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書き進める時間がないそうです

238 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/05(月) 12:00:00.00 ID:1399336



 番外編:勇者達は本の虫を退治するようです その①



239 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/05(月) 12:00:00.00 ID:1399336



【アロスティ城下町 ブービリオ図書館 書庫】



( ФωФ)プシューーー



 ( ’A`)プシューーー



(゜、゜*)プシューーー



 カッカ山で地下労働施設を解放した勇者達。彼らは路銀を稼ぐ為、なんやかんやで閉架書庫の本ひとつひとつにスプレーを吹きかけていた。



(・∀・ )「司書さーん!農業・園芸の書棚、駆除(・・)作業完了しましたー!」



(´、`;川「了解でーす!次はそのまま畜産の書棚をお願いしますー!」



( ・∀・)「分かりましたー!」



(^ω^ )「すみませーん!ちょっと来てもらっていいですかぁー?本に焦げ跡があってぇ!」



(´、`;川「はーい!すみません魔法使いさん!ヘルプお願いしまーす!」



 ( ’A`)「あ、はーい」



 ( ’A`)「すまん修道女、ちょっと行ってくるわ」



( ФωФ)「はい、頑張ってください!」



 ( ’A`)「……」



 ( ’A`)「……なにやってんだっけ?」





240 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/05(月) 12:00:00.00 ID:1399336



