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女神が目覚めたようです

685 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/09/06(土)18:00:00.00 ID:1399336



【聖アガメマス教会 地下祭殿】



| ´ω`|「到着しました。ここが女神様を祀る祭壇です」



( ^ω^)「いや真っ暗でなにも見えんけど」



( ・∀・)「でも、なんか音が聞こえるような……息をするような」



(天二ω二)「それは女神様の寝息だね」



(;・∀・)「寝息!?」



(天二ω二)「さっき祭司のお爺ちゃんが言ってたでしょ?ここは女神様の寝室。寝息が漏れてくるのも当然でしょ?」



( ・∀・)「あれ比喩じゃなくてガチで寝てたんだ」



 ( ’A`)「まぁ修道女も夢の中にいるとか言われてたしな」



(゜、゜*)「それじゃ、さっさとその眠ってる女神を叩き起こしましょ」



(天一A一)「まぁ待て。その前に水の天使を直さないと」



(天´4`)「彼がいなければ、女神様を起こすことは叶わぬ」



 (’A`;)「……ホントにお前ら、修理できるのか?」



(天二ω二)「当ぉ然ッ!だってここに手順書(マニュアル)があるもの!」





686 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/09/06(土)18:00:00.00 ID:1399336



[●皿●天]



(天二ω二)「それじゃ、早速修理開始よ!」



(一A一天)「ん。それで、まずは何をするんだ?」



(天二ω二)「えと、この背中のボタンをOFFにして、その後トグルを回して外部魔力使用モードに切り替え……」



(´4`天)「ちょっと待て、手順書には、その前に頭部パーツを外せと書いてあるぞ。手順を飛ばすな」



(天二ω二)「あ、そうだっけ?それじゃ今、外しちゃうね」



(一A一天)「あれ。この手順書(マニュアル)、前提条件に『起動方法がレガシーであること』って書いてあるけど。これ確認したか?」



(天二ω二)「うん!大丈夫、大丈夫!」





 ( ’A`)「……これはまずいな」



( ^ω^)「どうした魔法使い」



 ( ’A`)「システム障害(オペミス)の匂いがする」



[●皿●天]「BEEP!重大なエラー!爆発します!」



(天二ω二)「は?」



 水の天使から溢れ出す閃光!瞬間、機体ごと爆発四散ッ!



 しかし念の為に魔法使いが展開していたバリアにより、勇者達に被害はなかった!



 ( ’A`)「ほらな?」



( ^ω^)「システム障害って大変なんだな」



( ・∀・)「というかあの天使達は手順書があるのになんでミスるんだよ」



 ( ’A`)「皆がみんな手順書に従って作業するなんてのはな……幻想なんだよ」



(゜、゜*)「実感がこもってるわね」



|;´ω`|「あ、あの……勇者様。目の前で爆発が起きても冷静な胆力は素晴らしいです」



|;´ω`|「ただ、女神様の起こし方を知っている天使様が爆発四散してしまったのですが……大丈夫ですか?」



 ( ’A`)「大丈夫なわけねぇよ」



 ( ’A`)「ただな、システム障害ってのは焦っちゃダメなんだ。焦って原因と対処方法の調査を疎かにすると、決まって新しい障害が発生する」



 ( ’A`)「システム障害はな、発生したその時が()じゃねぇんだ。大抵は底の底、二段底が存在する……連鎖障害っていう地獄がな」



(^ω^ )「つらつらと何を言ってらっしゃるの?」



( ・∀・)「つーかどういう理屈があったら天使が爆発すんだよ」





687 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/09/06(土)18:00:00.00 ID:1399336



 水の天使、突然の爆破……いったい何故そんな事態に陥ったのか、その場にいる誰も理解できずに呆然としていた、その時であった。



(゜、゜*)「ん?あれ、なんか動いてない?」



 暗闇と爆煙の向こうに動く"なにか"を、盗賊が捉えた。



( ー *)「ん……んん……」



 その者は、身体を仰け反らせるように両の腕を頭上に伸ばすと、大きくあくびをした。



(つOτ*)「ふぁぁぁ~~~~~~あ~~なに?目覚まし鳴った?」



(つ~τ*)「………あれ、まだこんな時間?」



( ー #)「ちょっと天使ィ!どうなってるのよ!まだ後千年は眠れるじゃない!」



( ー *)「……って、こうも暗いと何も見えないわね。明かり明かり……」



(゜ー゜*)「"光在れ"。はい明るくなった」



(゜ー゜*)「……ん?」



( ^ω^)「ん?」



(゜ー゜*)「ん~~~~~~~~?」



( ^ω^)「なんすか?」



(゜ー゜*)「アンタ誰?」



( ^ω^)「マジこっちのセリフ」



(゜ー゜*)「私はアガメマスの女神よ」



(;・∀・)「なっ!?」



 (;’A`)「なんだってぇぇぇっ!?」



(゜ー゜*)「うるさいわよ。寝起きなんだけど」





686 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/09/06(土)18:00:00.00 ID:1399336



