勇者達がカチコミをかけるようです その①
【騎士団の皆さん】
(゜Дメ )【騎士団長】:西ゼリヤ騎士団のトップ。男気溢れる人物。趣味は愛犬のトイプードルとの散歩。愛する妻の手作りクリームシチューが大好物。
(゜Д゜ )【重騎士】:西ゼリヤ騎士団の参謀役。義理人情に厚い人物。一人娘を幼稚園に送るのが日課。先日、遊園地でハシャぎ過ぎて娘に怒られる。
(゜Д。 )【剛騎士】:西ゼリヤ騎士団の相談役。純朴で心優しき人物。ボーナスは全額、匿名で孤児院に寄付している。教員免許持ち。
58 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/13(木) 18:00:00.00 ID:1399336
【カッカ山ビジターセンター 正面入口】
ピンポーン
(゜Дメ#)「騎士団や!」
(゜Дメ#)「おるのは分かっとるぞ!はよ開けんかいゴルァ!」ガチャガチャ
(゜Д゜#)「開けんかいゴルァ!」
<怒鳴るなや煩いのう
(゜Д。#)「ガタガタ言わんとはよ開けんかいゴルァ!!」
(゜Дメ#)「おいボケェ!殺すぞッ!!」
<殺してみろやタコぉッ!!
(゜Дメ#)「あ゛あ゛ッ!!??」
(#゜Д゜)「おいッ!ハンマー持って来いッ!ドアぶち破るぞゴルァ!!」
(゜Дメ#)「破れ破れ!!」
(゜Д。#)「ドアぁぶち破れドアゴルァ!!」
(゜Д゜#)「殺せーーーーッッッッ!!」
59 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/13(木) 18:00:00.00 ID:1399336
【カッカ山 3合目】
(゜、゜*)「……了解」
(゜、゜*)「たった今、騎士団が敵のアジトに突入したそうよ」
( ^ω^)「よしっ!じゃあ俺達もコボルト救出作戦スタートだ!」
( ФωФ)「おーっ!」
(’A` )「んでもよ。コボルトが収容されてるっていう地下施設はどこにあんの?」
(゜、゜*)「出入り口はもう少し離れた場所にあるんだけど、この辺りに換気口を見つけたの。そこから潜入しましょ」
( ^ω^)「おお!排気ダクト……っ!」
( ^ω^)「スパイっぽい!」
(・∀・;)「え?でも、俺は排気ダクト入れないと思う……背丈的に」
(゜、゜*)「うん。知ってる。だからここからは二手に分かれるわ」
(゜、゜*)「魔法使いと修道女ちゃんは、私と一緒に来て。排気ダクトを伝って、地下施設の作業場へ向かうわ。多分、今頃彼らは強制的に労働させられているはず」
(`ФωФ)「分かりました!」
(’A`#)「許せねぇぜ……ブラック労働って奴はよッ!!」
(゜、゜*)「で、バカ2名」
( ^ω^)「ん?」
( ・∀・)「えっ?」
(゜、゜*)「アンタ達は出入り口の正面で敵を引き付けて。陽動作戦よ」
( ^ω^)「2人で?」
(゜、゜*)「うん。敵の構成員は100人くらいかしら」
( ・∀・)「死ねって言ってる?」
(゜、゜*)「まさか。ちゃんと用意はあるわよ」
(゜、゜*)「騎士団から手投げ爆弾を借りてきたわ」
( ・∀・)「騎士団から手投げ爆弾を借りてきたわ?」
( ^ω^)「結局やることは突撃じゃねぇか」
─こうして、勇者達による決死のコボルト救出大作戦が幕を開けたッ!!