──時は少し遡る……



【アロスティ城下町 冒険者ギルド・ランクエス】



ξ ゜⊿゜)ξ「お金が尽きた?」



(^ω^ )「うす」



ξ ゜⊿゜)ξ「なんでですわ?」



(゜、゜*)「シャワー・トイレ付きのスイートルームって高いのね」



ξ ゜⊿゜)ξ「たりめぇですわ」



 (’A` )「なんか短期間でラクしてガッツリ稼げるクエスト無いスか?」



ξ ゜⊿゜)ξ「そんな都合の良い話なんて……」



ξ ゜⊿゜)ξ「あ、一個ありましたわ」



(^ω^ )「じゃ、それで」



(;ФωФ)「ちょ、ちょっと待って下さい。内容を聞いたほうがいいのでは?」



(^ω^ )「ん?あ~、まぁそうか。『ラクして稼げる』なんて半分くらい怪しいもんな」



( ・∀・)「100%詐欺だよ」




ξ ゜⊿゜)ξ「クエストの内容は、この街の図書館の書庫に湧いた、本の虫(ブックワーム)の討伐ですわ!」



 (’A` )「本の虫(ブックワーム)?」



ξ ゜⊿゜)ξ「ええ。本に宿る魔力を餌とする虫モンスターですわ。小さいけど、放っておいたら本が駄目になってしまう厄介なモンスターですわ」



(゜、゜*)「本に魔力なんて宿るの?」



 ( ’A`)「魔導書とかは宿ってそうだけど」



( ・∀・)「いや、この世界の本は大抵魔力が宿ってるよ。印刷も製本も職人が魔法を使ってやってるし、インクの原材料だって魔力だ」



(゜、゜*)「あぁ……飲み会の時にそんなこと言ってたわね」



(^ω^ )「魔法ってホントに便利だな」



(・∀・ )「でも本を食べる虫だったら紙魚(シミ)とかいるけど……わざわざクエストになってるってことは、普通の虫じゃないんですよね?」



ξ ゜⊿゜)ξ「そうですわ!本の虫(ブックワーム)は普通の本に湧けば、ただの害虫に過ぎないけれど、問題は魔導書に湧いてしまった場合ですわ!」



ξ ゜⊿゜)ξ「魔導書を餌にした本の虫(ブックワーム)は、その魔導書に書かれた魔法を使えるんですわ!」



 (’A`;)「な……」



(ФωФ;)「なんですと!?」



(゜、゜*)「そんな驚くこと?」



 (;’A`)「だって本を読もうと思って開いたら、顔面を高火力で炙られるかもしれないんだぞ!?」



(゜、゜;)「あー……それは、いやねぇ」



(^ω^ )「いやらしいトラップだなぁ」



(・∀・ )「それで、どうやって討伐するんですか?」



ξ ゜⊿゜)ξ「特製殺虫スプレーですわ!所詮は虫ですわ!」



ξ ゜⊿゜)ξ「書庫にある魔導書、一冊一冊にスプレーを吹きかけるんですわ!」



(^ω^ )「魔法で反撃されたら?」



ξ ゜⊿゜)ξ「気合で避けるしかありませんわ!」



(^ω^ )「気合て」



( ФωФ)「まあまあ、怪我したら僕が回復しますから」



(・∀・ )「ん~まぁでも、それくらいの危険なら、やってもいいかな」



(゜、゜*)「そうね。書庫の本にスプレー吹きかけていくだけでいいんでしょ?」



ξ ゜⊿゜)ξ「ええ!運が良ければ一回も反撃されないで済みますわ!」



 (’A` )「まぁ、これもいい修業になるかな」



(ФωФ )「ですね」



(゜、゜*)「それで、どれくらいの数の本にスプレーすればいいの?」



ξ ゜⊿゜)ξ「閉架書庫の蔵書が大体50万冊ですわ!手分けすれば一人当たり10万冊!頑張れば明後日の朝には終わりますわ!」



(゜、゜*)「そりゃ誰も受注しないわ」





241 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/05/05(月) 12:00:00.00 ID:1399336



【アロスティ城下町 ブービリオ図書館 書庫】



 ( ’A`)プシューーー



(゜、゜*)プシューーー



 ( ’A`)「いつまでやんのコレ?」プシューーー



( ФωФ)「だいたい半分くらいは終わったんじゃないですか?」



 ( ’A`)「まだ半分もあんのか……」



(゜、゜*)「この作業、むかしアルバイト先でやった棚卸しを思い出すわね」プシューーー



 ( ’A`)「あ~~ったな棚卸し。量販店で働いてたけど、いっこいっこスキャナで読んでくのタルかったわ」



 ( ’A`)「つーか姐さんもアルバイトしてたんだ」プシューーー



(゜、゜*)「そりゃ大抵の学生はするでしょうよ」



 ( ’A`)「なにやってた?」プシューーー



(゜、゜*)「本屋」プシューーー



 ( ’A`)「あぁ、だから思い出したのね」



 ( ’A`)「最近本屋も大変らしいな。紙で本を読む人も減って」プシューーー



(゜、゜*)「まぁ働いてたのは何年も前だけど、そうね。当時も大盛況って感じはなかったわ」



(゜、゜*)「バイト辞めて1年くらいしたら潰れちゃったし」プシューーー



 ( ’A`)「そういうこともあるわな」プシューーー



 ( ’A`)「本、好きだったのか?」



(゜、゜*)「いえ、特に。雑誌を買うくらいかしら。あと文具」



 ( ’A`)「やっぱ漫画とか読まないタイプ?」



(゜、゜*)「読まないわねぇ」プシューーー



 ( ’A`)「ジャンプとかマガジンも読んだことない?」



(゜、゜*)「ああ言うのって男の子向けでしょ?」



 ( ’A`)「もうそういう時代でもないだろ」プシューーー



(゜、゜*)「そうかもね」プシューーー



(゜、゜*)「……あ、でも小学生の頃にお父さんの書斎にあった漫画なら読んだわよ」



 ( ’A`)「『ゴルゴ13』とか読んでそう」プシューーー



(゜、゜*)「4コマ漫画の……『あずまんが大王』だったかしら」



 ( ’A`)「お父さんと話し合いそうだわ俺」



(;^ω^)「うぉぉぉい!ちょ、ちょっとこっち来てくれぇ!」



 (’A` )「どうした?また本の虫(ブックワーム)が火でも吹いたか?」



(;^ω^)「ドラゴンが出たっ!」



 ( ’A`)「なんだドラゴンか……」



 ( ’A`)「……」



 (’A`;)「ドラゴンッ!?」


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