かったわ。最近はクエストを受けてくれる冒険者が減ってるもんでなぁ」



(・∀・ )「ギルドの受付嬢さんも言ってましたね。そんなにですか?」



从*・⊿・从「ああ、減った減った。戦場に近い方が稼げるもんで、若い冒険者は大概そっちにいってしもうた」



从#・⊿・从「これも、あの魔王とかいう若造のせいじゃ!まったく、戦争なんて引き起こしてからに」



( ФωФ)「魔王を若造呼ばわりですか……もしかして、魔王について何かご存知なのですか?」



从*・⊿・从「いんや?まぁ、これでも110年生きとるからの。大抵の奴は若造(・・)じゃ」



 (’A`;)「え、110歳?ぜんぜん、そうは見えないけど」



(^ω^ )「そらお前……神主さんの頭見てみろよ」



(^ω^ )「……生えてんだろ?ケモノ耳」



 (’A` )「あ~~」



 (’A` )「犬?」



从#・⊿・从「狐じゃ!犬っころと一緒にするでない!」



 (’A` )「やはり犬耳はマイナーか……」



(・∀・ )「狐の獣人さんは長生きなんですか?」



从*・⊿・从「そうじゃ!わしら妖狐族は、お前さんら人間の5倍は生きる!」



从*・⊿・从「言うなれば、今のわしは人間換算で22歳!"ピチピチ大学生ギャル"じゃな!ガハハハハッゲホッ!ゴホッ!」



(^ω^ )「ピチピチ大学生ギャルは"ピチピチ大学生ギャル"を自称しないし、ガハハと笑わないし、笑ってる途中にむせないですよ」



从*・⊿・从「殺すぞ」



 (’A` )「というかなんで"ピチピチ大学生ギャル"なんて概念が異世界にあんだよ」





29 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/04(火) 07:30:00.00 ID:1399336



【ヨイノマ森─リナイ神社 縁側】



( ФωФ)「しかし、獣人種の多くは魔王の軍勢に加わったと言われていますが、神主様は残ったのですね」



从*・⊿・从「そりゃあ、わしは魔王が現れるよりずぅっと昔から、ここでお狐様を祀っとるんじゃぞ。ぽっと出の魔王なんかに従う道理は無いわい」



(^ω^ )「強そう」



从*・⊿・从「長生きな獣人連中は大抵、わしと同じ考えじゃよ。逆に人狼やら人鼠やらの短命種は魔王の下で暴れまわる方が性にあっとるらしいわ」



从*・⊿・从「やっぱり命の短い奴らは、愚かで短絡的じゃのう」



 (’A` )「長命種特有の驕りが垣間見えてますよ」



(・∀・ )「老人特有の偏見も合わさり最強に見えるな」



(ФωФ )「たしかにこの前、僕達を襲ったのも人狼……犬獣人でしたね」



(ФωФ )「片方はタヌキ獣人でしたが」



(・∀・ )「タヌキはイヌ科だから犬でしょ」



 (’A` )「それだと狐も犬になるぞ」



(^ω^ )「じゃあ神主さんも愚かで短絡的ということになるな」



从*・⊿・从「狐とタヌキを一緒にするでない!」



(^ω^ )「何が違うんスか?」



从*・⊿・从「耳としっぽ!」



(・∀・;)「いや、それはそうですけど」



从*・⊿・从「狐は頭が良い!冴えてる!タヌキは間抜け!ドジ!アホ!」



(^ω^ )「まぁ、そんなイメージはある。なんでか知らんけど」



从*・⊿・从「そして何より、狐は神格がある!こうしてリナイ神社で祀られてるようにの!!格が違うわ、格が!」



 (’A` )「あ、この神社の神様って、女神じゃなくて狐なんだ」



( ФωФ)「そのようですね。こうした土着神を信仰してる地域も珍しくありませんよ」



(^ω^ )「お狐様にはどんなご利益があるんですか?」



从*・⊿・从「商売繁盛、良縁成就!家内安全、交通安全!厄除け、健康、安産祈願!縁切りも承っておるぞ!」



(^ω^ )「わぁ、ご利益バラエティ・パック」



(・∀・ )「一つ一つのご利益の量は少なそう」



 ( ’A`)「ちなみに女神様は、どんなご利益があるんだ?」



(ФωФ;)「聖アガメマス教は、そういう教えではないので……」



(ФωФ )「でも!女神様はお優しいので、いつでも僕達を護ってくれていましたよ!」



(ФωФ;)「魔王に負けてしまいましたけど……」



从;・⊿・从「あれは残念じゃったなぁ」



(;^ω^)「まぁまぁ。その女神様の仇を討つ為に俺達が召喚された訳だから」



( ・∀・)「そうだよ。今に強くなって、魔王をぶっ倒してやるから!」



 ( ’A`)「だから元気だしな、修道女」



(ФωФ;)「皆さん……ッ!」



(ФωФ*)「そうですね!たくさんクエストをこなして、どんどん強くなりましょう!」



( ^ω^)「応ッッッッッッ!!!」( ・∀・)( ’A`)



从*・⊿・从「うんうん。若いのう……」



从*・⊿・从「それじゃあ、休憩は終わりじゃな!後は森の奥の(やしろ)と、そこまでの参道……あぁ塚の方もモンスターが巣を作っとったのぉ」



从*・⊿・从「残りの仕事も、頑張っとくれよ!」



(^ω^ )「えッッッッッッ!!?」(・∀・ )(’A` )


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