【聖アガメマス教会 地下祭殿】



(゜ー゜*)「……"伝説の勇者"ァ?」



(゜ー゜*)「……あー……そういや、少し前に"形代"ちゃんが私の夢に入ってきて、そんなコト言ってた気がする」



(゜ー゜*)「それがアンタ達ってワケ、ふ~~~ん」



(゜ー゜*)「なんで四人も居るの?」



 ( ’A`)「アンタの部下の不手際だよ」



(゜ー゜*)「ああ、天使達。またなんかやらかしたの。ほんとポンコツよね」



(゜ー゜*)「それで、その伝説の勇者が何の用事?私、まだ寝足りないから、二度寝したいんだけど」



(゜ー゜*)「……あ、もしかして元の世界に戻りたいって話?」



(;・∀・)「あれ?もう起きてるのに、まだ戻れるんですか?」



(゜ー゜*)「ん?ああ、あのゴーレムから聞いたのね。自分達が"私の夢"だって」



(゜ー゜*)「それならまだ大丈夫よ。まだ私、半分寝てるから。いま寝れば夢の続きが見れるわ」



 (;’A`)「かなり寝ぼけた状態だな」



(つOτ*)「そうよ~~ふぁ。だから寝かせてちょうだい?」



(゜、゜*)「私達の願いは"元の世界に戻ること"じゃないわ」



(゜、゜*)「貴女の代わりに女神をしてる、"形代"を開放してほしいの」



(つOτ*)「……」



(゜ー゜*)「んん?」



( ^ω^)「いま"形代"になってる修道女って子はさ、俺達の仲間なんだよ。だからさ、人間に戻してやってくれないか?」



(゜ー゜*)「……」



(;ФAФ)「アタシからもお願いします、女神様!大切な娘なんです!」



(゜ー゜*)「……」



(゜ー゜*)「それってさぁ……つまり」



(゜ー゜*)「私に、また働けってことッ!?」



( ^ω^)「うん」



(゜ー゜*)「ィ()ッッッッッ!」



( ・∀・)「圧が凄い」



 ( ’A`)「気持ちは分かるぜ」



(゜ー゜*)「私はね、一千万年以上も働き詰めだったのよ!?」



(゜ー゜*)「世界を管理して、人を導いて、願い事を叶えたり、罰を与えたり……毎日毎日、眠る暇さえありゃしなかったわ!」



( ^ω^)「はぇ~~神様も大変なんだな」



(゜、゜*)「預言書にワンオペ激務って書かれてたしね」



(゜ー゜*)「そうよ!だから四大天使を作ったんだけど、結局、仕事量が増えただけだったわ!」



 ( ’A`)「管理職になっても、管理業務が増えるだけで実務は減らねぇからな」



( ・∀・)「意味分かんないよね。俺は管理職になったことないけど」



 (’A` )「やってみな、飛ぶぞ」



( ・∀・)「職が?」



 (’A` )「精神」



( ・∀・)「レッドブルじゃん」



 (’A` )「まぁエナドリは必須だけど」



(゜ー゜*)「だから"形代の女神"を作ったのよ!?形代となる人間さえいれば、私の代わりに全部の仕事をやってくれる!これで私も安心して眠れるようになったわ、一千万年ぶりに!」



(゜ー゜*)「だからあと、せめて千年は寝たいの!」





686 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/09/06(土)18:00:00.00 ID:1399336



(;ー∀ー)「う~~ん」



(^ω^ )「ああ言ってるけど、どうする?」



(;・∀・)「いやぁ。どうするもなにも、復職してもらうしかないんだけどさ、修道女を助ける為に」



(゜、゜*)「でも、まぁ……気の毒よねぇ、女神様も」



 ( ’A`)「仕事に疲れたから休みたいってだけだからな」



 ( ’A`)「無理やり働かせたくないな」



(^ω^;)「でも、女神様に働いてもらわないとさ」



 (;’A`)「まぁ、な……」




(;ФДФ)「そう言えば、俺もこの旅が終わったら仕事探さないとな」



(=ω=*)「え、お兄ちゃん無職なの?」



(;ФДФ)「まぁ……元々大工だったけど、長旅しながら仕事できねぇし」



(ФAФ*)「それじゃあアンタ、私の仕事手伝ってちょうだいよ!なかなか筋がよかったわよ!」



(;ФДФ)「え、そう?」



( ーωー)「うん。計算は早いし、客対応も問題ないしね」



(ФAФ*)「ひとりより二人の方が仕事も捗るし、アタシの仕事も楽になるからね!」





( ・∀・)「……!そうだ、それでいいじゃないか!」



(^ω^ )「おっなんか思いついた?」



( ・∀・)「うん」



( ・∀・)「女神様、ひとつ提案があります」



(゜ー゜*)「……なによ、私は働かないわよ」



( ・∀・)「ええ。だから……」



( ・∀・)「女神様の仕事、俺達が代わります」



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