勇者達の船上生活のようです
192 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
(^ω^ )「ふぁぁ……寝た寝た」
日の出少し前、誰よりも早く戦士が起床する。漁船に乗っていた頃からのクセだそうだ。
(^ω^ )「さて掃除掃除」
从∀゜*从「おっ毎度毎度ご苦労さん」
( ^ω^)「おはようッス」
甲板に出てモップ掃除をしていると、船長が起き抜けの一服をしに、寝室から這い出てくる。日の出を見ながらの潮風味の一本が旨いのだそうだ。
从∀ー*从「あぁ~~酔い覚ましにゃこれよ」
从*゜∀从「お前も吸うか?旨いぞぉ」
(^ω^ )「いや、俺は禁煙中なんで」
从*゜∀从「なんでぇ、もったいない。たまに禁煙する奴ぁ居るけどさ、なんでまた旨いモンを止めようなんて思うんだ?」
(^ω^ )「旨いモンは身体に悪いって相場が決まってんだろ?俺も健康を考える年齢になってなぁ」
从*゜∀从「じゃあ酒も止めろよ」
(^ω^ )「いや違うじゃん。酒って水じゃん」
从*゜∀从「二日酔いなら水飲め、水」
193 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
その頃の修道女……
( ˘ω˘)zzZzzZ
194 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
(つー∀・)「おはよう二人とも」
続いて起きてくるのは道化師。日が昇りきる少し前の時間帯だ。
(^ω^ )「おーう。相変わらず無駄に早起きだな」
( ・∀・)「起きてる奴に言われたくないんだけど」
挨拶を交わして、二人はストレッチを始める。日課の甲板ジョギングと筋トレだ。
从*゜∀从「お前ら毎日ようやるよな」
( ^ω^)「身体が資本だからな」
( ・∀・)「俺は日本に居た頃から朝トレしてたしね」
( ^ω^)「朝トレって、出勤前に走ったり筋トレするんだよな」
( ・∀・)「そうだけど?」
( ^ω^)「会社勤めでよくやるよなぁって思ってよ。別に肉体労働じゃないだろ?」
( ・∀・)「いやぁ営業だって体力勝負だよ。それに筋トレをするとテストステロンが大量に分泌されるからね。テストステロンは行動力と自信を高めてくれるから、始業前に筋トレしとくと、顧客や同僚と良いコミュニケーションが取れるようになるんだ」
(;^ω^)「筋トレするのに、そこまで考えてんのかよ」
( ・∀・)「後は学生の頃から朝練してたからさ、やらないと気持ち悪くて」
( ^ω^)「あぁ、そっちの理由なら納得できるな。何部だったん?」
( ・∀・)「アメフトと地球平面化クラブ」
( ^ω^)「よく分からんけど地球平面化クラブに朝練はねぇだろ」
( ・∀・)「早朝の地球は柔らかいし、来たるべき"地ならし"の日に向けてトレーニングしておかないと」
( ^ω^)「なんの宗教?」
195 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
その頃の修道女……
( ˘ω˘)スヤァ……
196 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
( 3A3)「ぃっすぅぅ」
(゜、゜*)「おはよう」
( ・∀・)「おはよう。魔法使いは顔洗ってきたら?」
日が完全に昇った、日本ではだいたいサラリーマンが出勤し始める頃、魔法使いと盗賊が食堂に現れる。魔法使いは目にヤニがついているが、盗賊はばっちりメイクが完了しているので、彼女はもう少し前に起床しているのだろう。
( 3A3)「ぁ~」
(゜、゜*)「今日の朝ご飯は?」
( ^ω^)「バナナとベーコンとピーナツバターのサンドイッチ」
船の食事は当番制。献立は担当者が勝手に決める。
(゜、゜*)「ピーナッツバターは要らないし、サンドもしなくていいわ。トーストも一枚で良い」
从*゜∀从「なんでだ?旨いぞこれ?」
(゜、゜*)「身体に悪いのよ」
从*ー∀从「……やっぱり分からんなぁ」
(゜、゜*)「?……あぁ、戦士。野菜は残ってる?」
( ^ω^)「萎びたレタスとカピカピのきゅうりなら」
(゜、゜*)「無いよりはマシね。ちょうだい」