60 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/03/13(木) 18:00:00.00 ID:1399336
【カッカ山 地下労働施設】
ミ ●Д●彡「オラオラぁっ!キビキビ働かんかいッッ!!」
(;コ∀`)「はぁ……はぁ……キツい労働コボ……」
(;コ∀`)「僕達はいったい、何をやらされてるコボ?」
(´∀と;)「分からないルト……ただ、なにか巨大な棒をグルグルと回させられてるルト」
ミ ●Д●彡「そこっ!就業中は私語厳禁だっ!」
(´∀と;)「す、すみませんルト!でも看守さん、一つ教えて欲しいルト!僕達はいったい、何を回してルト?」
ミ ●Д●彡「あぁ!?初回の作業時に説明しただろうが!メモとか取ってなかったのかッ!?」
(;コ∀`)「ご、ごめんなさいコボ!単純作業って言われてたから……」
ミ ●Д●彡「単純作業でも内容はちゃんと理解しろ!作業効率が違ってくるし、目的が分ってない作業は結構なストレスだからな!」
(´∀と;)「はい!」
ミ ●Д●彡「まったく……」
ミ ●Д●彡「いいか、お前らが回してる棒は巨大ミキサー!養殖"岩ネズミ"をすくすく育てる為の栄養満点飼料を作っているのだ!」
(´∀と )「養殖"岩ネズミ"!?」
( コ∀`)「"岩ネズミ"なんて育ててどうするつもりコボ!?」
ミ ●Д●彡「お前らなんにも聞いてないのな」
ミ ●Д●彡「"岩ネズミ"は鉱石を身にまとう習性があるのは知っているな!」
(´∀と )「はい」
ミ ●Д●彡「うむ。実はアイツらの背中に付いている鉱石は、"岩ネズミ"の成長と共に大きくなるのだ!」
( コ∀`)「フムフム」
ミ ●Д●彡「それを利用し、我々は希少な鉱石をじゃんじゃん養殖しているのだ!」
( コ∀`)「真珠みたいコボ」
ミ ●Д●彡「そうだな。だが真珠よりも持続可能な産業だぞ!真珠は、それを取り出す時に貝を殺してしまうが、"岩ネズミ"は背中の岩を剥がすだけだからな!爪を切るようなモンだ!」
(´∀と )「なるほど!優しいルト!」
ミ ●Д●彡「うむ!ビバSDGs!」
ミ ●Д●彡「よし、じゃあ作業に戻れ!」
( コ∀`)「はい!」
(´∀と )「あ、すみません。タバコ休憩行っていいスか」
ミ#●Д●彡「あ゛あ゛ッ!!??」
(´∀と;)「スミマセン調子のりました!」
ミ#●Д●彡「……」
ミ ●Д●彡「1本だけだぞ!」
(´∀と;)「ァ、ッザス!」
( コ∀`)「あじゃあ僕もいいスか?」
ミ●Д● 彡「しょうがねぇなぁ……じゃあ俺も行くかぁ」
「あ、看守さんも吸う人ルト?」(´∀と )
「まぁな、中間管理職も楽じゃねぇんだよ」ミ ●Д●彡
「そっちも大変コボねぇ」( コ∀`)
(゜、゜*)「敵は行ったわね。2人共、排気ダクトから出てきていいわよ」
( ФωФ)「潜入成功ですね!」
( ’A`)「タバコ休憩がある強制労働施設ってなに?」
(゜、゜*)「飴と鞭ってヤツよ。厳しくしてばかりだとコボルトの反乱を招くかもしれないから、適度にガス抜きしてるだけ」
( ’A`)「あ~、なるほどな」
(ФωФ )「それで、これからどうするんです?」
(゜、゜*)「まずはタバコ休憩に行った看守を殴って、この施設の情報を吐かせるわ」
(゜、゜*)「その後はケースバイケースでフレキシブルにアジャストするわ」
( ’A`)「はいはい何も考えてないのね」
──その時、超特大の爆発音がカッカ山を震わせたッ!!
(;ФωФ)「えっ!?なんですか今の?爆発?」
(’A`;)「まさか噴火じゃねぇよな!?」
(゜、゜*)「……いや」
(゜、゜*)「アイツら、多分やらかしたわね」