第一回!チキチキ私争奪!イテーツク山脈ハイキング その③
【登場人物紹介】
( ^ω^)【戦士】:レスラー体型の勇者。
( ’A`)【魔法使い】:ヒョロガリ勇者。
(゜、゜*)【盗賊】:スタイルグンバツ勇者。
( ・∀・)【道化師】:イケメンハイスペ勇者。
( ФωФ)【修道女】:勇者を導く僕っ娘。
ξ ゜⊿゜)ξ【受付嬢】冒険者ギルド・ランクエスの窓口の人。
( ´ハ`)【セバスチャン】フィオレ国王に仕える執事。
(ノ∀` )【キュミノー君】:受付嬢の見合い相手。好物はカレー。
(ロ∀ロ-)【マロリタ君】:受付嬢の見合い相手。好物はカレー。
214 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/26(土)18:00:00.00 ID:1399336
【イテーツク山脈 山頂】
(;^ω^)「はぁ……はぁ、ようやく着いたぞ……!」
(;^ω^)「【風の天使神殿】!!」
(・∀・;)「っていうか、これが標高10000メートルの景色か……」
(゜、゜*)「空が青すぎて、もはや黒いわね」
(’A` )「それだけ宇宙が近いってことだ。地球じゃオゾン層だしな」
(ФωФ*)「神秘的ですねぇ」
( ・∀・)「そんな場所に神殿を建てるなんて、昔の人は凄いね」
(-ロ∀ロ)「昔の人?神殿を創ったのは女神様では……?」
(・∀・;)「あっいや、そうだったね。うん」
ξ;゜⊿゜)ξ「さて、遂に神殿に着いてしまいましたけど、まだ求婚者様はお二方残っていますわね」
( ´ハ`)「いえ、お嬢様。キュミノー様は……」
(ノA`;)「うぅ……頭が……」
(;^ω^)「おう大丈夫か?肩貸してやるから」
(ノA`;)「すみません。極地探検の経験はあるのですが、ここまでの高度は初めてで……」
( ´ハ`)「軽い高山病でしょう。修道女さんは回復魔法をお願いします」
(;ФωФ)「わ、分かりました!」
(゜、゜*)「アナタは大丈夫そうね」
(-ロ∀ロ)「えぇ。鍛えていますから」
(・∀・ )「ということは、コレはもう決まったんじゃない?」
( ^ω^)「なにが?」
(・∀・ )「第一回!チキチキ私争奪!イテーツク山脈ハイキングの優勝者だよ」
(’A` )「改めて馬鹿みてぇな名前だな」
ξ;゜⊿゜)ξ「アナタが名付けたんですわ!」
( ´ハ`)「しかし、道化師様の言う通りですな」
( ´ハ`)「これで、晴れてマロリタ様が姫様とご結婚となります」
(-ロ∀ロ)「光栄でございます」
ξ;゜⊿゜)ξ「ちょちょちょっとお待ちなさいセバスチャン!」
(´ハ` )「いかがされましたか?」
ξ;゜⊿゜)ξ「ほ、本当に私結婚しないといけないの?」
(´ハ` )「男に二言はありませんぞ」
ξ;゜⊿゜)ξ「私女」
(ロ∀ロ;)「そんな……私はお嬢様の言葉を信じて、ここまで決死の覚悟で着いてきたというのに……」
(ロ∀ロ;)「フィオレ家の方は、その思いを裏切るのですか!?」
ξ;゜⊿゜)ξ「あ、いや。そういう訳ではなくて。覚悟ができてないというか」
ξ;゜⊿゜)ξ「ほ、他の皆様はどう思いますの!?キュミノー様はいいんですの?」
(ノA`;)「僕の……負けだ……!」
(^ω^ )「もうここまで来たら引き下がれねぇだろ」
ξ;゜⊿゜)ξ「ぐ……というか元はと言えばお父様が諸悪の根源じゃない!?」
(・∀・ )「話し合いで決着がつけばよかったんだけどね。こんなコトしちゃったらもうね」
(゜、゜*)「あんまり他人の家の事情に首を突っ込むのもねぇ……」
ξ;゜⊿゜)ξ「大人って汚ねぇですわ!」
ξ;゜⊿゜)ξ「魔法使いさん!アナタ『どうせ誰も着いてこれねぇべ。優勝者いなかったら有耶無耶にできるべや』って言いましたわよね!?」
(’A` )「すまん」
(’A` )「……すまん」
215 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/26(土)18:00:00.00 ID:1399336
【イテーツク山脈 山頂】
(´ハ` )「決まりですな、お嬢様。覚悟を決めなされ」
ξ;゜⊿゜)ξ「万事休すですわ……っ!」
(ロ∀ロ-)「さぁ、お嬢様!私と愛を誓いあうのです」
(ロ∀ロ-)「丁度良く天使神殿もあるではありませんか!風の天使様に祝福して頂くのはどうでしょう!」
( ФωФ)「それは良い考えですね!風の天使様は親愛を司るとも言われています!」
(-ロ∀ロ)「そうでしょう?さぁ、それでは勇者様方、扉をお開け下さいませ!」
( ´ハ`)「……ん?」
ξ ゜⊿゜)ξ「はい?」
( ^ω^)「ん?あぁ、分かった」
戦士は神殿の前に行くと、言われた通りに神殿を開いた。
(-ロ∀ロ)「ありがとうございます!さぁ、お嬢様!」
ξ;ー⊿ー)ξ「うぅ……こうなりゃヤケですわぁ」
(゜、゜*)「……」
(゜、゜*)「ちょっと待ちなさい、マロリタさん」
(-ロ∀ロ)「ん、どうかしましたか?」
(゜、゜*)「アナタ、どうして私達が"勇者"だって知ってるのかしら。一度も言ってないのに」
(-ロ∀ロ)「あぁ、それは……お嬢様とアナタ達が話しているのを聞いたんですよ」
(゜、゜*)「あら、そうなの?」
(-ロ∀ロ)「すみません。聞き耳を立てるなんてお恥ずかしい真似をして……騎士団の参謀は諜報も仕事なので、つい……」
(゜、゜*)「いいのよ。でも、そうなるとおかしいわね」
(-ロ∀ロ)「なにがですか?」
(゜、゜*)「だって私達、受付嬢さんに"勇者"だなんて一言も言ってないもの」
(;ロ∀ロ)「!!?」
ξ;゜⊿゜)ξ「え、ホントに勇者なんですの?」
(゜、゜*)「アナタ、どちら様?」
(;ロ∀ロ)「ちぃ……バレてしまっては仕方ない!」
銃口を向けられたマロリタが、その顔を手で覆うと、音を鳴らしながら身体が変形していく……!
バキ……ッ バキ……ッ
川゜-゜)「我が名は"鉄王"ブルシット」