( ・∀・)「異世界の生活スタイルじゃあ、太ることなんてないからカロリーなんて気にしなくてもいいじゃない」
(゜、゜*)「カロリーだけじゃなくて、栄養バランスが大切なのよ」
(ー、ー*)「食事の幅も広くないし、サプリもないでしょ?気を抜いたら、すぐにお肌ボロボロよ」
从*゜∀从「肌ぁ?嬢ちゃん、女優でもないのに変なトコロ気にするよな」
(゜、゜*)「アナタは良いわよね、肉ばっか食べて酒飲んでタバコ吸って、それなのに肌荒れとかしてないし」
从*゜∀从「そういうのも含めて、なにも気にしないのが大事だぜ」
(゜、゜*)「まぁでも、アナタはいいのよ別に」
从*゜∀从「?」
(゜、゜*)「私が一番解せないのは……」
(’A`*)「っしゃあ、完ッ全に目ぇ覚めた!朝飯は?」
( ・∀・)「エルヴィスサンド」
(’A`*)「っひょお~~ベーコンをカリッカリに焼いてぇ、ピーナッツバターたっぷり塗って!」
( ^ω^)「お前も好き者だねぇ~~ブルーベリージャムは?」
(’A`*)「マシマシで!」
(゜、゜#)「何故か魔法使いの肌が一番白くてツルッツルなこと!」
从;ー∀从「外に出てる時はずっとローブを深く羽織ってるしなぁ……」
197 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
その頃の修道女……
( ˘ω˘)zzZ「……フガッ」
( 3ω3)「!」ガバッ
( 3ω3)「……」
( 3ω3)「いま夢がいいとこ」
( ˘ω˘)……zzZ
修道女、二度寝開始。
198 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
朝食を終えると、勇者達は各々、トレーニングをしたり魔法の勉強をしたり、個々人の作業に入る。
( ^ω^)「101、102……103……」
( ・∀・)「氷系の初級魔法なんだけど、どうしてもすぐに溶けちゃってさ」
(’A` )「あ~思うよりグンと低温の氷をイメージするといいんじゃないか?そりゃもう、カッチカチの……伝導率の関係でな……」
( ・∀・)「なるほどぉ」
(゜、゜*)カチャカチャ
从*゜∀从「なにやってんの?」
(゜、゜*)「銃の手入れ。定期的にメンテナンスしないと標準がずれたり詰まっちゃうから」
从*゜∀从「へぇ……そういやアタシも形見の銃を持ってんだけど、まだ使えるかな?」
(゜、゜*)「旦那さんの?まぁ、手入れは必須だけど……」
从*゜∀从「いや、爺ちゃんの。20年くらい前に貰った短銃でさぁ。ずっと船長室に飾ってあんだよね」
(゜、゜*)「……飾りのままにしときなさい」
199 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
空が紺碧に染まる頃……
( 3ω3)「!」ガバッ
( 3ω3)「……」
( 3ω3)「……お祈りの時間です」
修道女、起動。
200 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/04/20(日)18:00:00.00 ID:1399336
( ФωФ)「おはようございます~」
(^ω^ )「おーう。相変わらず意外と寝ぼすけだな」
( ФωФ)「いや、お祈りをしていましたので!」
(^ω^ )「だとしても遅えだろ。朝ご飯は?」
( ФωФ)「バナナだけ頂きました!」
(^ω^ )「もっと食え。おじさんは若者が食べないと不安になる生き物なんだ」
(’A` )「だからマネージャーと昼飯行くといっぱい食わせてくんのか」
( ФωФ)「僕は少食なので!それより船は今、どれくらい進んでますか?」
( ФωФ)「たしか今日は……」
( ・∀・)「おーい、陸が見えたよー!」
(ФωФ )「!……ということは」
从∀゜*从「あぁ、帰ってきたぞ。リドルグの港にな」
(゜、゜*)「長かった船旅もこれで終わりね……なんだか惜しいような、嬉しいような……」
(’A`;)「俺は惜しいなぁ。また歩かないと進めない旅か……」
( ^ω^)「俺はそういう旅好きよ。船の上って、麻雀でもやってなきゃ時間流れるの遅いし」
(ФωФ*)「僕も早く街に着きたいです!やっぱり寝る時はふかふかのベッドでないと……」
( ^ω^)「でもまた出発時刻になったら叩き起こされる日々よ?」
(ФωФ )「あ……」